ナイロビ⇒アディスアベバ移動3日目。エチオピア文化が濃いぞ(2018年12月2日)

デナネ!

今回はエチオピアのヤベロ(Yabelo)からハワサ(Hawassa)まで移動しました!

 

今回の移動。300kmくらい。

ヤベロからハワサ



バスチケットに朝5時発(エチオピア時刻11時)と書かれていたので、朝4時20分に宿を出ました。真っ暗なのでヘッドライト装備です。

4時25分に、昨日到着したバスステーションの門の前に到着。門はまだ閉まっていて、門の前で既に2人待っていました。

4時30分になった途端、人が急増。一気に10人くらいになりました。が、まだ門は開きません

4時35分、門の内側に人が現れて、カギを開け始めました。・・・が、2人ほど中に引き入れて、すぐにまた閉められてしまいました。引き入れられた2人は職員か何かだったのかな。

その後も、5分おきくらいに門が開くのですが、毎度毎度1~2人だけ入ると閉められてしまいます。ついに出発時間の5時になりました。おいこれ5時に出発する気無いだろ

門の前の客は30人くらいになり、さすがにブーイングが出始めました。ブーイングの中、5時10分にようやく開門

 

行き先の違うバスが並んでいます。

近くの人に「ハワサ?」と今日の目的地を告げると、すぐに1つのバスに引っ張られました。ここからがバトル開始です

エチオピアのバスは、大きな荷物は屋根の上に上げる方式なのですが、この荷物揚げする人に料金を払うのがルールなのです。普通は荷物1つで5ブル(≒20円)。5ブルならチップとして構わないレベルなんですが、エチオピアでは外国人旅行者を見るとふっかけてくる人が多く、たいていここで揉めるのです

 

屋根に上るハシゴ横の人に近付くと、値段なんか聞いてないのにいきなり「50ブル(≒200円)」と言い始めました。10ブルくらい言って来るなら払っても良いかと思ったけど、いきなり50とか言って来るバカと交渉する気はありません

無視してバスに向かうと後ろから「30」と言われましたが、これも無視です。だって自分で荷物揚げたら無料なんだから

ハシゴは意外としっかりしていて登りやすく、何の苦労も無くザックを背負ったままバスの屋根に登れました。5ブルや10ブルならくれてやるのに、ふっかけ過ぎて仕事を逃すなんて本当にバカだねぇ。

 

次はバスの乗車口でバトルです。バスに乗ろうとすると、チケットを確認する係の若い男が「荷物代150ブル(≒601円)」と言い出しました。ボクのバスチケットが120ブルなのに、なんで荷物が150なんだよ。小学校で「どちらがおおきいすうじでしょう?」とかやって来いよ。

エチオピアのバスは25kg以下の荷物は無料って知ってるよ。ボクのザックは24kg(水と食べ物を抜いてるので多分25kgは超えてない)だよ。」

と言うと、チケット係は「100!」と言い出しました。荷物代が正規料金だとしたら、なんでお前みたいな下っ端が値段を下げられるんだよバカ

バカと話し合うほど気長じゃありません。チケット係がドアを閉めて阻もうとして来たので、ドアごと突き飛ばしてそのままバスに乗り込みました。強行突破

 

と言う事で、1ブルも払わず乗り込めました。エチオピアバス攻防戦の初戦としてはぼちぼち良いんじゃないでしょうか。都会に行くほど相手も手強くなりそうですけど。

 

バス車内は、狭苦しい2列+3列シート。

ボクは昨日、「ハワサ」と言ってチケットを買ったのですが、このバス自体はアディスアベバまで行くバスらしい。こんな遠くからでも直行便があるとは思わなかったです。まぁ遠いので、知ってても一気には行きませんけど。

バスは、人が乗ったり荷物が乗ったり、一応座席指定のチケットなのにあちこちでオーバーブッキングが発生していて乗客同士で揉めてたりして、ようやく出発したと思ったらもう6時10分でした。なるほど、チケットに書かれた時間の1時間遅れくらいが標準と思った方が良さそうです。

 

バスが動き始めてすぐに、隣の母娘2人連れが謎の茎をくれました。

ジェスチャーで、外側の茶色い皮を剥がして、中の茎を噛みほぐして、歯を磨けと言っています。これが噛んで茎を噛みほぐした状態。

ハブラシの木

周りを見ると、母娘はもちろん、他の乗客も2人に1人くらいがこの茎で歯をごしごしこすっています。エチオピア人はこれで歯磨きするの!?Σ(‘ω’)

確かに、茎の繊維質がブラシみたいになって、ハブラシっぽい感触になっています・・・が、繊維質が歯の隙間に引っかかって千切れて行くので、むしろどんどん歯の隙間に繊維が詰まって行くんですがそれは

何か磨き方があるんでしょうか。ボクは詰まった繊維を取ろうとして、また別の隙間に繊維が詰まると言った具合で、全然スッキリしませんでした。

 

この後、また母娘が茶色っぽいアサガオの種みたいな形の物をくれました。今度は食べ物のようです。食べてみると、全然味がしませんでした。ヒマワリの種みたいに、食べてたら美味しく感じるようになるんだろうか。あ、写真は撮り忘れました。

 

ボクの座席が3列席の通路側で、後部座席だったので、ほとんど外の景色は見えませんでしたが、砂埃がもうもうと入って来るようになった事からして、どんどん乾燥した土地に移動して行ってるんだろうと思います。

 

今日の道中を通して、一番うっとうしかったのが検問

いちいち乗客全員降ろされて、警察による乗客の持ち物検査と、バスに積んでる荷物検査が行われます。写真はバスの荷物検査が終わるのを待っている乗客達。

今日の約300kmの間で6回くらい検問があって、1回あたりだいたい10~15分。一番短いので5分、一番長いので25分くらいでした。これだけでトータル1.5時間くらい無駄にしてる。

警察はカメラ向けるとややこしい事になるのが目に見えているので、昼寝のわんこを撮って暇をつぶします。

何回目かの検問の時、英語の話せる乗客に「あの検問って何でやってるの?」と聞いてみました。

この度重なる検問は、ケニアから密輸される工業製品が無いかどうかのチェックらしいです。ケニアの工業製品は安くて質が良いので、ケニアから工業製品がどんどん持ち込まれると、エチオピア国内の工業が立ち行かなくなるかららしい。

あっ・・・と言う事は・・・、乗車してすぐ、新品の靴を大きな袋に20~30足詰め込んでた乗客が、いきなり開封して靴を小分けにして周囲の乗客に持たせてたのとか、やっぱり新品のスマホ(まだ画面にラベルみたいなカバーがついてる)を5台ほど持っていた乗客が、周囲の乗客にスマホを配り始めたのは、全部ケニアから持ち込んだ物が検問に引っかからないようにする為ですね!?(名推理)

 

検問の謎も、乗客の不可解な行動の謎もいっぺんに解けました。が、そんなあちこちに検問設置するくらいなら、ケニアとエチオピアの国境でもっとしっかり持ち物検査すれば良いのに

モヤレ国境なんて、ケニア人とエチオピア人は荷物検査どころかイミグレーションにも入らずに、じゃんじゃん国境を越えていましたよ。国内にこんな大量に検問作るくらいなら、国境で止めれば良いのに

 

11時半くらいに長めの休憩がありました。

他の乗客から「朝食は食わないのか?」と誘われましたが、11時半は朝食と言わないでしょう

1日2食生活のボクには中途半端な時間なので、コーヒーだけ飲んで待機です。5ブル(≒20円)。

エチオピアコーヒー

これはいわゆるエチオピアコーヒーですね!5ブルで飲めるコーヒーってどうなのって感じですが、エチオピアで飲むんだからエチオピアコーヒーでしょう。

おぅ、かなり酸っぱいコーヒーですね。モカみたいな。ボクは酸っぱいコーヒー苦手なので、砂糖を追加して飲みました。なお、隣の肉屋が生臭くてコーヒーの香りは全然わかりませんでした

エチオピアコーヒー、またエチオピア滞在中にあちこちで飲んでみたいと思います。

 

コーヒーを飲み終わると、昼食(朝食?)を終えたバスの乗務員(朝のバカとは違う人)が、ナッツをくれました。

グラウンドナッツ

見た目は普通のピーナッツなんですが、食べてびっくり。ピーナッツらしい香ばしさや甘味がほとんど無い。むしろちょっと苦いようなエグみがあります。飲み込んだ後、微かに残る後味がかろうじてピーナッツです。薄皮は普通のピーナッツよりかなり苦いので、手で取り除いてから食べます。

ピーナッツの原種と言われると納得する気がします。もしかしてグラウンドナッツってこれの事なのかな。グラウンドナッツはピーナッツと同じ物と思っていましたが、これがそうだとするとかなり違います。

 

更に、バス乗務員は謎の葉っぱを勧めて来ました。

チャット

これ以上無いほどただの葉っぱ!

実はこれ、現地で“チャット”と呼ばれる物で、覚醒作用のあるいわゆる麻薬みたいなもんです。日本を含め多くの国で規制されていますが、エチオピアとその周辺国では合法で、道端でやたらみんな噛んでいるのを見かけます。

これは葉を2,3枚ちぎって、手で少し揉みながら丸めて食べるようです。お味の方は・・・

葉っぱにしては柔らかいし、葉っぱにしては葉っぱ臭くないです。

味はほとんどなく、噛んでる後半で少し苦味が出て来ます。“葉っぱの風味”としか表現できません。とにかく“葉っぱ食ってる!”と言う感想しか出て来ません。

なお、数時間くらい噛まないと効果は出ないらしいので、口の中が葉っぱ臭くなっただけで終わりました

なんか、朝からエチオピア人の嗜好品をいっぱい頂いて大変良い経験が出来ているのですが、どれも2回目はお断りしたいです。エチオピア人の独特な習慣に圧倒されっぱなしです。

 

出発から8時間後の14時、ハワサに到着!

ほとんどの乗客はアディスアベバまで行くようでしたが、到着は何時になるんだろう・・・。日が暮れるのは間違いありません。

バスステーションから少し離れた路上に降ろされました。ちょうど道の向かいに宿があったのでチェックイン。

古そうな部屋。ゴキブリはいそうだけど南京虫は大丈夫そう。1泊200ブル(≒802円)。

 

腹が減ったので、まず近くのローカルなレストランバーへ行きました。

ぼく「食べ物は何があるの?」

ウェイター「ビーフ」

ぼく「ビーフの他は?」

ウェイター「マトン」

ぼく(肉の種類じゃなくて料理が知りたいんだが・・・)「他に野菜とか無いの?」

ウェイター「うーん・・・あっ、生肉は好き???ほら隣のテーブルの。」

生肉!?と隣のテーブルを見ると、薄暗くてよく見えませんが、確かに3人の若者が赤っぽい肉を囲んでつついているのが見えました。

確かにボクはレバ刺しも鶏刺しも大好きで、飲み会で出てきたらガッツリかっさらって行く人間ですが、隣のテーブルはちょっと肉の量が尋常じゃないです。生肉を皿にてんこ盛りって、3人でつつく量じゃないですよ

ぼく「生じゃない普通のビーフとインジェラでお願いします」キッパリ

割と食事はいろいろチャレンジしたいボクですが、エチオピアで「生肉あるよ」と言われて「じゃ、それで」と即答する度胸はありませんでした

ていうか、その3人が薄暗がりで大量の生肉を囲んでる姿を見て、バイオハザードのベイカー一家をまず連想してしまったので、とてもじゃないけど食べる気になれませんでした。※苦手な人は検索しちゃダメなやつです

 

ビーフとインジェラ。75ブル(≒301円)

ビーフとインジェラ

昨日食べたのと一緒やんか!

左上に盛られているオレンジのスパイスが、適度に辛くて香ばしくて良い仕事してました。ひき肉の中に混ざっていた青唐辛子はキレイにピックアップして避けました。

昨日書き忘れましたが、インジェラは巨大です

手との比較じゃいまいち伝わらないかな・・・。皿の直径は、人の頭のてっぺんから顎までの長さよりも大きいと思います。とにかく巨大。

 

明日のアディスアベバ行きのチケットを買いにバスステーションまで行きましたが、「明日の朝来て、バスの中で買った方が良いよ!」と言われてしまいました。バスはエチオピア時間の12時(朝6時)から出ているようです。

 

ハワサは、歩くとずっと声をかけられっぱなしでしたが、イヤな感じの人は1人もいませんでした。みんなフレンドリーでウェルカムウェルカムと言ってくれるので無下にできなくて、これはこれで疲れます

呼ばれまくったので、チャット売りの人の後ろで休憩。

呼んだ割にはそう英語が話せる人ではなくて、ちょっと手持ち無沙汰でしたが、こうやたらと「座ってけ!」みたいに言ってもらえるのって久しぶりだなぁと、ほのぼのしました。

エチオピア2日目、朝から天然歯ブラシに味の無いナッツ、チャット、生肉と、次から次へとエチオピアの濃い文化が見られて退屈しません。

 

さて、明日はようやくアディスアベバに到着する予定。では今回はこれにて(=’ω’)ノ

コメント

  1. 道草亭ペンペン草 より:

    チップの要求との戦い、おもしろいです。
    たくさんの検問も不思議な感じがします。もしかすると、彼らのお金を稼ぐ為の方便なのかな?と思っていました。
    検問ではお金は要求されなかったのですね!
    私はチャットは知りませんが、台湾に居た頃、檳榔は経験があります。昼ごはんの時に勧められて、そのあとビールを飲んだら、目が回ってどうにもならなかった思い出がありますね!あれっきりでしたが・・・

  2. y.kujime より:

    マラソン金メダル、アベベの出たとこやね!

  3. wolt より:

    >>道草亭ペンペン草さん
    チャットはそんなに強くなかったので良かったです。実は最初知らずにもらったので(^^;
    検問では賄賂の類がやり取りされているのは見てないので、警察の腐敗度はひどくないのかもしれません。

    >>y.kujimeさん
    そうそう、その国です。
    でも”アベベさん”はエチオピアではかなり多い名前のようで、日本で言うなら”ヒロシさん”くらいの感覚だと思いますw

  4. ログボ より:

    >確かに3人の若者が赤っぽい肉を囲んでつついているのが見えました。
    (´・ω・`)明日は君がそうなって喰われるんやで

  5. いす より:

    インジェラ普通に食べられるとか強者ですね。普段好き嫌いのない僕でも吐き気がしましたからね笑
    数年前に成田にエチオピア航空が就航してから少しずつ行く人が増えてきたイメージがあったんですが、まだまだ神秘の国ですねw

    アディスアベバの観光地になっている教会みたいなところが、隣が政府関係か何かの施設でカメラ構えただけで容赦なく没収されるっていう話を聞いたことがあるので気を付けてください。

  6. wolt より:

    >>ログボさん
    ばーいおはざぁぁぁど!Σ(‘ω’ノ)ノ

    >>いすさん
    酸っぱい系の主食を食べる国も意外と多いので、どこかの国で食べ慣れているとインジェラは普通な部類ですよ!ボクも最初インドのイドゥリを食べた時はめんくらました。
    アディスの教会ですね!注意しますw