オラー!
今回はボリビアで2泊3日のワイナポトシツアー参加!3日目です!
先に言っておきますけど、写真全然無いんですよ。
昨夜は寝れたんだか寝れてないんだか。胃腸の状態的に寝れないのは明白だったので、寝る前に陀羅尼介の最後の1包を服用。ここで使わねばいつ使う。おかげで気持ち悪くて寝れないような事は無かったのですが、それでもやっぱり高所だからか、寝たか寝てないか分からないくらいの浅い眠りでした。
ついでに宣伝。2年8ヶ月の間ボクの胃腸のピンチを救ってくれた陀羅尼介。もっと広まれ。
ものすごく浅い眠りの中で、頭が割れるような頭痛がして、更に眼圧(?)がすごくて眼球が外に飛び出すんじゃないかと思うくらいの圧迫感があって、「あ、これもう登頂無理だわ」って思った事は覚えているんですが、0時7分に人の目覚ましで目が覚める頃には、頭痛も目の圧迫感もキレイさっぱり無くなっていました。なんだったんだろう。
各自起きてヘッドライトの明かりの中で準備。小さいザックに水やカメラを詰め込みます。お菓子、サングラス、カメラの予備電池はポケットに。
朝食はコカ入りマテ茶とパンと、あと既製品のスポンジケーキのような物が出て来ていましたが、相変わらず高山病によって食欲皆無なので、パン1つだけをなんとかマテ茶で流し込みました。
1時に外に出て、山小屋から50メートルほど離れた場所でクランポン装着&ガイドとメンバー全員がロープで結ばれます。
年配のガイドさんにはニコラスとカタルーニャ氏。若いガイドさんにはイギリス人2人組とボクがロープで結ばれました。
イギリス人のクランポン装備にダメ出しが入るなどして、出発したのは1時半。標高5,280メートルから6,088メートルを目指して真っ暗な雪道をザクザク進みます。
歩き始めはまだ良かったんですが、やっぱり高度が高くなるにつれ胃の気持ち悪さが増していきます。約半分の5,700メートルを超えたあたりから、歩き続けると胃が裏返って飛び出して来そうなくらい気持ち悪くなって来て、足が全然進みません。年配ガイド組はもう先に行ってしまいました。
気持ち悪さが限界を迎えたら止まってもらって、水を飲みます。3回に1回くらいは氷みたいに固いチョコバーを一口食べます。チョコなのに全然おいしくなくて、石を噛み砕いて水で流し込んでるような気分です。
だいぶ足を引っ張ってスローペースになってるんですが、それでもまだ登頂には間に合うペースらしく、他のツアーグループと抜きつ抜かれつしながら進みます。
1日目の練習であったような垂直の壁を登る事はありませんでしたが、2ヶ所だけ、歩いて登るには急過ぎる斜面があって、そこはピッケルを使って四つん這いみたいな感じで登りました。こんな状態で垂直のカベなんか登れないと思うので無くて良かった。
5,900メートルを超えたあたりで夜が明け始めましたが、歩くのが精いっぱいでカメラを取り出すなんて出来る体調ではありませんでした。でもキリマンジャロの時よりたいしたこと無かった気がします。
5,980メートルでガイドがボクに言いました。
ガイド「ここから先は道が細くて危ない。無理ならここに置いて行く」
ぼく「出来るならトライしたい」
ガイド「足は大丈夫か?」
ぼく「足は大丈夫。」
ガイド「頭痛はするか?」
ぼく「頭痛は無い」
ガイド「何がダメなんだ?」
ぼく「胃が気持ち悪い」
ガイド「それならノープロブレムだ!行くぞ!あ、吐きたかったら吐いても良いよ。」
うわーなんてお優しいお言葉(棒読み)。ガイドから続行の判断が出たのは喜ばしいんですが、この胃の気持ち悪さがノープロブレムと言われるとなんだか納得が行かない。これめっちゃプロブレムだよ!
とは言え、確かに足も頭も大丈夫だと自覚したらなんだか歩けるような気がして来て、それに夜が明けて周囲の状況が見えるようになったら気も紛れたので、ここから頂上は意外とサクサク登れました。
6時20分、6,088mワイナポトシ登頂!
登頂のテンションのどさくさに紛れましたが、この頂上めっちゃ狭くてめっちゃ怖いんですけど。ほとんどとんがりの先っちょじゃん。右も左も雪の絶壁じゃん。足元が雪だし、1人落ちたらロープで繋がってる人全員落下するでしょコレ。
狭いし怖いし、続々と他のグループが到着するので、滞在時間は数分しかありませんでした。余韻に浸る暇も無い。ほとんどタッチして下山でした。
下りは下りでずっと雪の急斜面だし、胃の気持ち悪さも相変わらずで必死だったので、写真はありません。どこまで下っても広大な雪の斜面で、綺麗でしたがうんざりしました。
8時半くらいにハイキャンプに到着。
ロープとクランポンを外した時、ものすごく解放感を感じたんですが、それはイギリス人も同じだったようで、「あー、ようやく解放された!」と言っていました。このセリフはなぜかボクの脳内で完全に日本語に置き換わっていて、英語で何と言っていたのかが思い出せません。
下りは何度か吐きかけましたが、そもそも吐くほど物を食べてないので、何も出て来ませんでした。
先に到着していたニコラスとカタルーニャ氏はもうベッドに入っていたので、ボクらもベッドに倒れ込みました。と言ってもボクは先にレンタルのウェアや道具などを片付けて、身の回りを整理整頓してから寝ました。えらいでしょ!
9時過ぎに起こされて、スープが出されていたようですが、ボクは断ってそのままゴロゴロしていました。
各自荷物をまとめて、10時くらいにハイキャンプを出発。下山開始です。
昨日から今日にかけて新たに雪が降ったようで、昨日と同じルートのはずなのに道が完全に雪に埋もれていました。
クランポンを装備していたら余裕なんですけど、もう普通のトレッキングシューズに履き替えてしまっていたので、滑りまくって大変でした。
登りでは一番足を引っ張っていたボクでしたが、標高が下がり始めると調子がガンガン上がって来て、先頭の年配ガイドにくっついて他のメンバーが見えなくなるくらい引き離すなどしました。
標高5,000メートルを下回ると胃の気持ち悪さも無くなり絶好調に。ガイドがいなかったら走って下っていた事でしょう。
ベースキャンプまで残り15分くらいの所で、後続メンバーを待って休憩。
3日とも、歩いている間は天気が良かったのがラッキーでした。割と近いベースキャンプとハイキャンプの間でも、天候が悪かったら結構しんどいと思います。
11時20分、ベースキャンプに戻って来ました。
ちょうど、本日ベースキャンプに着いた組(1日目)が車で到着したところでした。風呂に入らず2泊3日目の我らからしてみると、1日目組はなんだかピカピカしていて、過去の自分達を見ているようです。
本日の記録。
数字で見ると全然たいした事無いんですよね。あんなに気持ち悪くて大変だったのに。でも確かに、足の疲れは全然たいした事なくて、筋肉的には先日のマチュピチュの方がよっぽど疲れたと思ったくらいです。
ここでレンタル用品一式を返却。
個人的に、年配ガイドさんには50ボリビアーノ(≒785円)、頂上まで連れて行ってくれた若いガイドさんには100ボリビアーノ(≒1,571円)を渡しました。このツアーのチップの相場は知りませんが、ガイドさんの反応を見るに、悪い額ではなかったみたいです。
12時、またハイエースに乗り込んでベースキャンプを出発。また赤い湖の横を通ります。
みんなスルーしてるけど、この湖の色すごいと思うんだけど。なんなのこれ。
帰路はほとんど寝ていて、13時過ぎにラパスに到着。
ツアー会社で預け荷物を受け取って、雑にザックに詰め込んで、本日予約している宿に向かいます。
ラパスのランドマークであるサンフランシスコ教会の前の広場を通りかかると、なぜか傘を差した集団がひしめき合っていて、爆竹がそこらじゅうでバンバン鳴っていました。
いやもう疲れてる時にそう言うのやめてほんと。
ボリビアの国旗を掲げた集団もいます。数日前に大統領選があったばかりらしいのでその関係でしょうか。
何事か気にならなくはないけども、今はただシャワーを浴びたいのですボクは。
予約した宿はツアー会社から1kmも離れていなかったのですが、残念な事に坂の上にありました。ワイナポトシ帰りで、総重量30kgを身にまとって坂を上ると言うのは、どうしてなかなかけっこうな苦行でした。
共有スペースにアンティークな機械が置かれている雰囲気の良い宿。
ちなみにドミトリーじゃなくて個室です。登山帰りの睡眠を邪魔されてたまるか。
低い所に降りて来た(と言っても3,800メートルくらいありますが)ので気持ち悪さは無くなりましたが、高度障害の名残か、疲れのせいか、食欲は全然ありません。とりあえずスーパーへ。
生のまま食べられる野菜か果物か・・・と思ったんですが、まとめ売りしかされていませんでした。
唯一「これなら食べられそう」と思った、カップ麺とツナ缶(水煮)を買って来ました。
宿は調理禁止だったんですが、頼んだらお湯だけもらえました。
お湯を入れたカップ麺にツナ缶をぶち込んだところ。
なんだか残念なビジュアルに・・・ごめんよマルちゃん正麺。
地域柄スープまで飲めるように調整されているのか、塩辛さ控えめで脂っこさも無く、食べやすいカップ麺でした。ただもともとエビ風味だと思われるのが、完全にツナ味になってしまっていました(自分のせい)。
露天商から買ったリンゴ。1個1ボリビアーノ(≒16円)。
甘くなくて全然おいしくない・・・。
と言う事でワイナポトシツアー終了です。一時はマジで登れないんじゃないかと思いましたが登頂出来てめでたしめでたし。明日はのんびりしたいところですが、ラパス滞在最終日でもあるので、やる事やらないといけません。では今回はこれにて(=’ω’)ノ
コメント
うぉー!お疲れ様でした!
高山病の気持ち悪さやばいですよね。
わたしも胃にくる派でした。
数字で見ると大したことないって、そんなわけないです!!
赤い湖何でこんな色…?凄い世界ですね。
>>菫檸檬菓子さん
ありがとうございます!
高山病での胃の気持ち悪さは独特ですよね~。でもガイドさんの言うように、登るのに危険が無いと言う意味ではノープロブレムなので、頭痛派よりも胃に来る派の方がマシなのかも?
赤い湖はなんなんでしょうね・・・疲労からかみんなノータッチでした。なんだかすごい場所でした。
僕は2013年の8月頃ラパスへ行きましたが その頃は テレフェリコは有りませんでした。又 工事をしている様子も無かったのですが 数年前に そ言う都市交通が出来たことを知り行って 再々度 行ってみたいと思っています。ワイナポトシは僕も登りましたが高度順応出来ていたので1泊2日コースでした。イリマニ山はガイド無しで2度行きましたが3度目にガイドを雇い登頂出来ました。その後 ボリビアの最高峰 サハマとペケニョ.アルパマーヨも登りました。
最初にラパスへ行ったのは1975年で4ヵ月サンパウロでバイトした後 パタゴニア経由で3ヶ月でメヒコ迄行く途中に滞在しました。その時もイリマニ登山に行ったのですが ガイドも無しでルートも分からず氷河の取り付きで諦めました。