【そろ日和ゼロ】ベトナム・カンボジア4日目(2008年3月28日)

夜中に猫に足ふまれてとび起きた。あと、蚊にさされまくったみたいで、すげーかゆくて起きた。(中略)こちらの蚊は、さされるとむちゃくちゃかゆい。むしろ痛い。でも我慢してたら30分くらいで何事もなかったかのようになる。

目つきが鋭い若そうな宿ネコが、夜も昼も我が物顔で宿内を歩き回っていました。(そして就寝中の人の足を踏む)

ここに5連泊することに決める。(中略)昨日の残りのフランスパン食った。フランスパンはほとんど食い終わったところで、中身にアリがたかってる事に気付いた。

この頃ぼくはコンタクトレンズだったのですが、付けるのが面倒で、全然見えていないままパン(昨日移動中に買ったツナみたいなのが入ってるパン)を食べて、ほとんど食べ終わるまで結構エグイほどたかっていたアリに気付かなかったという話ですw

今でも役に立っているバックパッカーの心得「食べ物は床に置かない」「可能な限り床や壁から離してぶら下げる」はこの時学びました。また、後年世界一周を決意した時点でまずレーシック手術を受けに行ったのも、この時の恐怖が遠因かもしれませんw

近くの市場やら店やらをぐるぐる。サイゴンと違って、バイタクとかがしつこくないのがいい。基本的に、『ノーサンキュー』1回で、ちょっと残念そうに笑って手を振ってくれる。

この頃のシェムリアップはメインの通り以外は未舗装で、バイクが通過するたびに砂埃が舞っていました。外国人向けの店も少なく、のどかな田舎という感じで、ホーチミン(サイゴン)のバイクの多さや、朝から晩まで騒がしい空気、しつこすぎるバイタクドライバーに既に嫌気がさしていたぼくは、シェムリアップにたいへん癒されました。

昼前に宿に戻って洗濯。12時頃に昼飯食いに出る。朝によく見た、焼きそばっぽい(ものを売っている)、カニマークのついた屋台を探すも、見つからず。あれは朝飯(限定)なんかな?

1泊1USDの宿に滞在することを決めたため、不安で仕方なかった”1日13USD生活”が一気に「楽勝」に変化。財布も心もずいぶん余裕が出てきました。

レストランの1つの前で立ち止まってメニューを見てたら、すかさず同い年くらいの女の子の店員がメニューを持って声をかけてきた。積極的だけど押しつけがましくない。

くどいようですが、ホーチミンから来たばかりのぼくには天使に見えます。

チャーハンのような物とミルクコーヒーを頼む。あわせて$2。チャーハンは、一見普通のチャーハンかと思いきや、飯の下に野菜が山盛り。外側がゴーヤみたいなキュウリやら、ニンジンやら、レタスやら、何かの茎っぽいものやら、発育不良のトウモロコシやらが出るわ出るわ。特にキュウリ。野菜不足にはうれしい一品。コーヒーは甘すぎ。ほとんとミルクと砂糖。

全体的な文章量が少ない日記なのに、食事のことは比較的しっかり書いているのはぼくらしいですw

夕方はOakさんに山に連れてってもらった。本当は湖に連れて行ってもらうはずだったけど、湖は通行料$25だったのであきらめる。

自分で読んでいてもかなり唐突に出てくるOakさん、この旅でもっともお世話になったオーク・バランさんです。昨夜の到着から今日夕方にかけての、どのタイミングで知り合ったかが不明ですが、とりあえず日本語(+数カ国語)を話す、シェムリアップに住むバイタクドライバーです。

日記で言っている「湖」とは定番観光スポット「トンレサップ湖」のことです。ぼくが「アンコールワットに1日行くお金しか無い」と暇そうにぶらぶらしていたので、たぶんバランさんから提案されたんだと思います。印象深かったのが、その値段交渉の時

こっち(ぼく)の言い値でいいと言ってもらって困った。

これまでの人生で、スーパーや量販店で値札通りの買い物しかしたことがなかったぼくは、モノにしろサービスにしろ、あたかも天が決めたかのような「公正で適正な価格」があるような感覚でいました。

だから、バランさんは良い人だから、値段を聞いたら「適正な価格」を教えてくれるもんだと思っていたところで、逆に「君はいくら払いたいと思う?」と質問されてしまい、完全に動転してしまいました。

6ドルで良かったのかな。

驚き不思議に思いながらも、真剣に考えて答えたのが6USDでした。バランさんは高いとも安いとも言わず、それでOKしました。彼は他のバイタクドライバーのぼったくりに嫌悪を示すタイプでしたが、この時は、きっとどんな金額を提示しても、ぼくが「一生懸命考えた、人生初めての値段付け」を肯定するつもりだったと思います。

モノやサービスに対して「自分で価値(値段)を付けること」がどれだけ大切か理解したのは、この旅行が終わったずっと先のことです。

前述の通り、トンレサップ湖の近くまで行ったものの通行料が高くてぼくには払えなかったため、バランさんは「ここからの景色が良いから」と、トンレサップ湖が見える山の上に案内してくれました。

どっちを見ても、地平線が見える。

乾季の終盤で、水面がすっかり後退して湖っぽくありませんが、湖です。遠くからでも、立ち並ぶ水上集落がハッキリ見え、基礎の雑さに肝が冷えましたw

あれで家が建ってる/立ってるのが不思議だよ…。

山の頂上には現役っぽい寺院と、遺跡がありました。

日が暮れゆく中での静かで地味な散策でしたが、妙にずっと印象に残っています。暗くなるころに宿に戻りました。

明日はメインイベントのアンコールワットです!

コメント

  1. jun より:

    NHKBS当たりでテレビ化してほしいですね。