【キューバ】世界遺産ロス・インヘニオス渓谷を走る鉄道に乗った(2019年8月28日)

オラー!

今回はキューバの世界遺産ロス・インヘニオス渓谷をまわる鉄道に乗りました!

 

ロス・インヘニオス渓谷鉄道とは

昨日もチラッと書きましたが、トリニダードを含むこの一帯はロス・インヘニオス渓谷(Valley de los Ingenios)と呼ばれており、砂糖産業が盛んでした。

しかし、生産するだけではなんともなりません。19世紀にはこの砂糖を迅速に輸送する為、ロス・インヘニオス渓谷の内陸から海まで、砂糖を運搬するための鉄道が引かれました。

この地の砂糖産業はキューバ独立とともに終了して鉄道も使われなくなり、今では観光客向けの列車が1日1便、ロス・インヘニオス渓谷を走るようになっています。今回はその列車に乗りました。




朝8時、とりあえず宿を出て駅に向かってみます。人のブログ(4年前くらい)だと列車は9時半の1便のみだそうなんですが、ボクはいまいち駅の場所がわかっていないし、時刻表が変わってる可能性もあるので、早めに出発。

めちゃくちゃ腹が減っていたので、とりあえず露天商からハムサンドイッチを購入。1CUC(≒106円)。

本当は5CUP(≒21円)くらいじゃないの?と思いつつ、開いている店も見つからないので仕方なく購入。本当にこう言う商売人多過ぎるんでトリニダード嫌いです。ハバナの方がずっと良いね。

 

とりあえず昨日来たショボい駅に来ました。

 

駅から道を渡った所に、昨日は気づかなかったオフィスが。

 

「列車壊れてます」って書いてあるんだが・・・。もうやっていないのでしょうか。心配になって来ました。

 

一応中に職員らしき女性が1人いたので尋ねてみると「列車はある」との事。壊れてるけどあるってどういうこと

「チケット買える?」と訊いてみると「9時10分からだから、あっちで汽車でも見て待ってなさい」みたいな事を言われました。

 

客車。側面に“ロス・インヘニオス渓谷(Valle de los Ingenios)”の文字が。

 

汽車がありました。

汽車の中に小柄なおじいさんが座っており、手招きしています。中を見ても良いようです。

石炭を入れたりするところ。

簡単な説明を聞くなどして、お礼を言って立ち去ろうとすると、おじいさんは「5CUC(≒531円)」と手を出して言いました。

なぐんぞてめー。チップを求めるのは構わないけど、ほんの10分足らずでいくらなんでも強欲すぎです。物価がすごいデンマーク人だって10分500円より安い額で働いてくれそうなもんです。これだからトリニダード嫌いです。1CUC(≒106円)渡しました。

汽車は全部で3台ありました。奥に行くほど車体に書かれている年代が古くなっていくのですが、これは何の年代でしょう・・・。

あとどう見ても3台とも走りそうにない整備状態。宿で見たパンフレットでは蒸気機関車が走ってたんですけど。

 

一番奥。なぜか一番奥が一番近代的な車両。

 

見終わってもまだ8時40分くらいだったので、駅から100メートルほど町の方へ戻ると、朝は閉まっていたお菓子屋が開いていました。お菓子購入。1つ3CUP(≒13円)

トリニダードでまともな値段で買えるのは、ソフトクリームとお菓子くらいなんですかね。

外側は微妙に甘い生地で、中には何かの餡が入っていました。

 

駅のオフィスに戻って来ました。

 

オフィスの壁に時刻表を発見。カベに貼ってある物を全部調べるのはRPGの鉄則です。

この時刻表を見て初めて理解。どうもツアー列車みたいな感じで、3ヶ所ほどまわってまたトリニダードに戻って来ると言う運行みたいです。

9時になると続々と観光客が増え始め、9時10分になるとチケットオフィスが開きました。チケットは大人15CUC(≒1,593円)。

高いけど、1日ツアーに参加するようなもんと思えば妥当な値段かな?・・・と思っていましたよこの時は

「チケットは折りたたまないように」と注意されました。何でや。こんなぺらっぺらの紙、機械を通すわけでもなかろうに、なぜ折りたたんではいけないんだろう。

9時25分ごろ、ショボい駅に列車が来ました。

普通に小さめのディーゼル車です。窓に貼られていた「列車壊れてます」は「蒸気機関車が壊れています」の意味だったんでしょうか。

しかし、前述の人のブログ(4年前)でも「今は蒸気機関車が壊れているようでディーゼル車だった」と言う記述があったので、少なくとも4年前から壊れているようです。おそらく修理する気は無いんでしょうね。

つい最近デンマークの鉄道博物館で見たような客車に乗り込みます。

 

天井や壁などは木製です。

 

客車は2両で、前の客車には小さいバースペースがあります。

 

床は鉄板を何枚も継いだようになっていて、時々大きめの裂け目が開いています。

わぁー緑の地面が見えるぞぉー

いつメキメキと床が抜けるか、気が気じゃありません。

列車は緑の中をゆっくりと走ります。

 

ハゲワシみたいな鳥がいっぱい。

 

1時間ほどでマナカ・イスナガと言う村に到着。ここで30分の自由時間。

 

ボクらが降りるより先に、既に外国人が歩いていたので「あれ?」と思ったら、ツアーバスみたいなのでも来られるみたいですね。

 

道の両脇はびっしり土産物屋です。シャツやのれん、テーブルクロスなどが売られています。

バナナ売りもしつこく声をかけて来るし、この村の全世帯が観光客相手に商売しようとしているんじゃないかと思うくらい人数が多い。こう言うの本当にうんざりします。

この塔は“イスナガの塔”と言って、ここの農園主だったイスナガさんがサトウキビ畑で働く奴隷を監視するために建てた塔だそうです。とりあえず上ります。入場料は1CUC(≒106円)。

 

急な階段をぐるぐると上ります。

これ、毎日上ってたらイスナガさんはだいぶ良い運動になってたのでは?ちなみに高さ45メートルだそうですので、だいたい15階建てのビルくらいですね。

てっぺんに到着。

 

高い所に上るとなるほど、トリニダードも含むこの周囲が盆地のようになっている事が分かります。ここいら一帯がロス・インヘニオス渓谷なわけですね。

 

足元にはマナカ・イスナガで唯一の大きい邸宅。農園主の邸宅だったそうです。

 

乗って来た列車も見えます。

 

11時に再出発。

オフィスで見た時刻表では、マナカ・イスナガ出発は11時10分だったはずなんですけど。これ置いて行かれるって事はあるんだろうか。

 

更に30分走って、この路線の最奥FNTAに到着。何の略称なのかはよく分かりません。

 

ここは古い工場みたいな。元はサトウキビの加工工場だった感じですね。

 

これはおそらく列車の車庫だったと思うんですが、建物は完全に廃墟になっています。

 

そんなに見る所は無くて、ほとんどの乗客はバーで飲み物を飲んで過ごしています。

サトウキビジュースがあったので、久しぶりに飲んでみようかなと思ったら、1杯2CUC(≒212円)もしたのでアホらしくて飲みませんでした。

 

ここの停車、やたら長いんですよね。乗客たちは各自飲み物飲んでトランプとか始めているレベルです。あんまりやる事も無いので、早々に列車に戻って車内の写真。

このツアー、こんなグダグダなまま終わるんか・・・?

列車は引き返す方向に走り、12時過ぎに最後の停車ポイントGuachinangoに到着。

ここは村とかではなく、リゾートホテルが1軒ポツンと建っているだけです。

乗客たちは全員、ホテルを通り過ぎてどこかに向かって行くので、一緒に付いて行きます。

 

どうせすぐその辺までと思ったら、意外とそうでも無い。どこまで歩くねんな

どうもこの先に水遊びできる川があるみたい。ボクは用意も無いし、そう言うのいらないんだけどな

と思ってたら、先頭が引き返してきました。訊いてみると、「水が完全にグリーン」で泳げたもんじゃなかったらしいです。戻って来た乗客たちの顔には、あきらかな徒労感が見えます。ボクほぼ最後尾歩いていてヨカッター。

 

ホテルに戻り、ほとんどの乗客たちはレストランで食事を始めました。

高いレストランに寄ると言うのはブログで事前に知っていて、「まぁ今日くらい高い食事しても良いかな」なんて思っていたんですが、このツアーがクソ過ぎてこれ以上お金を落としたくありません

1日ツアーで1600円はなんら高い物ではないと思うし、またツアーの中に土産物屋などが多少含まれているのは構わないのですが、このツアー、停まる所停まる所すべてが営利目的の場所じゃないですか。ツアーがショボいのは仕方ないとしても、行く先々で金の亡者にたかられるのはうんざりします

今朝乗車前に買っておいたピーナツのお菓子でやり過ごします。6CUP(≒25円)。

外では雷が鳴って突然のスコールが降り出したので、スマホの速読アプリで小説を読んでヒマを潰しました。

14時、再出発の時間になるとスコールは止みました。

なぜか「なーつがすーぎー かぜあざみー」と井上陽水が脳内で歌い出しました。過ぎてない。蒸し暑い。

列車内は、雨やら木の葉やらが吹き込んで散らかっていました。

 

またのらくらのらくら1時間走って、15時15分くらいにトリニダードに戻って来ました。

いやー、これはあれっすわ。本旅行で「やらなくても良かった事TOP3」に入って来ますわ。よっぽどキューバの歴史が好きで「この路線で!砂糖を!運んでいた!Foooooo!」みたいにセルフで盛り上がれる人か、何をやっても楽しい友人5,6人で来るとかじゃないと、面白くなりようがないです。

 

今日はいつもよりちょっと良い食堂に入ってみました。店舗は狭くてテーブルが4つしかないですけど。

 

水1.5Lが2CUC(≒212円)もしましたが、列車に乗っている間も汗をかきっぱなしだったので、飲まずにはおれません。めちゃくちゃうまい。

 

魚のトマトソースとやらを頼んでみました。6.9CUC(≒733円)。

野菜が量・種類共に多くて感激!!!ニンジンなんかキューバで口にするのは初めてなんじゃないでしょうか。そう言えば市場や商店でもニンジンを見た事がありません。

左下のオレンジ色のはカボチャみたいな食感と味。中央下はバナナの揚げたの。右下が魚を揚げてトマト味のピリ辛ソースを絡めた感じの料理

魚うまー(*´ω`)

オーダーした直後は「レンチンした魚に缶詰のトマトソースかけたのとか出て来たらどうしよう」なんて心配していましたが、どうしてなかなか美味しいものが出て来ました。ただやっぱり冷凍なのか、身が肉みたいに固いのは仕方ないです。

食後は広場にWi-Fiを拾いに行きました。もう前に買ったWi-Fiカードの残り時間が少ないんだけどな、と思っていたら、広場横の青い建物でWi-Fiカードが買えました。1CUC(≒106円)。

 

雨が降って来たので広場が見える屋根の下でWi-Fi。

この面倒さももう少しの辛抱。

 

明日はハバナに戻ります。では今回はこれにて(=’ω’)ノ

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