オラー!
今回はペルーのリマの旧市街地に行くつもりが辿り着かなくて、黄金博物館で世界の武器を観賞する事になりました!
なんだか言ってる事がめちゃくちゃですが、事実なので仕方ないです。
黄金航路―リマ
著作権元:株式会社アピリッツ出典:「黄金航路」「蒼海の武装商船」(いずれもサービス終了)
※黄金航路がよくわからない方は、こちらのページの真ん中あたりで説明していますのでご興味がありましたらご覧下さい。【リンク】はじめにご興味なければスルーして頂いても何ら支障はありません。
現在―リマ
太平洋側にほとんど用が無い黄金航路において、リマは滅多に行く事の無い僻地扱いでした。カリブ海と南米の東側までは来るけど、リマまでは来ないなぁ、みたいな。ボクは片手で数えるほどしか寄港していないと思います。
宿の宿泊に朝食が付いていたので、朝は宿朝食です。
パンとシリアル(と言うか薄味のムギムギ(お菓子)みたいなの)しか並んでいなくて、「炭水化物ばっかりかーい。塩物も無いんかーい」ってなってたら、おもむろに宿のスタッフが何か乗った皿を持ってきたので、「おっ、卵でも来たかな」と期待したらクレープだったって言う。
クレープは焼き立てで甘くておいしかったけど、不満に対する改善にはなりませんでした・・・。
当初行こうと思っていた所が月曜日休みっぽくて、行くところを考え直していたら出発が10時前になってしまいました。
リマは昨日と同じ、一面のっぺりとした曇り空。こういう空だと時間がまったくわかりません。
リマは市バスが走っているのですが、路線がどうなってるか分からないので、
やっぱり集金係が入口にいるハイエースタイプの方が乗りやすいと言うか何と言うか。(写真は後で撮ったやつ)
来たハイエースの集金係に、リマの旧市街地ちょっと手前にある「Parque de Exposicion(エクスポシシオン公園)?」と聞いたら「行く」と言ったので、ハイエースに乗り込み。
こんなハイエースタイプのバスでもちゃんと優先席表示があります。
けが人、老人、妊婦はわかるけど、左から二番目のやつは何のシルエットだろう。人間にすら見えないんだけども・・・。
ハイエースが全然違う方向に走っているのは分かっていたんですが、「ちょっと遠回りのルートなのかな」くらいに思っていたら、全然違う場所で降ろされました。
わざとなのかな。それとも本当に何か勘違いしてたのかな。どっちでも良いんですけど。
まぁここからでもリマ旧市街地には迎えそうなんですが・・・と地図を見ていると、ここから1kmほど東に気になる物を見つけました。
「ペルーの黄金博物館(Museo oro del Peru)」。大通りに面しているわけでもなく、ちょっと辺鄙な場所にある感じが興味をそそります。
と言う事で、黄金博物館の方角に行ってみる事に。
知識がゼロなので、黄金博物館がどんな感じなのか、いろいろ予想しながら歩きます。
- ペルーでの金発掘の歴史や技術など工業的な視点の展示
- ペルーで発達した金細工や加工方法など文化工芸的な視点の展示
- アクセサリー屋の延長みたいな買わせる前提の展示
3だとちょっとガッカリしますね。個人的には1が興味ありますが、2が濃厚な気もします。
ほとんど街はずれなので、山もだいぶ近いです。
ありました黄金博物館。
毎日10時半から18時まで営業のようです。今は11時なので、タイミング的にはちょうど良かったようです。
入場料は33ソル(≒1,059円)。
軽い気持ちで来たのに、なかなか強気なお値段です。しかしこの値段ならパターン3は無さそうなので安心です。
門から入って建物はえらく奥です。両サイドには土産物屋が並びます。
建物に入るとまず・・・甲冑が迎えてくれました。
え?甲冑?黄金系の何かを予想していたので、完全に不意をつかれました。
反対側を見ても甲冑です。
何の変哲もない・・・って甲冑に変哲があると怖いですが、やっぱり何の変哲もない甲冑です。
どういう事だろう、と思って奥に進むと、
まるで武器庫かRPGの武器屋。
展示の密度がすさまじいです。展示か保管が分からなくなって来そうなレベル。
何かハリウッド映画あたりで、隠し部屋を開けたら武器がズラッと並んでいて「好きな武器を選べ」みたいなシーンありませんでしたっけ。そんなんより遥かに多いです。
予想のまるで斜め上で不意打ちも甚だしい感じですが、とりあえず「黄金博物館」への疑問は置いておいて、展示物を見て行きます。
この辺は17世紀~19世紀のヨーロッパの武器のようです。
フリントロック式の撃鉄部分だけの展示。
すげー、こんなにバリエーション豊富なんだ。
これなんかゴテゴテし過ぎて、単体で置かれていたら撃鉄かどうか気付かなさそうです。
短剣も豊富。
ステキな短剣ですね。好みですよえぇ。
古いライフルの展示は他の博物館にもよくありますが、上面をこちらに向けて並べているのは初めて見ました。
ライフルの上面ってこんなに細工が施されているもんなんですね!
普通の博物館だとこんな角度で見れないので、なんだか新鮮です。
しかし、特に細工の無いライフルも上面をこっちに向けていたので、展示に趣向を凝らしたと言うよりは、展示スペースの問題でこう並べざるを得なかったようにも見えます。
水筒や角笛など、武器じゃない物もあります。
展示物に隠されるように・・・
ナチス旗。
しかしよく見ると寄せ書きが書かれています。字が滲んで何が書かれているのかは読めませんが、ナチス旗もこんな使われ方するんだな、と当たり前の事に気付きました。でも隠されているって事は、苦情か何か来たんですかね。
次の部屋は19世紀頃のアメリカの武器。
展示品の密度は相変わらずです。もしかしてこの密度がずっと続くのか。
マスケット銃のかわりに、リボルバー銃が多くなりました。
奥の壁にライフルが横向きに展示されている手前に、ライフルを縦向きに並べると言うわけのわからない状態。
ライフルがまるで編み物のように重なっている・・・。
これおもしろいですね。ナイフで闘いながら、殴って刺す事もできるよ!天才!って感じでしょうか。
奇抜な形の小型銃が多い。
「次の暗殺はこれで頼む・・・」みたいな。
すごいと思うのは、こうやってメンテナンス道具も含めてセットまるごと残っているタイプ。
こういうセット物ってたいてい1つか2つ無くすのにな・・・(学生の頃使ってた製図セットを思い出しながら)。
やはり部屋を移ってもずっと同じ密度が続きます。
すげぇな、画面にこんな密度で短剣が収まる事なんてそうそう無い。
各国の軍帽。
棚に乗り切らなくて、棚の下面に貼り付けてるのがすごい。そんな展示の仕方あるんだ。
やや広い部屋。ここはアジアその他の武器の部屋。
日本刀並びすぎな件。
5ケースくらい日本刀が並んでいました。並びすぎて日本刀のバーゲンセールみたいです。
16~18世紀の日本の刀と書かれているケースの端に、
「呈小出氏 昭和三年五月 帰朝記念」と読める小刀。唐突に新しい。どういう経緯でこんな所に紛れ込んだんや。
フィリピンの剣も豊富。
フィリピンの剣は鍔の部分まで鞘に収まるようになっているのが特徴的ですね。
ネパールの剣や
スーダンの剣。
何かもうすごい。ネパールはともかくスーダンの剣ってどうやって集めて来たんだろう。
次の部屋は馬具コーナー。鐙(あぶみ。人が足を置くところ)の数がちょっと正気の沙汰じゃない。
すげぇな鐙ってこんなに種類あるんだ・・・。確かに自転車でも、サドルやペダル、ハンドルなど、人が直接触れるパーツはバリエーションが豊富ですけど、自転車のパーツのバリエーション、馬具に負けてますわ多分。
基本形の鐙。この辺は見た事ありますね。
トゲトゲした鐙。えーと、戦闘中に足を捕まれないように?
スリッパみたいな鐙。確かに戦闘中は何が飛んでくるかわからないし、安全靴みたいにしたいよね。
かご型・・・?
ナニコレ土器みたいになって来た。
ぴ、ピラミッド型?
もちろんオール鉄製。絶対重いやろこんなん。馬だってできれば軽い物付けたいと思ってるわ。
鞍の扱いはひどく、展示ケースにぎゅうぎゅう詰め。これは展示じゃなくてガラスケースへの収納では?
手綱もバリエーション豊富。
手綱に付ける金具や飾りボタン的なやつ。
この展示品集めた人と並べた人、病的に几帳面だと思う。こんなの集めようとも並べようとも思わない普通。
なんか日本コーナーが単体でありました。甲冑や武器がズラッと並んでいます。
日本でもなかなか無いんじゃないでしょうか、こんな量の展示品収蔵している博物館は。
タバコ入れ・・・?
日本人ってそんな昔にタバコ吸う習慣あったっけ?ましてや合戦中に?
世界の杖いろいろ。
学校の傘立てみたいになっとるやん。展示する方も疲れたのかな。
ここまで散々武器ばっかり見てるから、杖も仕込み杖にしか見えな・・・
やっぱり仕込み杖か。え、もしかしてあの傘立てみたいな所にささってる杖も全部仕込み?
勲章を付けた軍服がズラッと並んでいる部屋。
どうやって集めたんだろうこんなの。
11時に入ったはずなんですが、出たら13時半になっていました。
た、タイムスリップかな?楽しすぎた。楽しすぎたわ黄金博物・・・そう言えば黄金は!?!?!?(思い出した)
建物の中は全部まわったと思うので、首をかしげつつも博物館から出たんですが、後で公式HPを見ると黄金コーナーもあったようです。
インカ帝国やその前の時代の黄金の装飾品を集めた展示らしいんですが、どうやら20年近く前にその大半が偽物判定されたと言う、いわくつきの展示でもあるらしいです。それはそれで見たかった気も。
黄金も武器も、ミゲル・ムジカ・ガロさんと言う人が個人で集めたコレクションだったらしい。もし金が無限にあったとしても、あの量を個人が集めるってなかなか出来ないと思います。よっぽど好きだったんだろうな。
各国で戦争博物館などを見て来ましたが、人間が携帯する武器の数で言うとボクが見た中で一番多かったと思います。おそらく世界屈指レベルの博物館です。
もう武器だけで大満足だったし、腹も減ったので、博物館を出て帰る方向へ。
途中で手頃なレストランがあったので入ってみました。
オーダーすると、待っている間にお茶が出て来ました。
マテ茶と言うやつでしょうか。フリーでお茶が出て来るってステキ。ぬるくて甘いので食事と一緒に飲む感じではなさそうですけど。。
タジャリン(Tallarin)とスープ(Sopa)のセットで15ソル(≒481円)。
スープにはでっかい鶏肉がごろっと入っていました。
すげ、メイン料理になりそうなボリュームのスープ。
こちらがタジャリン。見た目がジェノベーゼパスタですか・・・
麺はパスタじゃなくて、なんだろう。もっと軽くてつるんとした感じ。ソフト麺と冷麦麺を足して2で割ったみたいな。ソースはたぶんバジルソース。ちょっと酸味があります。上にのっているのは牛肉ですね。見た目のインパクトが強い料理。でも個人的に麺はギッチリ詰まった重たい麺が好きなので、ちょっと物足りなさがあります。
午前中に降ろされた場所でまたバスを待ちます。
今度はハイエースじゃなくて普通のバスに乗りました。
恐れていたICカードタイプではなく、普通に現金と紙のチケットタイプでした。2.5ソル(≒80円)。
途中でアイス売りが乗って来て、アイス1つ1ソル(≒32円)だと言うので、「マジで?」と思って買ってみたら、二口サイズのめちゃくちゃ小さいアイスでした。
へー、こんなサイズ初めて見た。確かにこれだと気軽に食べれて良いね。
宿を少し通り過ぎて下車し、海沿いの公園を歩いてみました。
えっ、こここんなに高かったの!?公園、断崖絶壁じゃないっすか。柵すら無いけど大丈夫コレ?
海にはサーファー、
空にはパラグライダー。
この崖なら、きっとリッジソアリングの条件が良いんでしょう。
天気が良いとかなり景色が良さそうなんですけど、ぼんやり白く霞んでいて残念です。
夕方はインカコーラとクッキーでおやつ。
このクッキー、しっとりずっしりでうまー!インカコーラは全然コーラっぽくないけどおいしい。
と言う事で、今日はなんだかよくわかりませんでしたが、満足度はとても高かったです。黄金博物館だけで写真350枚ほど撮ったので、時々眺めてニヤニヤします。でも明日こそリマの旧市街地に行きたいです。では今回はこれにて(=’ω’)ノ
コメント
黄金はいずこにではありますが
凄い数の武器 しかも個人装備品
戦車だ戦闘機などまでは手がでな
かったんだろう( ´艸`)
水筒や角笛はたぶん「火薬入れ」
だと思うのですが…..
>>沙門さん
どうもネットの解説によると、黄金コーナーは地下にあったみたいです。階段なんてあったかなぁですけど。
大型の武器にまで欲を出してたら、おそらく小型の武器はここまで揃わなくて中途半端になってたと思うので、まぁコレクターとしては賢明ですね。
展示品の解説はほぼ皆無だったので、使い方は謎ですね。そうだったかもしれないしそうじゃなかったかもしれない。
自分も10年前くらいに行きました!
地下に黄金コーナーあるんですが、ここの展示品って80~90年代に日本でブームになったインカ展に貸し出ししてるものが多く、教科書とかで見覚えの有る仮面とかありますよ。
ただ、ここのオーナーがマフィア関連の噂もあって最近は付き合いも減ってるそうでガイドブックからも外されているのがほとんどと現地のガイドに聞きました。
(入口にいる警備の人とか日本に出稼ぎ経験もあり日本語が通じたりもするそうです)
>>匿名さん
日本でインカブームなんてあったんですねぇ。
残念ながらぼくは中学からゆとり教育で世界史がごっそり削られた(ほぼ無くなった)世代で、そのまま高専に進んでしまったので、インカは習いもしてないです…。