はろー!
今回はヨハネスブルグで最も行きたかった場所、ポンテタワーに登って来ました!
ポンテタワーとは
ポンテタワーは、正式名称は「ポンテ・シティ・アパートメント(Ponte City Apartments)」と言って、1975年に主に富裕層の白人向けに建てられた、55階建の高層マンションの事です。
築43年経った今でも、ポンテタワーは住居用の建物としてはアフリカで最も高く、そのてっぺんに取り付けられた”Vodacom”のネオン広告は、南半球で最も高い&最大のネオン広告と言われています。
そんなポンテタワーですが、1980年代後半から急激にヨハネスブルグの治安が悪くなり始めると、ポンテタワー周辺の治安も急激に悪化。それに伴いポンテタワーの住民たちはどんどん退去。そして1990年代にはマフィアやギャングが空き家になったポンテタワーに住み着くようになり、一時は危険なヨハネスブルグの中でも最も危険な場所になってしまったのです。
この時の都市伝説がまたすごく、腕時計をしてたら腕ごと切られて盗られるとか、一般人が入ると15秒で死ぬとか・・・。本当に15秒で死んでたら15秒で死にましたなんて噂が流れるわけが無いと思うのですが、とにかくすごい伝説がいっぱい語られています。
で、まぁ2001年に管理者が変わったのをきっかけに徐々に改善が進められ、今では普通に住民が住むようになっています。
そんなポンテタワー、今ではAirbnb(民泊の大手サイト)で部屋を貸し出してる住人がいるのです。[外部リンク](Airbnb)
しかもお値段は一泊35ユーロ(≒4,514円)!老朽化しているとは言えこんな高層マンションに泊まれる事を考えると破格のお値段!ヨハネスブルグの最後の一泊をここで過ごそうと、レンズを受取った直後にリクエストを送信したんですが・・・前日になってもホスト(管理者)から返事が来ない(;´Д`)
民泊なので、この日泊まって良い?って聞いてホストから回答が来ないと、自動的にキャンセルになってしまうのです。
とは言っても、これ以上ヨハネスブルグの滞在を延ばすのもちょっとアレです。
と言う事で昨夜、急遽ネットでポンテタワーを含む観光ツアーを申し込みました。[外部リンク]ポンテシティツアー(DlalaNje)
DlalaNjeってのは、ヨハネスブルグのイメージを向上させ、子供や若者が安心して学べる場を作る事を目的とした、2012年に設立された組織の名前です。
ツアー費は270ランド(≒2,109円)。昨夜はなんかもう頭が痛かったので、さくっとWeb上で払って、チケットを確認してすぐに寝てしまいました。
そして25日の朝。ツアーの集合時間は11時なので、朝は用事を済ませる事に。南アランドを米ドルに両替したくて両替屋を探して歩きましたが、レートの良い正規の銀行はランドを引き出した時のATMのレシートが無いと両替できないと言われてしまいました。
ATMのレシートはいつも取るようにしているんですが、つい数日前にポケットに溜まっていたのを一気に捨ててしまったんですよね・・・。
東アフリカ縦断には米ドルがけっこう必要なんですよ。それは知ってたんですが米ドルの流通量が多いジンバブエで調達すれば良いやーと軽く考えていたら、どうもジンバブエでも米ドルを調達できるかが怪しいみたいなんですね。なのでアフリカで最も信頼できる南ア(個人的な主観)で両替して行きたかったんですがダメでした。
両替は諦めて、10時過ぎにいったん宿に戻ってUberを起動。
Uberってのはスマホで呼べる個人の非正規タクシーみたいなもので、世界各地で使えますが、南アでは最も信頼度が高くて便利な移動手段なのです。
旅行者はよくUberを使うんですが、何気にボクは初めての利用です。
初回利用はクレジットカードの画像認証が必要で、ボクのクレカが印刷が擦り切れてるせいで画像認証できなくてかなり焦りましたが、10時25分にUberを手配して、10時30分には宿の前に車がやって来ました。ちょーはえー。
ポンテタワーに到着。
Uberは4.5kmほどで32ランド(≒250円)でした。ヨハネスブルグに着いた日に、タクシー移動2kmくらいで50ランド(≒391円)だった事を考えると、かなりお得感ありますね。
外門にはちゃんと守衛さんがいて、「DlalaNjeってこの中?」と尋ねると、DlalaNjeのオフィスまで案内してくれました。DlalaNjeってどう発音するのか分からなかったんですが、もごもごと誤魔化した感じで「どぅららんじぇ」って言うと通じました。
間近で見るポンテタワー。
大きすぎて距離感がわからなくなる・・・。
建物の周囲にはちょっとした広場がありますが、人が憩っていたりはせず、ゴミが舞い散っているのみです。
DlalaNjeのオフィス。
何この子供預かり所みたいな空間。
部屋の一角ではDlalaNjeのスタッフらしき若者が、4,5人パソコンに向かっているんですが、同じ空間で小学校低学年くらいの子供が遊びまわっています。
そう言えば、ポンテタワーは老朽化が激しくて、高層階で遊んでいた子供が窓枠ごと落下して死亡という痛ましい事故が起きていると言う話もどこかで読んだので、ポンテタワーに住む子供が安心して遊べる場を作ったのかもしれません。
よく見ると天井の配管とかがすごい状態です。さすが老朽化。
スタッフの女の子に、ポンテシティツアーに参加しに来た旨を伝えると、名簿に名前を書いたりパソコンに名前を入力したりするように言われます。なんでパソコンに入力するのに名簿も書かないといけないんだろ。
しばらく待っていると続々と人が集まって来て、11時15分くらいにはボクを含めてツアー客は総勢9名になりました。
まずはエレベーターで一気に51階へ。
昨日のコンスティテューションヒルからも見えていましたが、ヒルブロウタワーがよく見えます。
なんとここの窓開くんですよ。しかも横にスライドさせるタイプ。
スライドさせるタイプの窓ってのは、枠から外れて落下しやすい構造なので、高層ビルでは絶対に使わないと聞いた事がある気がするのですが、ここでは普通に使われています。
ここでしばらく、と言うかけっこう長い時間をかけて、ガイドの女の子がポンテタワーの歴史を説明していました。座って人の話を聞くのが苦手なボクには少しツラい時間でした。
話が終わると、ポンテタワーの51階をぐるっと歩きます。
ポンテタワーはなんと中空になっているので、真ん中が1階まで吹き抜けになっています。
窓ガラスはあるものの、下を見るとひゅんってなる高さです…(›´ω`‹ )
内側に面した窓は、もともと開く構造になっていた物を、溶接して開かないようにしていました。事故か何かあったのかなー。
てっぺんのVodacomの看板を内側から見られます。
またエレベーターで1階まで降りて、今度は階段でさらに下へ。
中空の地上部分にやって来ました。
この中空の地上部分は、地上階からさらに掘り下げられているので、階数的には地下6階くらいです。なので、さっき”1階まで吹き抜けになっている”って言ったのは間違いで、正確には“地下6階くらいまで吹き抜けになっている”でした。
なんでこんなに地面斜めなん?って思ったら、どうやらここはスキー場にするコンセプトだったので、こんなに斜面になっているようです。実際にスキー場になっていたのかどうかは分かりませんが・・・。
なお、マフィアが住んでいた時代は中空部分はゴミ溜めになっていて、6階部分くらいまでゴミで埋まっていたそうです。ゴミの撤去が完了したのも2010年代の話みたい。
上を見上げると、
ファンタジー系の少年マンガにありそうなダンジョン感。見とれてしまう光景です。
実はこの景色が一番見たくて、レンズを待っていたのです。
帰りはそのまま地下駐車場に抜けます。地下と言っても駐車場は斜面に飛び出た形になっているので、外が見えます。
車の入って来る道を登ります。
駐車場への道まで円筒型なのねw
ミニポンテタワーみたい。
ツアーのチケットには11時開始、12時ごろ終了って書いてあったのでこれで終わりかと思ったら、ツアーはこのまま街に繰り出しました。
ちょいちょい古そうな建物の近くで止まって、ガイドの女の子がいろいろ解説します。
話を聞くのがだいぶ疲れていたので、ほとんど聞いていませんでしたが、ギャングの住処だったとかそんな事を言っていた気がします。
おもしろかったのがこの壁。
きったねー貼り紙がたくさんあるなーと思ったら、すべて部屋の入居者の募集、もしくは部屋を借りたいと言う希望の貼り紙でした。
貸出形態はいろいろあって、シェアルームで“ベッドあります”みたいなのは月600ランド(≒4,686円)くらいからありました。
ちゃんとキッチンとかもあって部屋まるごとの賃貸は1600~2400ランド(≒12,496~18,745円)くらいでした。南アフリカ最大の都市に月々2万円以下で住めるのはすごい・・・!2万円じゃ東京だと犬小屋分くらいかな。まぁどんな部屋か知らんけど。
気付くと、さっき上から見たヒルブロウタワーの真下まで来ていました。
ひたすら街中をてくてく。
ヨハネスブルグ中心部よりも少しローカル感があって、さらに道路は割と最近整備されたような感じで、住みやすそうだなと思いました。
しかし時刻は14時。朝は両替商を探して忙しかったのと、ボクはてっきり12時に終わると思ってたので、朝飯もほとんど食べていなかったため、空腹MAXでツラいです。
と思っていたら、その辺の安酒場みたいなところで昼飯タイムに入りました。
プァーパと肉が出てきました!
これはツアー費に含まれていました。
もうヨハネスブルグは離れてしまうので、おなじみのプァーパが食べられて良かったです。
14時45分くらいに、ようやくポンテタワーに戻って来ました。
けっこう歩き回ったなー。
ツアーはポンテタワーの真下で解散しました。ボクはDlalaNjeのオフィスでWi-Fiを借りて、またUber召喚。
なんと今度は1分足らずでやって来ました。ヨハネスブルグの街中ってUberドライバーだらけなの?確かにこれはすごく便利。
無事宿に戻りました。
そう言えば、宿の下のバーは数日前にオープンしていました。夜が賑やかになってしまったのがちょっと困りものです。
さて、これでヨハネスブルグで行きたい所は全部行ってしまったので、明日はいよいよヨハネスブルグを出ます!長かったなぁヨハネスブルグ。
明日はもう南アを出てボツワナの首都ハボローネへ移動する予定です。昼行便ですが、なぜか昼出発・夜到着の便しか無いみたいなので、朝はのんびりの夜到着予定です。
では今回はこれにて(=’ω’)ノ
コメント
やっぱり写真くっきりと鮮やかな感じですね❗️
ずっと奥まではっきりしている。Good!
良く似た中空の高層ホテルは、上海の外灘地区にも
有ったけど名前が思い出せない(・・?)
やはり海外の高層ビルの下は危なっかしいと再認識。
何が落ちて来ても不思議ではないですネf^_^;)
>>baumさん
ですですw
真下にいるのは気が気じゃなかったです(;^ω^)
上海の中空ホテルと言うとSOMの設計したジンマオタワーの中にあるグランドハイアット上海かな?かなり前に出来たホテルですね!
ポンテタワーの窓が開く件ですが、高層ビルの場合、自殺防止の為フィックスのして開かないようにするか、或いは開いても縦軸回転か横軸回転窓にして15センチ程度しか開かないようにしますね!
ヨハネスブルグは面白そうですね!
昔シャングリラホテルのマネージメントオフィスにいた知り合いがヨハネスブルグに住んでいるはずなので行きたいと何度思ったことか!
>>道草亭ペンペン草さん
正直、窓が開くのはびっくりしたし、スライドサッシなのもびっくりしましたw
ヨハネスブルグはボクのお気に入りの都市トップ3に入ります。