いざブンブン・クンバンへ!(2017年5月10日~2017年5月11日)

スラマッマラム!

今回はブンブン・クンバンを目指して歩いた!の巻です!



今日は大半が文章で、しかも長いです!退屈したら遠慮なくやめてもらってOKですw

朝8時に宿をチェックアウト。早めに寝たはいいものの、夜中目が覚めて寝つけず、結局ちょっと寝坊しました。

さて出発。足元は完全装備。長ズボンを厚手の靴下にIN!


タマンヌガラ公園事務所は、昨日と違うおっさんが2人いました。若めのおっさんと、初老に近い年配のおっさん。不要な荷物を預かってもらえるか訊いてみると、オールドおっさんの方に断られました。ヤングおっさんの方は「カギとか無いけど」とは言っているものの、「俺は別に良いと思うんだけど」みたいな顔をしていて、押せばどうにかなりそう。

頼み込んで、ようやく置かせてもらえる事になりました。基本的にはダメっぽいので、同じこと考えている人は宿に預けたほうが良さそうです。

ボクが「ところで今日は他にブンブン・クンバンの宿泊者いるの?」と聞くと、「キミだけだよ!メイビー、後で来るかも(笑)」

メイビー(笑)じゃないしwまぁいないものは仕方ないです。


国立公園側の岸には高いレストランばっかりだったので、売店のカップ麺で朝飯。



あっさりしていて結構おいしい。具はコーンだけですが。折り畳みのフォークが同封されていたのが感動!

ここで水を調達。1.5L×3本を購入。もともと飲みかけを1L程持っていたので、合わせて5.5L持っていくことに。荷物はできるだけ軽くしたつもりでしたが、それでも結構重い。15kgは越えていそうな気がします。

8時45分にようやく出発!ブンブン・クンバンまでは12kmらしい。


地図には11kmと書いてありましたが、がっかりしないように距離が長い方を信じることに。

最初は木で作られた道が続きます。


そして唐突に終わりますw


ここからは未舗装路。


道は基本的には一本道、時々川の方へ降りるらしき道があってややこしいですが、右手に流れている川と平行に進む道を選択すればだいたいOK。


高低図はこんな感じ。トレイルランナーならなんとなくイメージつくかと思います。
ブンブンクンバンへ

進行方向左手には標高563mの山があり、その山を迂回するように進みます。山から流れ出す沢に降りて、山の尾根を上がって、と言う感じで、ずっと細かく登ったり下りたりを延々繰り返します。

けっこう急でロープを使って登り下りするところもありますが、トレッキングコースとしては難易度はそう高くありません

ただ、倒木が多すぎ。




こんなのが5~10分に1回現れます。時には自分の胸の高さまである倒木をよじ登ったり、1度は完全に道がふさがれていたので、藪の中を迂回する羽目になりました。コース上は20mも進んでないのに、迂回するだけで20分かかったりするので、倒木にかなりの時間と労力を取られます。これ本当に6,7時間で着くのか・・・?焦ってもしかたないので、心にゆとりを持って進みます。

最初の3時間で5.8km進みました。まぁそこそこ良いペースです。体力も全然OK。

あらサソリ夫人ご機嫌うるわし・・・
サソリ

・・・・いわけないですね!失礼しました!※けっこう距離を置いて撮っています

あとやっぱり精神的にツラいのが。うっかり木をつかむと蟻まみれだったりします。↓はまだ少ない方


急斜面を下りるために張ってあるロープも、帰省からのUターンラッシュの首都高並みの混雑具合で蟻が走っています。ぱっと見、ロープが黒くうねっているように見えるくらいです。

蚊やハエも多いです。日本で購入した蚊避けスプレーは効果抜群なんですが、なんせジャングルトレッキングです。1時間も経てば汗で流れてしまいます。


あ、これもフマキラーさんでしたか!フマキラーはアジアの英雄だと思う今日この頃。

蚊避けスプレーがもったいないので、蚊取り線香をウエストバッグにぶら下げて歩いてみました。


ドヤ!!(・´ー・`)

悲報1:いつの間にか自分の汗が飛んで火が消えることが判明
悲報2:倒木を登ったりくぐったり、藪を歩いてるうちに折れて無くなることが判明

なぜか途中から蚊が減ったので、あきらめてそのまま歩くことに。※蚊がいなくなったわけではない

しかし、倒木はさておきこのコースを維持してる管理団体はすごいと思います。

ボクは勤めている時は、ヒマな連休にあちこち古道歩きをしていたので、山の中の道を維持するのがすごく大変な事は実感として知っています。よほど人が多く通る道でなければ、誰かが維持しなければすぐに埋もれてしまいます。

これだけ踏み跡がはっきりしている道を維持するのはなかなか手間がかかっているはず。時々、草木を伐採した跡も見られました。

こんなに手間がかかっているタマンヌガラ国立公園に、入場1リンギット+カメラ5リンギット=6リンギット(≒157円)で入れると言うのは素晴らしいと思います。


地図によると、ブンブン・クンバンに行くには1ヶ所川を渡らなければならず、その橋は9km地点にある事になっています。この橋まで来れば後は割と楽みたいなので、この橋を目標に進んできました。

持っているGPS時計で距離を確認すると、・・・・・既に9km来ています。

まぁこれは山ではよくある話で・・・たいして落胆はしないんですが、あと2km・・・あと1km・・・と思いながら来ているので、目安を失ってやっぱり少々疲れます。

そしてこのあたりから急激にヒルが増えました。序盤はたまに足を見ると靴を這っている程度でしたが、9km付近では気付くと4,5匹靴下を這っていますし、立ち止まって塩をまいて落としている間にも続々と登って来ます。普通は一度張付くとなかなか取れないヒルに塩は効果抜群で、簡単にポロッと取れるのは良いんですが、これではキリが無い。

沢もなかなかワイドな沢になってきました。足首まで水に浸からないと渡れない沢が続きます。


このあたりで精神的にかなり疲労・・・出発後6時間が経過しました。

疲れてぼーっとしたせいで、道を見失いました。今まで川(本流)沿いに進んでいた道は、本来は橋で渡るはずの支流の手前で、支流に沿うように左手に大きく曲がるんですが、ボクは支流にぶつかるまで直進してしまいました。

来た道がわからなくなったので、支流沿いに本道に戻ろうとしましたが、この辺に生えている木がひどいもので、軒並みトゲトゲです。トゲというと小さいものを想像してしまうので語弊があるかもしれません。トゲはかなり細いものから、刃渡り3,4cmと表現したくなる、刃物に近いトゲまであります。

こんなトゲを枝や葉の根元までびっしり生やしている木がこの世にあるなんて初めて知りました。一生知らなくても良かったです。しかも完全に囲まれています。身体に刺さると痛いし、リュックや服に刺さると引っかかるとなかなか取れません。更に枝は妙にしなやかで、思いっきり曲げても折れないと言う、とてもやっかいな木です。

多分距離は50mも進んでいませんが、30分かけてようやく本道に合流。ただいまの合計距離は10.5km。ここ1.5kmがめちゃくちゃ長かった気がする。橋はまだかいな・・・


と思っていたら、唐突にコンクリートの柱が目の前に。やった!橋だ!






喜んだのは一瞬。すぐに異変に気付きました。




橋が落ちてる・・・



向こう岸に、橋の残骸が見えます。よろよろ近づくと、泥まみれのアイボルトが靴先に当たりました。あぁ、ここにワイヤーがかかっていたのか・・・。

状況から見て、手前にある木が流れて来たか倒れて来たかで橋に当たり、吊っていたワイヤーを引きちぎったという所。

「まじか・・・」声に出た。

いやぁ・・・リアル金田一少年はいらないよ・・・

虫と戦いながら泥と汗にまみれて約11km、7時間弱。これは無いよ・・・

呆然としている間にも足元からはヒルが登って来ますが、もう払う気力もありません。



しばし呆然として、ふと気づきました。橋が使えなかったらこの道は行き止まり。

ブンブン・クンバンへ至るこの道は、最初の5km地点あたりに分岐があるのを最後にほぼ一本道になます。この支流を渡らない限り、ブンブン・クンバンへは行けません。前日に教えてもらった別コースは、この増水した川では渡れないだろうし、そもそも山の反対側で行きようがありません。

という事は、引き返すしかないわけですが、現在時刻は16時前。日の入りは19時。7時間かけて歩いてきた道を3時間で戻れるわけがない。

歩いて帰れないという事は、ボートをつかまえなくてはなりません。今日歩いている最中、観光客を乗せたモーターボートの音を何回も聞きました。

しかし支流ではそういうボートは一切見かけないし、本流の方も音を聞いただけで、トレッキングコースは山に少し入った高い所を通っていて、コースは一度も川に近づきません。

ただ、途中川の方へ分岐する踏み跡を何回か見かけました。あれがおそらく川へ降りる道でしょう。


最後に分岐点を見たのはいつだっけ・・・?


思い出せない。


少なくともあの苦労した1.5kmには無かったと思う・・・
要するに、あの1.5kmをもう一度越えなければならない。

日暮れまでに船着場を見つけられるだろうか。いや、船着場を見つけるだけじゃ意味が無くて、日暮れまでにボートをつかまえなければならない。


ジャングルで夜を迎える可能性を想像して、首の後ろがひんやりしました。


呆然としてる場合じゃない。とりあえず本流へ戻ろう。


先ほど道を見失って30分かけた区間は、道をたどると5分もかかりませんでした。道ってなんてすばらしいんだろう。本流に近づいてきたその時・・・



バババババババ・・・・・・



ボートの音だ!しかし草木が立ちはだかっていて川はまったく見えません。それでも叫ぶ。

「ハローハロー!・・・・ヘルプ!!」

ヘルプと叫ぶのはなんとなく大げさな気もして躊躇しましたが、首筋にさっき感じたひんやり感を思い出して「ヘルプ!」と言いました。

でもボートも川も見えません。焦る。


そして、人生の内でとった愚かな行動ランキングトップ5に入りそうな行動をしました。

大声を上げる事にに集中するあまり、足元がおろそかになっていました。足を踏み出した先に、藪に隠れて見えないだけと思っていた地面は無く、次の瞬間滑落しました。




3mは滑り落ちたところで、枯れた木の根っこに引っかかって止まりました。

幸い、この辺りはジャングルの地面とは違い比較的乾いた砂地の斜面で、なおかつ斜面に生えていた藪はすべてさっきのトゲトゲした植物だったおかげで、滑落とは言っても引っかかりながら砂の上を滑り落ちただけでした。

滑落そのものによるケガは一切なかったものの、トゲトゲ藪の中を通り抜けたせいで手はもちろん、ズボン越しの足も切り傷・刺し傷だらけ。ズボンは薄手だったので、裾が大きく裂けてしまいました。

上を見上げると、足場のない砂の急斜面な上、トゲトゲ藪が立ちはだかっていて、とてもじゃないけど登れそうにありません。

さっき近づいていたボートが、川の下流に消えて行くのが見えました。よく考えたら、モーターボートはかなりうるさいので、叫ぶだけじゃ聞こえないようです。


ヤバい状況になって、むしろ頭が冷えました。まだ傷口にささっているトゲを抜きながらいろいろ考えます。

幸いなことに、今引っかかっているこの場所は、上方のトゲトゲ藪と川面近くに生い茂った木々の中間、川に面した開けた場所になっています。


少し小高いから見通しも良く、立ち上がると川の上流も下流も遠くまでばっちり見えるし、ボートからもよく見えそう。

よしここでボートを待とう。

ありがたいことに、地面が乾燥しているせいかヒルがいません。蟻の巣が近くにあるらしく蟻は歩き回っていますが、ザックカバーに蚊避けスプレーをして地面に敷き、その上に座るとほとんど寄ってこなくなりました。

蚊取り線香2つを左右の枝につるすと、蚊やハエもほとんど気にならないレベルに。

ヒルと蚊と蟻と湿気に追われ、休憩場所が少なかった今日1日のジャングルの中で、最も快適な場所ができあがりました。ここならボートを待つのも苦じゃない。

問題はボートがいつ来るのか。時刻は16時半。この時間に観光ボートは来るだろうか?















来ない。


何度もボートのモーター音を聞いたような気がして立ち上がりましたが、全部木のざわめきや川の音、遠くでうなる大きめの虫の羽音なんかでした。多分、平常時なら聞き間違えようもないはずなのに、疲労と期待で聞き間違えます。
幻聴ってこんなに簡単に聞こえるもんなんだなー・・・


時刻はもうすぐ18時。日暮れまであと1時間。

このまま夜を迎える可能性が頭をよぎります。

が、今度はさっきみたいに首筋が冷たくなったりはしません。案外冷静にいろいろ考えました。

ここで夜を迎えた場合どうなるか。服は、今着ている服の他に長袖シャツ、長袖ジャケット、レインウェア上下。寝袋もある。ここらへんは朝晩けっこうひんやりするが、これだけあれば気温については大丈夫。

それに、この腹の立つトゲトゲ藪の厚い壁があれば、大きい動物は多分近寄って来ない。屋外のジャングルでは最強の安全地帯かもしれない。

スペースが狭いのが難点だが、ザックの上に寝転がる形にすれば、足は伸ばせないけど横にはなれる。

あと怖いのは虫やサソリ等の小型動物だけど・・・


と、考えていると


聞き間違いようのない低い音が、空から聞こえました。


雷鳴でした。


「まじかー・・・」また声に出た。

たしかにクアラ・タハンで過ごしたここ2晩とも、日暮れ頃に雨が降り出してすぐに豪雨になり、一晩中降り続いている天気でした。

雨が降るとなると話は違って来ます。寝袋は意味がなくなるし、体温の低下もひどくなります。この急斜面にテントを張るスペースはありません。

今持っている服だけで一晩越せるだろうか?多分ギリギリだと思う。ファイントラックのレインウェアが、どれくらい防水をがんばってくれるのか・・・

あるいは意地でもここから這い上がって、テントを立てられる平地を探したほうが良いだろうか?


この場所のメリットを捨てる事と、雨に濡れる事を天秤にかけている時・・・




バババババババ・・・・・




幻聴なら十何回も聞いた。この音は・・・


音の聞こえる下流方向を見ます。





意外と長い時間が経過した後




ボートだ!!






自分の所持品で最も大きくて派手な色の物、蛍光黄色のザックカバーを振って叫びました。


「ヘルプ!へーるーぷーーーーーー!」


今度はヘルプと言うのに躊躇はありません。確かに今、ヘルプが欲しい。


ボートの乗客の1人が、こちらを指さすのが見えました。ボートの船頭も含め、全員の顔がこっちを見ます。気づいた!



ボートが岸に近寄って来ました。観光ボートではありませんでした。もっと小さい細長いボートで、12~15人ほどの浅黒い人たちがみっしり乗っています。


「ここから落ちた、動けない、助けて」と伝えると、ボートから2人降りて来て、するすると斜面を上がって来ました。正直な所、岸がこんなにトゲトゲの木と水際の木に覆われていて、ここにボートが来たとして助けてもらえるんだろうかと、待っている間ずっと心配していましたが、杞憂だったようです。

観光ボートで無かったのがむしろ良かったのかもしれません。1人に荷物を持ってもらい、1人に手を引かれて難なくボートに降りました。

ボートに座ると同時に「テリマカシ(ありがとう)、テリマカシ・・・」と手を合わせて拝みました。もう本気で拝みました。

助けてくれた船頭(ボートの前に乗って指示する人)と操舵者(ボートの後ろでエンジンと舵を操作する人)に、ブンブン・クンバンに行こうとしたけど、橋が壊れていて、戻ってボートを呼ぼうとしたら落ちて・・・と説明すると納得して、すごく同情されました。

天気が崩れそうだけど、クアラ・タハンまで戻ってくれるらしい。「120リンギット(≒3,142円)だけどいいか?」と念を押されましたが、良いも悪いもありません。今なら1万円払ったって良い。

一瞬、ブンブン・クンバンに向かう事も考えましたが、確かボートで行っても更に1時間くらい歩かないといけなかったはずなので、すぐに却下しました。現在時刻は18時半。日暮れにも雨の降り出しにも間に合いません。


このボートはクアラ・タハンから出発し、ボクが拾われた場所から更に奥地にある村に帰る人々を乗せたボートでした。5分ほど行くと、藁や竹?みたいな薄茶色い材料で作られた家々が、岸の上に見えました。ボートに乗っていたのは買出しに行っていた人達らしく、それぞれに荷物や袋を抱えてぞろぞろと降りて行きました。重そうなズタ袋を抱えて降りて行く、小学校低学年くらいに見える子供もいます。

あぁ、この人たちは毎日このジャングルの中で生きてるんだ・・・

ヒル、蟻、虫、サソリ、今日見たいろんな気持ち悪い生き物を思い浮かべながら、ボートを降りて行く人たちを尊敬の目で見送りました。



そしてここでUターンしてクアラ・タハンへ。


途中で豪雨が降り出しましたが、この中で一晩明かさずに済む安心感を思うと、むしろ雨が気持ち良く、全身ドロドロだったのも流れてさっぱりしました。

おそらく観光船なら絶対出さないであろう爆速で、波の高い川を飛ぶように走るというレアな体験ができました。映画かゲームみたいでした。


クアラ・タハンへは30分もかかりませんでした。

クアラ・タハンの川沿いに浮かぶ、レストランのカラフルな街灯が眩しく感じました。時刻は19時近くで、辺りはもう薄暗くなっています。いつもの川に浮かぶレストランに船をつけてもらいました。

操舵者に120リンギット払うと、一瞬気の毒そうな顔をして受け取りました。どうも彼らはあの村の方に住んでいる人たちで、おそらく普通の乗客は片道60リンギットを折半して来るんだと思います。ボク1人で往復させてしまうので120リンギットになるのは仕方ありません。助けてもらって心情的にはいくら払っても構わないし、それに彼らはこの豪雨の中をまた帰るんだから、すごく申し訳ない。

びしょ濡れで疲れ切ったボクを見て、レストランにいたボート乗りの1人が「どうした?」と声をかけて来たので、また橋が落ちていた話をすると、やっぱりすごく同情する顔をしました。あそこまで行って橋が無い事がどういう事か、想像できるんだと思います。

「疲れた?」と訊かれたので、「うん疲れたw」と答えると、「お大事に」とニコっと笑ってくれました。

あー・・・帰って来れて良かった。

川辺から町に上がるいつもの坂道がめちゃ長く感じました。一番近い、坂を登り切った所にあるあまりキレイじゃない宿に入りました。部屋の四隅から蟻が出入りしていますが、今日一日を過ごした後では何も気になりません。むしろ今どんな物体よりも汚いのは自分なので、少々汚い部屋の方が気楽です。

疲れた。疲れたけどいろいろ洗わないといけない。バスルームで靴を脱ぐと、ヒルの死骸がいっぱい出てきました。まだ生きてるのには、塩をかけて流してしまいました。靴下ごしに多少血は吸われていたのかもしれません(少し丸くなったヒルが出て来た)が、幸い雨できれいに流されてよくわからなくなっていました。

一通り洗濯して扇風機の前に引っかけて、世界に感謝しながら寝ました。


・・・なんてまぁ、大げさに言っていますが後から知った話、ボートが来たのは運が良かったわけじゃなく、ボートが通る時間帯があるんですね。

16時までは観光ボートが行き来して、日暮れ前には一斉に付近の村への帰宅ボートが出るようです。ボクを助けてくれたボートを皮切りに、黒い人がみっしり乗ったボートが次々と上流や下流からやってきました。ボートがすれ違う時は、いちいちお互い「うぇーいwww」と高いテンションで手を振り合っていました。要するにこのジャングルを行くトレッキングコースでは観光客が多少マヌケな事をしても、なりふり構わず川近くまで降りれば大事には至らないようになっているわけです。派手なボートの音によって、川沿いの道に動物が出没しにくくする効果もありそうです。

そんな感じで!この日のブンブン・クンバン行きは失敗に終わりました。



ついでにここで悲報。大熊本いなくなったー。・゜(ノД`)゜・。あーん

まぁ気付いたのは滑落した後だったんですけどね。トゲトゲ藪の中を覗いたんですが、葉や枝が生い茂っていて見つかりませんでした。斜面のどの時点でいなくなったかもわからないので、あっさりあきらめました。トップページの写真が遺影になってしまったか・・・結構本気でジャマでもありましたが、そろそろ愛着がわいてきていたのでちょっと悲しいです(;ω;)

その代わり、さるぼぼは残りました。

親からもらったお守りと、四国八十八ヶ所の横峰寺(ボクにとって88ヶ所目)のお守りも無事に残りました。キミのことは忘れないよ大熊本・・・



「アウトドアスペック」がキャッチコピーのPENTAX K-70も全力投球でした。
K-70

滑落後にザックにしまいましたけどね・・・

刷毛で掃除しましたが、シャッターボタンの半押し感が微妙になりました。ちゃんと動作はしていますが心配です。



さて翌日(5月11日)です!8時に目が覚めて、タマンヌガラ国立公園事務所へ向かいました。


もちろん橋の報告と、預かってもらっていた荷物のピックアップです。

途中で朝飯。ナシ・レマ3リンギット(≒79円)
ナシ・レマ

米がうまい!ナッツがうまい!!小魚みたいなのがパリパリしていてうまい!!!生きてるなーって実感しました。


公園事務所には、ブンブンの予約をした時のおっちゃんが座っていました。隔日交代でしょうか。相変わらず陽気そうな雰囲気です。

「昨日橋が落ちていてブンブン辿り着かんかったよ~」と言うと、「沈んでるだけじゃなくて?」と言われたので、スマホに移しておいた写真を見せたら表情が一変。もう一人の事務所の人と、後から来た初めて見る事務所の人と、3人で一様に「まじか・・・」という顔でスマホを見つめていました。おじさん、お口開いてますよ。

この人たちの表情が、ボクがブンブン・クンバン宿泊者史上、最も運が悪かったと言っていいレベルの出来事に遭遇した事を物語っています。しょっちゅう落ちる橋ならこんなびっくりしないでしょう。

写真のデータが欲しいと言われましたが、うまく送れなかったので、代わりに簡単な報告書みたいなものを書きました。

報告書を渡して「昨日すごく疲れたよw」と言うと、やっぱりすごく同情した顔をしました。みんな同じ表情するのがおもしろいですw

「でも」と続けて、

wolt「今日もう一回チャレンジしたいんだけど良い?」
事務①「もう一回!?」
wolt「行きも帰りもボートで行くよw」
事務②「帰りのボートはどうするつもり?」

この事務②さん、2日前にボクが「帰りのボートはどうやって呼ぶの?」と聞いた時に「キミ歩くの強そうだから大丈夫www」と答えたおっさんです。いじわるー(。-`ω´-)

wolt「先に帰りの予約をしていくよ」
事務②「そう、それでOKだ」

試してんじゃねーよw
でも、おっさん今日は少し真面目な顔をしています。英語もなんだかちょいちょい丁寧語です。could youとかそういう系のやつを使ってきます。

自然の事だから謝るのとは違うけどなんとなく申し訳ない、と思ってるんだろうなぁというのが伝わってきました。

だがしかし!

事務②(宿帳を広げながら)「でも今日はブンブン・クンバンはアフリカからの団体客で満室なんだよ」

ええええええええ!アフリカからマレーシアに来てわざわざジャングルに来るのかよ!自分ちの近くの方がよっぽど大自然じゃないのかよ!と偏見全開の感想が頭をよぎりましたが、「そういう君もマレーシアなんか来ずにおとなしく大台ケ原(奈良南部の山)あたりでニホンカモシカでも見てなさい」と言われると反論できないので、感想は飲み込みます。

事務②「今日はブンブン・タービンか・・・明日のブンブン・クンバンなら空いてるよ。どうする?」

2日前もあったなこれ。

wolt「ぶ・・・・・・・・・明日のブンブン・クンバンで」

事務②「OK(笑)。今日は休んだ方が良いよ」

と言って宿帳にボクの名前を書き込みました。

・・・・・ちょっとその宿帳テキトー過ぎるだろ、日付と名前しか書いてないじゃん!しかもなんだよさっきのアフリカの団体、名前欄が「アフリカ(フル)」って!団体名とか代表者名とか無いのかよ!

まぁ宿帳はさておき、おっさんの言う通り確かに今日は休んだ方が良さそうです。腕・肩・背筋・胸筋など上半身はバッキバキですし、何より気力が回復していません。今日アクシデントがあったら抗えない気がします。ちなみにトレランの足はまだ健在らしく、足だけは元気です。



という事で、「めげない懲りない諦めない」「毒を食らわば皿まで」をモットーに、ブンブン・クンバン、明日(5月12日)再びチャレンジします!

落ちていた橋の対岸までボートで行って、そこから1時間程度歩きの予定です。本当は大半の観光客はこの手段で行きます。

今度の帰りはボートなので、5月13日の朝にはクアラ・タハンに帰って来て、そこでチケットが取れたら昼のクアラルンプール行きのバスに乗りたいなーと思っています。次の更新はクアラルンプールでやりたいです!


タマンヌガラの滞在が長引きつつありますが、ここは綺麗で良い所です。毎日違った趣の美しい景色が見られます。


ただどの宿にも虫が多いので、虫が苦手でなければぜひオススメしたい場所です。


では今日はこれにて(=’ω’)ノ

コメント一覧

  1. ログボ より:

    (´・ω・`)しっかし管理の人は橋壊れてるのどんだけ気づかなかったんだろうね。

    ボートのひとがやばい人じゃなくて良かった。

  2. ユウキ より:

    他の人のブログ見てたら橋渡った先にはトラとゾウの生息地があるそうな
    気をつけて~そして、「上を向~いて、歩こ~うよ♪」と歌えると日本人の証明になるそうですよw

  3. トウガラシ より:

    ジャングルやばいすなぁ

    名前を藤岡弘にして書き込もうとした自分が恥ずかしいです

    アフリカフルの後泊まるブンブン記事楽しみにしてます!

  4. y.kujime より:

    ドキドキはらはらで読みました。大変なことに成っていたんですね。日本軍も南方で苦労したと本にも書いてありましたが。それ以上に感動しました。テレマカシ?

  5. る!り! より:

    サソリいたーーーーー;;
    怪我も軽傷でなにより><
    今頃出発した頃かなー?
    諦めない精神すげぇっす…
    続報待つ!

  6. 師匠 より:

    無事でよかった~
    自然にも注意が必要だね。

  7. wolt より:

    >>ログボさん
    橋をぶっ壊したと思われる流木がまだ生々しかったので、ここ数日の事かなと思います。
    今の所、マレーシアの人は良い人が多いですよ~

    >>ユウキさん
    トラは会いたくない!w
    野生のゾウってどんな感じで生息してるかまったく想像つきませんね!
    あんなにジャングルは狭いのにどうやって移動してるんだろう。
    「上を向いて」はめっちゃうろ覚えなんですが、証明できますかね!?(´・ω・`)

    >>トウガラシさん
    ふじおかひろしwww
    誰のコメントかわからんじゃないですか!w
    アフリカ(フル)、パーティとかしてなければ良いですね・・・

    >>y.kujimeさん
    大変なことになっていました!w
    そういえばマレーシアではテリマカシ(ありがとう)に対してはサマサマ(お互い様)と返すんですよ~

    >>る!り!さん
    ご心配ありがとうございまーすヾ(‘ω’)ノ”
    ボートで行くと昨日の橋まで30分そこそこ(笑)なので、今日は午後出発です。
    サソリいたんですよ!しかも割と序盤で。
    でも他はあまり動物見れなかったので、今日に期待です。

    >>師匠さん
    無事でしたー!ありがとうございますm(。。)m
    やっぱり自然は怖いっす(^^;

  8. ログボ より:

    過激派は悪質でも普通のイスラムの人は規律に厳格で温厚だという話はよく聞きますね。

    はぐれめたる見かけたら逃げられる前に写真をw
    (さそりの写真はちょっと感激)

  9. wolt より:

    ですです!
    イスラムの国はヨルダン、パキスタン、キルギスに行きましたが、ボクはイスラム教の方にはすごく好印象を持っています。
    あんな良い人たちと過激派が、同じ宗教なわけないとすら思ってます。ボクからすると、過激派なんてイスラム教じゃないっす。

  10. とおりすがりの より:

    ブンブンブラウやクンバンは水どうでしか知らなかったので、ビックリしました;
    こんなに過酷とは・・・

  11. wolt より:

    >>とおりすがりのさん
    通りすがり?にコメントありがとうございます(人´∇`)
    精神面でいろいろ過酷です・・・

  12. 安田さん より:

    笑いの神に愛され過ぎてて、もはや途中から笑えないやないかwww

    やっぱブンブンやべぇ…
    とりあえず正座ほどきましたよ。

  13. baum より:

    途中かなり弱ってたナ!神様はその人が乗り越えられない壁は与えないんだってさp(^_^)q強運持ってるね〜。でもそこまでして過酷なクンバン目指すのは何故?ところで橋屋の私としては、落ちた橋復旧しに行きたいナ〜^ ^

  14. 元三係長 より:

    いやーハラハラドキドキな展開でちょっとした小説より面白い・・。あっ、大変な目にあってるのに面白いなんてゴメンね。君が、ジャングルでもがいている姿がよくわかる。
    それでも再チャレンジするとはボートを使うとしても『どんだけ M やねん❗』と突っ込んでみる。

  15. サムライ・ブルー より:

    お疲れ様です。かなりの大冒険でしたね。
    これ、まとめて本にしたら、売れると思う。映画化したいなんて人も現れるかもね。
    とにかく、この先、気をつけて。ヨーロッパで待ってるよ!

  16. 安田さん より:

    笑いの神が限界突破して憑依しすぎww
    危うく奈良で土下座させられるとこやった・・・(-公-;)

    先生のジャングルリベンジ期待してます!

  17. 砂かけばばあ より:

    よくこんな過酷な旅ができるな~って
    感心してます て言うか理解不能…

    読み物としてはハラハラドキドキ
    手に汗握る大冒険で面白いです!

    カメラは修理したレンズが戻っても無駄な気が…

  18. wolt より:

    >>baumさん
    過酷なクンバンを目指すのは、最初は好奇心、もう一回チャレンジするのはレースを完走したい感覚に近いですね~
    橋屋の子が橋が落ちてピンチになるとかやめてほしいですw

    >>元三係長さん
    おもしろいと言って頂けて嬉しいです(人´∇`)
    しんどい思いをしたんだから楽しんでもらわないと!
    ブンブンにこだわりは無かったのですが、1回失敗して執念が芽生えました^^w

    >>サムライ・ブルーさん
    おほめ頂き光栄ですm(。。)m
    ちゃんと辿り着けるようがんばります!w

    >>安田さん
    あなたのせいですーーーーwww
    橋が落ちたのを見た瞬間、「笑いの神」が頭をよぎったのは内緒です(*ノωノ)

    >>砂かけばばあさん
    ハラハラドキドキさせてごめんなさいーw
    カメラは大丈夫!調子復活しました!

  19. 雷震子 より:

    ちょっと見ない間にめちゃくちゃがんばってるじゃないですかw
    >◆がんばらないバックパッカーポイント
    >③疲れる移動手段嫌じゃね?

    すごい面白かったけど、無事に帰ってきてくださいね。

  20. wolt より:

    >>雷震子さん
    言われてみればたしかーに!!!
    ボクの中では「疲れる移動手段=長距離バス」の構図が成り立っていますw

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