【キプロス】北キプロスのレフコシャから南キプロスのニコシアに行ってみた(2019年7月16日)

めるはば!

今日は北キプロスのレフコシャから南キプロスのニコシアに行って来ました!

 

昨日の日記でちらっと解説した通り、キプロス共和国(以下「南キプロス」と呼ぶ)の首都ニコシアは半分に分断されており、北半分は北キプロスの首都レフコシャとなっています。ボクが今いるのはレフコシャの方。

日本の外務省のHPによると、南キプロスから入国し北キプロスへ訪問する事は可能だけど、北キプロスから入国して南キプロスに入るのは違法とされているらしいです。[参考]「北キプロス」への入域に関する注意

キプロスは南側に世界遺産などの観光スポットが多いので、明日から南キプロスに行く予定なんですが、明日ザック持って南北境界線で入国拒否されたら面倒だなって事で、今日は北から南キプロスに入れるかどうかを確認しに行きました。

 




朝は一応6時に目が覚めたんですけど、頭が痛くて起きたくない。なんか最近このパターン多いな・・・。歳かな・・・。

まぁ7月31日のイスタンブール発のフライトに乗るまで短期旅行者のような過密スケジュールですし、今日は無理しないでおこうと言う事で、12時過ぎまで寝たり起きたりしてました。

 

12時半に外出。

モスクも見えますし、北キプロスはほとんどトルコですね。昨夜はアザーン(ムスリムに礼拝をうながす合図)も流れていました。

 

まずは北キプロス側で昼食。探すのが面倒なので、テキトーに観光客向けっぽいレストランに入りました。

 

レストランの席の合間に、黒ネコが3匹。

 

と思ったら、首輪をつけたキジトラがやって来て、黒いのは追い散らされてしまいました。

強気な飼いネコ様。でも子猫に対しては何もしてなかったので、その辺の分別はあるみたい。

ミックス・ケバブプレート。7ユーロ(≒851円)。

ミックス・ケバブプレート

そうそう、北キプロスの通貨はトルコリラなんですけど、南キプロスの通貨はユーロなんですよ。ここは北キプロスですけど、もう南との境界に近い&南からの観光客が多いので、ユーロ表記の店が多いです。

ギリシャのザジキっぽいけど、キュウリなどは入ってなくてただのヨーグルトソースでした。

 

ミックスケバブって事で、2種類のケバブがのってたんですが、食べてみるとチキンとマトンでした。マトン久しぶりに食べました。ギリシャはチキンとポークでしたからね。いくら南キプロスに近いからって、イスラム教徒の多い北キプロスでポーク出すわけにはいかないので、考えてみれば当たり前です。

 

アイス。ピスタチオアイス。1ユーロ(≒122円)。

固めでシャリっとしたアイス。乳脂肪が少ないのかな。これはこれでおいしい。

 

さて南キプロスとの境界“グリーンライン”を目指します。

 

これ以上近付いて写真撮ると怒られるので遠くから。あの旗のある所からがグリーンラインと呼ばれる緩衝地帯です。

旗の下にはイミグレーションのような窓口がありました。パスポートを渡すとスキャンだけされて返されました。北キプロス出国(?)は特に何も問題無し。

 

その先は、50メートルほどの緩衝地帯。この区間が不思議な空間で、建物も道路もあるのに誰も住んでおらず、全てシャッターが閉まっていました。ちょっとしたゴーストタウンです。

そりゃ、町があるところに無理やり境界を作ったわけだから、運悪く緩衝地帯に挟まれてしまう建物だって出て来るわけです。もともとそこに住んでた人はどこへ行ったんだろう・・・。

閉まったシャッターや建物には、「ONE CYPRUS(キプロスはひとつ)」「NO ARMY(軍隊は要らない)」など、至極正当な内容のラクガキが書かれていました。北と南、どちら側の人が書いたんだろう。

 

緩衝地帯の終わりは、南キプロス側のイミグレーション。ドキドキしながらパスポートを渡しましたが、こちらもパスポートをスキャンしただけで終了。ボクのパスポートには北キプロスのスタンプがあるんですが、何も確認されませんでした。

 

57カ国目、キプロス共和国入国\\\└(‘ω’)┘////

すごい、空気がガラッと変わりました。こっちは完全にヨーロッパと言うか、ギリシャです

ロードス島でお別れしたつもりのギリシャ文字が、そこらじゅうに書かれています。

 

ケンタッキーもありますし、

 

マクドナルドもスタバもあります。

 

バーガーキングに、

 

サブウェイまで。

ここまで密集していると、なんだかヤラセ感が漂っている気がしてしまいます。ここはヨーロッパだぞ、北キプロスには無い物がいっぱいあるだろう、みたいな。

あと軽く衝撃を受けたのがこちら。

「スタッフ募集(ヨーロピアン限定)」

「ONLY EUROPEAN」。これは南アフリカ共和国のアパルトヘイト関係の博物館などで何度も見た文字です。まさか博物館以外で見る事になるとは・・・

書いてる人だって、これが時代に逆行していることくらい分かってると思うんですよね。それでもなおこう書かざるを得ないって事は、何かしらの理由や背景があるんだろうなと。キプロス南北統合が実現しても、それはそれで苦労しそうだな、と思いました。

 

南キプロスに来れる事が分かったので今日のミッションは完了したようなものですが、南キプロスに来て何もしないのも流石にどうかと思ったので、キプロス博物館に来てみました。

 

入場料は4.5ユーロ(≒547円)。

 

古代キプロスの集落の分布図。

赤丸の集落が一番古くて、紀元前3900~3500年の頃のものだそうです。ほぼ6千年前。6千年って何・・・?

キプロス博物館と言うから、てっきりキプロスの全体的な歴史を解説する博物館と思ってたんですが、展示は全部古代の物でした。

 

でも、アテネの考古学博物館と一緒で、展示品がいちいち奇抜なので、別に歴史が好きじゃなくても飽きずに見れる内容でした。

「ツインタワーとその連絡通路」みたいな壺。

何を目的としたらこんな形になるんでしょうね。何を入れるにしろ、どう見ても間の連絡通路部分なんか洗えそうもないので、ちょっと不衛生かなと思わなくもないです。

一方、こちらは実用的な感じ。注ぎ口の先端が半分開いている壺

この形状だと、出し始めに変に空気が入ってゴポッと水が跳ねるのを抑えられそう。

これなんか全体の形も個性的ですが、

 

よく見ると、人だか動物だか分からない生物が、持ち手と縁を掴んでいます。

良いデザインだわぁ。現代で作っても普通に売れそう。

壺の模様の向きもちょっと変わっています。

すげーオシャレ。古代人のセンスの高さに嫉妬する

この完成度の高い青銅製の短剣は、紀元前2500年~紀元前1050年の物。日本ならまだ縄文時代で金属すら無かった時代ですよ。

 

あと面白かったのがスタンプ

 

紀元前1500年前後の物らしいのですが、コロコロスタンプがあるんですよ。左がスタンプ、右がスタンプした粘土。

大きいもので指くらいの太さ、小さいものだと直径5ミリ程度の小さいスタンプなのに、ものすごく精巧な柄が彫られています。これすごい。欲しい。ボクもコロコロスタンプしたい!

コロコロじゃない普通のスタンプもなかなかの出来。

これも絵のセンスが素敵です。ほんと地中海の古代人の美術センスめっちゃ好き

 

ニコシア側には他にもいっぱい博物館や美術館があるんですが、1軒でそれなりに満足したので終了。

 

疲れているようなので、安売りされていたエナジードリンク、モンスターを買って帰って来ました。500mlで0.97ユーロ(≒118円)。

飲んだらなんか元気になった気がします。明日からまた活動しよう。

 

明日は南キプロスのパフォスに移動します。では今回はこれにて(=’ω’)ノ

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