【タンザニア】キリマンジャロツアー5日目!キリマンジャロ登頂!!!(2018年10月30日)

じゃんぼー!

今回はタンザニアのキリマンジャロ登山ツアー5日目の日記です!

 

本日の歩行記録
  • 区間:バラフ・キャンプ⇒ウフル・ピーク⇒バラフ・キャンプ⇒ムウェカ・ハット
  • 標高:4,673m⇒5,895m⇒4,673m⇒3,100m
  • 距離:17km(くらい)

一番大事な日なのに、なんと最初ログ取り忘れ&下山中に電池切れしてしまいました。今日歩いた分の半分も取れてないと言う、非常に中途半端なログになってしまいました・・・。





さて厳密に言うと前日10月29日の夜の話から。「寝る時間無いやんか!」と半ばキレ気味に20時に寝袋に入ったボク。

4日目は天候も相まってぼちぼちハードな日だったので、問題無くすぐに寝れるかと思ったのですが・・・

 

胃が気持ち悪い(›´ω`‹ )

 

もともと、平地で生活してたって食後すぐに横になると気持ち悪くて寝られないボク。ましてや高地でただでさえ内臓が微妙な感じなのに、寝られるわけがない

気持ち悪いのをなんとかしようと、右向いたり左向いたりうつぶせになったりと、ゴロゴロ寝返りながら良い角度を探しますが、そんな角度は見つからず、一向に寝られません。

これめっちゃ時間経ってるよな・・・と時計を見ると、22時15分でした。起床は23時予定。もう絶望感しかありません

食後2時間が経過したからか、22時15分を見た後すぐに寝付きました。

 

「起きろ起きろ!」とテントを叩かれる音で目が覚めました。時計を見ると23時5分。自分のアラームを23時ちょうどにセットしていたはずなので、自力で起きられなかったようです。たった50分しか寝ていないので起きられなくて当たり前と言えば当たり前なんですけど

起きて食事用テントに行くと、ポップコーンとビスケット、飲み物などが用意されていました。

さっき食べた食事がどう考えても未消化で気持ち悪さしか無いので、とりあえずビスケット4袋を補給食用にもらって、あとはお湯を飲んでました。

既に眠いし胃は気持ち悪いし、未だかつて無いくらいコンディション最悪です。これ以上悪いコンディションと言うと風邪っ引きくらいしか思いつきません。

訊くと、周りの4人は丸っと3時間くらい寝れたようです。みなさんお強いですね・・・(›´ω`‹ )

よく考えたら、なんで0時出発なのに23時に起こされたんですかね。ボクらはたいして準備する事も無いのに。食べもしないポップコーンの前で30分待たされるくらいなら、もう30分寝ていたかったんですけど。

 

そして予定通り0時に出発。他のグループもだいたい同時刻出発のようで、真っ暗な中、登山者とガイドのヘッドライトが、山肌を登って行くのが見えます。

ボクらの先導ガイドは、スピードアップする事でおなじみジャクソン。いや、ここはそんなスピードで登りたくないんですが・・・。

不安に思っていると、やっぱりかなりのハイペースで、先に出発している他のグループをガンガン追い抜いて登って行きます。

標高はもう5千メートル。用を足したりするのだけでも息が上がるし、足なんか重くて全然上がらないと言うのに、他の4人は割と平気で付いて行きます。みんな高地に強すぎるよ・・・(›´ω`‹ )

最初の2時間ほどは意地で付いて行ってたのですが、次第に離れ始め、みんなが小休憩している所に追いつき、ボクが追い付くとほぼ同時にまた出発すると言う無慈悲なサイクルの繰り返しで、ついに心が折れました。

で、まぁ、ボクが遅れ始めたあたりから、別のガイドのクリスピンがボク専用で付いてくれるようになりました。クリスピンの後ろにくっついて登って行きます。

 

これでペースは落ち着きましたが、今度は眠さが深刻な問題になって来ました。

全然回復していない昨日の疲労、取れてない睡眠に加え、最初2時間のハイペースによる疲労がプラスされてフルコンボ状態です。

この時はストックを使って歩いていたのですが、あまりにも眠くなってくるとストックと足の動きがバラバラになって、効率がぐっと悪くなります。

しかも、足元は急斜面の雪道になってしまい、まったく雪慣れしていないボクはズルズルと滑って一向に前に進みません。これも、眠くなくてちゃんと頭が使えたら、もう少しマシな歩き方ができそうなもんですけど。

どんどんペースが落ちて、追い抜いた他のグループにどんどん抜かされていっていましたが、正直この辺はほとんど覚えていません。ただただ眠気と闘って、時間の感覚がまったく無い中でじわじわと歩いていました。

 

気付くと、背後から朝日が追いかけて来ていました。

ここまで永遠に真っ暗の中を歩いている気分だったので、少し元気になりました。

登っている斜面の状態も見え始めました。

めっちゃ急&雪

 

クリスピンに「よしもう少しだ!」と言われて、最後の力を振り絞って到着・・・

ん?あれ?人少なくない?

そう、ここはステラ・ポイントと呼ばれる5,700メートルくらいの場所。富士山で例えると、頂上の火口には辿り着いたけど、剣ヶ峰はまだ先だよみたいな感覚です。

とりあえずステラ・ポイントからの景色。

 

最高峰のウフル・ピークは、更にぐるーっと歩いて行った、あの先っちょらへんです。

ぼく「ウフル・ピークってどのくらいかかるの」

クリスピン「ここから1時間くらいかな」

1時間!眠くてこの場で崩れそうなボクからすると絶望的な遠さです。

クリスピン「どうする?行く?ステラ・ポイントでも登頂証明はもらえるけど」

ここでも高さ的にはほぼ頂上みたいなもんでそれなりに達成感あるし、

富士山だってなんだかんだでボクは剣ヶ峰まで行った事無いし、

こんな意識朦朧としたまま歩いたら危険だし、

他のメンバーと離れすぎると後で迷惑かけるかもしれないし・・・

これ以上進む理由なんか1つも思いつきません

 

ぼく「行く。ウフル・ピークまで行く。」

なんでこう答えちゃうんでしょうね・・・。

きっと理由はそうじゃないと気が済まないからってだけなんだと思います。

 

と言う事で、ウフル・ピークに向けて紫色の空の下を歩きます。

歩き始めて2分で「行く」って言ったのを後悔しました・・・。やっぱりしんどい。

しかし、明るくなれば眠気もマシになると思っていたんですが、一向に解消されません。むしろどんどん眠くなっていくばかり。自分では歩いてるつもりなのに、気付くと目を閉じて落ちかけている状態。

ボクがもう一人でまっすぐ歩けないくらいフラフラし出したので、クリスピンがすぐ脇で支えています。

クリスピンはボクが高山病で意識が混濁している事を疑っていた(し、ボク自身も疑ってた)んですが、割とボクの受け答えがしっかりしているので、「高山病ならすぐに下山させるんだけど・・・」と言いつつ、下山させるほどの確信が持てないみたいで、そのまま進みました。

 

少し歩いて、ステラ・ポイントを振り返ったところ。

雪がまぶしい。この辺からサングラス着用しています。

ヨロヨロと歩いていると、前方から見慣れた集団が下山して来ました。他のメンバー4人+ガイドのジャクソンが戻ってきているところでした。

4人はめちゃくちゃ暖かく迎えてくれて、ジェイソンはスニッカーズとレッドブルをくれ、ヴァンはボクのレインウェアのポケットに塩ピーナッツをしこたま入れてくれました

この時はなんとも思わなかったんですが、塩ピーナッツ(しかも薄皮付きのやつ)を直にポケットに入れるって、潔癖症のヴァンとしてはどうなんですかねw申し訳ないけど、ボクは下山して町に戻った時、微妙にイヤでした(;^ω^)

「もう少しだから!」「がんばれ!」とワイワイ励ましてもらえて、少し目が覚めました。

 

そしてステラ・ポイントから1時間15分経過した7時15分、標高5,895メートル、アフリカ最高峰のウフル・ピークに到着

感想は「眠い」

本当にもう眠さしか無いです。感動とかそう言うのが一切湧いてこない事に自分でもびっくりしました。眠さってあらゆる感情を凌駕するんですね。

スマホで撮ってもらった、眠そうな顔しかしていないボクとガイドのクリスピン。

ものすごくウザ眠そうな顔してますが、本当に心の中もこんな感じです。感動ゼロ。

しかしまぁ、これで気は済みました。さっさと下山です。

 

と、その前に、さっきジェイソンからもらったレッドブルを飲みましょう!きっとめちゃくちゃおいしいはず!レッドブル翼を授けるぅー・・・٩( ‘ω’ )و

・・・・・・・・・・・・まっず!ナニコレめちゃくちゃまっず!!!(;´Д`)゚;・。グハッ

パッケージからして普通のレッドブルのはずなんですが・・・まるで砂糖も甘味料も入っていないかのような苦さまったくしないレッドブルの香り。ただただ苦くてエグイ炭酸飲料を飲んでいるようです。

会社員の頃のラン仲間達から「富士山頂上で飲むビールがめちゃくちゃマズイ」と言う話を聞いた事を思い出しました。ビールだけかと思っていたんですが、もしかして高地ではあらゆる炭酸飲料がマズくなるんですかね・・・?

みなさんも富士山に登る際は、ぜひお気に入りの炭酸飲料を持って行って検証してほしいものです。きっとびっくりするくらいマズイです。

 

しかし、マズ過ぎたおかげで少し目が覚めました。下山です。

 

両脇を支えられながら登って来る女性。ほぼ足が動いてなくて引き摺られています。

ボクはさすがにもう少しマシですが、彼女の気持ちはめっちゃよくわかる(;^ω^)

それにしても、後から見返して頂上付近の写真はかなり少なかったです。

でも、あの時の自分の意識朦朧具合を考えると、それでもよく撮った方かなと思います。

これなんか左上に手袋の影が写ってますし。

「こんなん撮ったっけ?」みたいなのも何枚かあったので、むしろ意識がほとんど飛んでたのに写真撮ってた自分グッジョブ。

 

眠さは全くマシにならず、下山の方がむしろツラかったです。

足元が危ないのでしょっちゅう休憩していました。

なんとか無事にキャンプに戻って来たのは11時半。

 

もう既にヨレッヨレですが、今日はまだ終わらないのです。午後からさらに1,600メートルほど下ります。

クリスピンからは「昼飯食べてから少し寝なさい」と言われましたが、ボクからすると昼飯食ってる場合じゃないくらい眠いです。そのまま自分のテントにインして眠りました

 

 

寝る時は横になるかならないかの内に眠りにつきましたが、30分ほどでシャキッと目が覚めました。アラームも付けてないのに。

極限まで疲れていても、行動中の仮眠は30分程度で済むのは、トレランやってた頃に昼夜通しての練習してた成果なんだろうなと思います。寒くなけりゃ、頂上アタック中も30分ほど寝られてかなり楽になったと思うんですけどね・・・。

 

昼飯には、果物とクレープが出て来ました。が、全然食欲が無く、クレープなんかまさにボール紙を噛んでるようで、半分も食べられませんでした。とりあえずエネルギーが足りてないので、ミロに砂糖をいっぱい溶かして飲みました。

 

さて、ボクらの予定は今日で標高3,100メートルまで降りて、明日更に降りて町に戻る予定でしたが、ちょっとせっかちなヴァンとジェイソンは「明日がつまらなくて無駄」と感じたようです。

彼ら2人だけ、今日の時点でもっと距離が短い別ルートから下山し、ツアーの車で迎えに来てもらうと言う話をつけたらしいのです。

と言う事で、ヴァンとジェイソンとはここでお別れ。レッドブルで目が覚めた事にあつくお礼を言って別れました。(死ぬほどマズかった事はもちろん言いませんでした)

 

ボクとオーストラリア親子(ベントとアナ)も荷物を撤収し、13時半くらいから下山開始。

岩がゴロゴロとする中をひたすら我慢して下る感じの、イヤなコースでした。油断したら捻挫しそうだし。

昨日より多少マシでしたが、やっぱり下りのペースが速く、1時間半ほどは半ば走るように下りましたが、集中力が切れると捻挫しそうで怖かったので、またクリスピンに残ってもらってボクだけゆっくり下る事にしました

 

ペースがゆっくりなのと、眠気はだいぶマシになったので、クリスピンと会話している時間が長かったです。

クリスピン「ツアーはパーフェクトだったか?」

ぼく(よく言うわーwまぁ意見は伝えた方が良いのか)

クリスピンは、この旅行会社専属のガイドのようなので、意見を言えば一応会社に伝えてもらえるはず。

ぼく「毎日ボクのザックがびしょ濡れだったから、ポーターの持つ袋を変えた方が良いよ」

クリスピン「いや、客の荷物を持つポーターには大きいビニル袋を持たせてるんだけど」

実はそれは知ってる。だって4日目くらいにヴァンが「荷物がビニル袋に入ってる!乾いてる!パーフェクトじゃん!」と言ってるのを聞いてたから。

クリスピン「ビニル袋を使うタイミングがポーターそれぞれで・・・。すぐに使う人もいるけど、雨が降り出して何時間も経ってから使う人もいて。」

ぼく(ポーターが日雇い労働者なのは知ってるけどそこは徹底しろや。)

 

ぼく「あと毎日夕食の時間が遅すぎ。昨日なんて2時間も遅れたじゃん。」

クリスピン「いや、飯の時間が早いとヨーロッパ人がけっこうよく怒るんだ。」

登頂前のメシとか早ければ早いほど良いと思うんだが・・・怒るやついるの?????そう言うくらいだから怒られた経験があるんだろうけど・・・。

ぼく「食事内容はだいたい良かったけど、フライドポテトはちょっと油っこ過ぎて食べられなかった・・・」

クリスピン「フライドポテトはアメリカ人やイギリス人が喜ぶから・・・」

・・・普段食べてる物が出て喜ぶのか?そりゃ、本場に匹敵するかそれを超えるくらい美味しいのを出したら喜ばれるだろうけど。例えば、日本人にマズイ米を出したら100人中99人が「違う料理の方がマシ」と思うと思うんですが。

 

そんな感じで、とりえあえず不満は全部伝えましたが、彼らは彼らなりの理由があってそうしてるような所もあり・・・。まぁかなり疑問の残る回答でしたけど。一応伝えたので何かしら改善に繋がってほしい所です。

 

17時半、ようやく本日のゴールのムウェカ・キャンプに到着

 

クリスピン「今日のキャンプは標高3,100メートルだから、酸素がいっぱいあって回復が早いぞ!」

思わず「そうだねー」と答えてしまいましたが、標高3,100メートルは酸素いっぱいあると言う感覚はおかしいだろ。一般的には酸素が薄いと言われる高さだよ!

でも確かに、自分の呼吸具合はほとんど平地のような楽さです。これ、来週とかに富士山登ったらめちゃくちゃチョロいんじゃないかな。

 

ツアー最後の晩飯。

下山中、クリスピンに「タンザニアの米めっちゃ好き!」と伝えたからか何なのか、米がてんこ盛り出て来ました。

あとサラダがちょっとと、アボカド。

 

野菜ソース、魚のフリッター、生野菜、米。

ほぼ24時間ぶりのまともな食事。標高が下がったからか食欲も回復してガツガツ食べられました。調子に乗って米をお代わりしたら後半ちょっとキツかったですが・・・。

 

そんな感じで、長い長い長い1日が終わりました。明日はあとちょっと下山して、モシの町に戻ります。では今回はこれにて(=’ω’)ノ

コメント

  1. y.kujime より:

    すごいね!登頂おめでとうございます!

  2. 今村正美 より:

    キリマンジャロの登頂おめでとう❗私も登りたい夢あるのですが実現出来ません。
    すごい旅を続けていて刺激を受けます❗これからも気をつけてガンバレー✊‼

  3. wolt より:

    >>y.kujimeさん
    ありがとうございます!登頂はリアルタイムでは眠いだけでしたが、あとからじわじわ嬉しくなってきました!

    >>今村正美さん
    今回ので少しでもキリマンジャロ体験して頂けたら嬉しいです!
    これからもやりたいことを無理なくやっていきます!

  4. いす より:

    登頂おめでとうございます!
    登山はほとんどしたことないんですが、5000m級ってやっぱり過酷なんですね・・・
    でも意識朦朧としてた割には写真すごくきれいですね!

  5. ログボ より:

    (´・ω・`)苦労した分いい写真は取れてるよ

  6. baum より:

    キリマンジャロ制覇(?)オメデトウ!
    意識もうろうの瀕死状態で撮ったにしては
    素晴らしい景色デスね^ ^
    寝不足による眠気は分かるのですか、普通の生活なら寒い中で身体動かしていたら眠気も吹き飛びますよね。
    やっぱり酸素が薄いと脳に酸素が行かなくて、睡眠薬飲んだみたいになるんですかね⁉️高山病恐るべしデスねf^_^;)

  7. wolt より:

    >>いすさん
    富士山には一時期毎年登っていましたが、5000m以上はまた世界が違いました(^^;
    意識が途切れ途切れでも空の色の強烈さが印象に残りました。

    >>ログボさん
    ありがとうございますー!
    ログボさんから普通に誉められたアァァァ!

    >>baumさん
    意識が朦朧としててもなお、すごいと思える景色でした!
    酸素が薄くて通常より眠気を感じやすいのもあるかもですけど、平地でも一昼夜走ると、明け方には同じ状態になりますよ~。体験してみては!?

  8. 雷震子 より:

    忙しくてしばらく見れてなかったんですが、これはすごい!おめでとうございます。
    ブログ見てうらやましいと思うことはあんまりないですが、これはうらやましいです!
    結構無茶な感じで登っていくんですね。
    山の上の朝焼けの写真すごいきれいだったのでいただきました。

  9. wolt より:

    >>雷震子さん
    写真はどうぞ持ってって下さいませ~。待受やデスクトップ画にでもして頂けると本望です!
    >ブログ見てうらやましいと思うことはあんまりないですが
    ってコメントが雷震子さんらしくてウケましたw