めるはば!
今回は北キプロスのガジマグーサに廃墟とビーチを見に行きました!
北キプロスのガジマグーサは、北キプロスの東の方にあります。
そう言えば説明しそびれていたので今解説すると、1月にレバノンからパリに飛び、そこからイギリスを挟みつつ半年かけてほとんどレバノンまで戻って来ているような感じです。
こーやって見ると地中海旅行!って感じがしますね。レバノンは単に航空券が安いから寄っただけの国ではありましたが、地中海旅行中にフェニキア人の足跡をあちこちで見る事が出来たので、最初にレバノンに行ったのも何かの縁だったのかなと思いました。
今日の夜はもうフェリーに乗ってしまうので、宿をチェックアウトして、ザックを置いて外出。まず来たのはフェリー会社Akgunlerの営業所。
キレニアからトルコのタシュシュまでのフェリーチケットは250リラ(≒4,743円)でした。これで今夜の足確定!
さてガジマグーサ(Gazimagusa)へのバスを探すか・・・と、地図上ではバスターミナルらしき所に来てみましたが、どう見てもただの駐車場です。
うーん、バスターミナルはどこだ?
少し歩き回ると、駐車場からラウンドアバウトを渡った所にバス会社がありました。
場所はこの辺。ピン差してるのはただのスポーツ賭博場ですけど。
ガジマグーサ(地元の人は「マグーサ」って言うみたい)までは15リラ(≒285円)。
ガジマグーサへのバスは毎時0分に出ているようでした。
バスはマイクロバス。よく宴会の送迎に使われてるようなやつ。
1時間20分ほどでガジマグーサ到着。
今日も暑いなぁ・・・。実は昨日の疲れが取れていなくてだるいんですよ。ゆるゆる行きましょう。
ガジマグーサの旧市街地は立派な城壁に囲まれています。
予想以上に立派でびびりました。規模は小さめですけど、城壁の立派さはロードス島に近いものがあります。
中は思ったより観光地っぽい。と言うかヨーロッパっぽさを意識してそう。
でもあんまり人がいません。暑いからかな?こんなに観光客少なかったらいろいろ厳しそうです。
腹が減って来たし、暑くて探し回りたくないので、おとなしく観光客向けの高いレストランに入りました。
メニューにある「チキンドルマ」と言うのが気になったのでオーダー。ドルマと言うとブドウの葉で米や肉を包んだ中東料理ですが、チキンドルマとはいったい何なのか。
チキンドルマ45リラ(≒854円)。
皿の左上のがチキンドルマ。あれ、20時間ほど前にもお会いしましたね???
昨日食べたこってりチキンカツの事をチキンドルマと呼ぶみたいです。
いやでもこれ2日連続でも十分美味しいですわ。ここのは中のホワイトソースにマッシュルームが入っています。
例えば誰かのお誕生日会でこのチキンドルマがふるまわれようものなら、その日は参加者が帰宅後に「おかあさーーーーん!今日○○君の家で食べたのが美味しかったから作ってぇぇぇーーーー!」と各ご家庭で大騒ぎになる事間違いなしです。
食後は旧市街地の遺跡とかを横目に見つつ歩きます。
暑いんで、いちいち立ち止まってまじまじと見る気にはちょっとなれないです。一番大きいモスクがあるみたいなので、とりあえずそこに行ってみましょう。
広場に出ました。
この広場に面して大きなモスクが・・・
モスク・・・?
どう見ても教会ですね。確かにグーグルマップにはモスクと書かれてるんですが。
しかし近付くと・・・アザーンが流れていて、よく見ると「お祈り終わるまで立入禁止!」と言う看板が立っています。
もしかして、もともとギリシア系の住民が使っていた教会を、キプロス分断後にモスクに転用したのか・・・。歴史上、そう言う事例はあちこちにありますけど、現役ではあんまり見ませんでした。
ボクが来たのはちょうどお祈りが終わる直前だったようで、5分ほど待っていたら看板が取り除かれました。出て来た礼拝者はせいぜい10人くらいだったので、そんなに礼拝する習慣は無いんですかね。
礼拝が終わると普通に入れるし、写真も撮れました。
完全に教会です。椅子などはすべて撤去され、代わりにイスラミックな絨毯が全面に敷かれています。なお靴は入口で脱ぎます。
でも結局礼拝に使用しているのは、教会の隅っこの区切られたエリア。
せっかくこんなに広くて開放的な教会なんだから、もっと中央も使えば良いのに。
書棚に並ぶのは全部イスラミックな本。
現役のモスクの中をじっくり写真撮ってまわる機会はあんまり無いので、「へぇ~」って感じでした。教会ですけど。
旧市街地を出て、海に沿って歩きます。
伸びたネコ。気持ちわかるわぁボクもそうやって日陰に寝そべりたい。
さて、向かっているのは昔ギリシア系住民が住んでいたと言う地区。実は1970年代のキプロス分断前は、北側にもギリシア系の住民がいました。それが分断後、トルコ系住民との対立が深まるなどして危機を感じたギリシア系住民は、全員南キプロスに移住してしまったのです。
もともとまとまって暮らしていたギリシア系住民が放棄した地区はそのまま軍によって閉鎖され、今は誰も住まない廃墟になっているのだそうです。
Maps.Meっていう地図アプリで見ると分かりやすいです。この赤い斜線部分がその廃墟の立入禁止地区。
行けども、
行けども立入禁止。
立入禁止地区は、南キプロスとのグリーンライン(境界線)まで続いています。海岸沿いにおよそ8kmにわたって廃墟なのです。
で、もちろんこの立入禁止地区には入れないんですが、立入禁止地区と海の隙間に小さい「パルム・ビーチ(Palm Beach)」ってのがあって、ここは普通に地元民や観光客が遊べるビーチなのです。と言うか、本来は立入禁止地区に入るはずだけど、ビーチとして活用したいから敢えて残した感じですかね。
と言う事で、ビーチまで約1kmをてくてくと歩きます。
歩いていて思ったのが「妙に静か」。一応車はちらほらと通過しますし、時々工事の音も聞こえます。でも、なんと言うか、本来は音声が4チャンネルある映像なのに1チャンネルしか流れていないみたいな、ステレオ放送なのにスピーカーがモノラルみたいな、なんだか圧倒的に音の種類が少ない気がするのです。
たぶん、普通の街よりも人が少なくて、普段は意識しないような遠くから聞こえる音が足りないんじゃないでしょうか。妙な気味悪さがあります。
離れ小島にかわいい家が一軒ぽつんと建っていますが、どうもあれも政府関係の施設みたいで、立入禁止の看板が立っていました。
ビーチの入口が見えてきました。それより背後にある建物の存在感が大きいですが。
ごくごく普通のビーチ。
しかし振り返ると廃墟。
ビーチ。
廃墟
ビーチ。
廃・・・ってぇぇぇええええー!めっちゃ堂々と撮ってる。度胸あるなあんた。
廃墟エリアを囲う雑なフェンスには、軍が管理しているエリアである旨と、撮影禁止の看板が繰り返し掲示されています。
実際、写真撮ってるのが見張りの人に見つかるとどえらく怒られるみたいです。
ビーチの端まで来ました。
海岸沿いに見えている街、全て無人の廃墟です。
すげぇな。街の中どうなってるんだろう。人類が滅んだ近未来SF映画の舞台みたいになってそう。
海はめちゃくちゃ青い。
方角的に、この海の向こうがレバノンなんだよなぁ。気象条件が良かったら見えたりしないだろうか。
見たい物は見終わったので、また暑い中をてくてく歩いてキレニア行きのバス会社へ。
チケットとジュース購入。
はぁー、今日もめちゃくちゃ暑かった!
ガジマグーサ→キレニア便は、毎時30分に出ているようでした。またマイクロバス。
キレニアに戻ると17時。しかしまだあと1ヶ所行きたい所が・・・
キレニア城!
入場料は12リラ(≒227円)。
ただ、疲れすぎてあんまり展示内容が頭に残っていません。ボロボロの木造船なんかがありました。
城の中の教会。
城壁はぐるっと回れます。
城壁の上にも、昨日と同じトゲトゲ植物がちらほら生えていたのでちょっと焼き払いたくなりました。
港を歩いて、
ジュースやお菓子を買って宿に戻り!
まだこれから活動しないといけないからエネルギーを・・・補給・・・するのだ・・・_(:3 」∠ )_←息も絶え絶え
と言う事で、これからトルコ行きのフェリーに乗船しますが、それは次回で。では今回はこれにて(=’ω’)ノ
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