むりぶぁんじ!
今回はザンビアの青年海外協力隊のMさんと一緒にチパタ近くの村を訪問しました!
朝は6時起床。Mさん宅は国境に近い事もあって、隣国の青年海外協力隊の方がよく泊まりに来るらしく、なんと客室とエアマットが用意されていました。とても快適に眠れました(*’ω’*)
炊き立ての白ご飯、スープ、トマトオムレツの朝食も用意して下さりました。感激が止まりません。
さて、背景を簡単に説明すると、Mさんはチパタ周辺の村で農業の支援やアドバイスをするお仕事をやっています。
通常、ザンビアには“オフィサー”と呼ばれる、農村のアドバイザー兼仕事や雑務をまとめる人(ザンビア人)が各地方自治体(たぶん)から派遣されていて、通常は農村や地区ごとにそのオフィサーが置かれているはずらしいのですが、チパタから少し離れたとある村にはオフィサーがおらず(もしくは全然仕事しないオフィサー?)、新しくコメ栽培やキノコ栽培を始めてみたいけどノウハウや種が無くて困っているらしい。
で、Mさんの職場に、その農村出身のターカさんと言う方がいて、ターカさん自身は今はもう少し町の方に住んでいるんですが、自分の実家の方を助けたい思いが(たぶん)あって、半ば個人的にMさんが支援をお願いされた形になったそうです。
で、朝7時に出発し、まずはターカさん宅に。
ターカさん宅からはタクシーでその農村へ。途中の道はほとんど未舗装路でした。
農村到着。
町から離れた農村と言うので、どんな所か想像もつかなかったんですが、家はどれも大きくて丈夫そうだし、外観は新築みたいにキレイです。
家はそう新しいわけじゃないらしいんですが、村をあげて年に1回外装の補修などをやっているんだとか。電気も水も無いけど、暮らしはけっこう余裕がありそうな感じです。
Mさんがこの村に指導に来るのは今日が2回目。前回はキノコを栽培するためのハウスや菌床となる材料について指導したそうで、今回はその確認。
これがキノコを栽培する事になるキノコハウス。
扉が若干ぶらーんとなっていますが、造りは素人目に見てもしっかりしていて、Mさんも想像以上に良い出来だとびっくりしていました。
これが菌床になる材料その1、おがくず。
これは菌床になる材料その2、トウモロコシの芯。
おがくずはバッチリだったようですが、トウモロコシの芯はもっと細かく砕かないといけないらしい。
そこでトウモロコシの砕き方指導が入ります。
農村の方がすぐに自前の臼と杵みたいな物を持って来ました。行動が早い。
少なくともこれくらい砕かないといけないらしいんですが、
けっこうムラが出てしまうし、強く突くと臼からトウモロコシの芯がピョンピョン飛び散るので、地道な作業になりそう。
次回の菌床作りまでに砕いておいてもらう事にして、キノコの指導は終了。
次はコメの指導。前回はコメを植えたい場所を選定するように指導したらしいので、今回はその選定してもらった場所に行き、本当にそこでコメが育ちそうかどうかの確認です。
ターカさんは「すぐそこだよ」って言ったけど、結局片道20分ちょっと歩きました。
会社の仲間とサイクリングに行った時にあと小一時間くらいの距離を「すぐそこだよ」とか言っていた先輩はアフリカ人と同じ感覚だったのかなと過去に思いをはせました。
ここがコメ栽培に選定された場所。
今は乾季なのでちょっと土が固いんですが、Mさんの言うには「水が豊富でないと育たないサトウキビやバナナが周囲に生えているので、雨季になるとちゃんと水が豊富な場所になるはず」との事。なるほど・・・。
土を耕して柔らかくしないといけない事や、雑草を取る事、畝を作る事、脛まで浸かるくらいの水位が適している事などを説明していました。
Mさんはたまに現地のニャンジャ語をはさみますが、だいたい英語で話して、それをターカさんがニャンジャ語でもう一回説明します。みんな真剣に聞いているし、中にはノートをとっている人もいるし、質問もしっかり出て来ます。なんだかみんなすごくやる気あるし優秀そう。
種もみの撒き方、ダメな例。
ごちゃっと固めてまいちゃダメなんだって。
良い例。
見えづらいけど、数センチ間隔で1個ずつ撒いてる感じ。まぁ、ザンビアでは田植えシーズンは12月らしいので、実際にやるのはまだもうちょっと先らしいですけど。
また片道20分ちょっと歩いて村に戻り、ターカさんの兄弟の家で休ませてもらいました。オシャレなおうち。
電気は無いんですがソーラー発電機と蓄電池があるので、音楽も聴けるしケータイの充電も出来ます。奥に小さい発電機も見えるので、夜もきっと電気が使えるんだと思います。
ボットンですが、しっかりしたトイレも庭の隅にあります。
なんだか想像していたのよりもずっと過ごしやすそうな村です。
村の方が昼食を作って下さいました!
鶏肉のスープ煮込み、青菜、シマ、デレレ。
シマと言うのは、南アのプァーパ、ジンバブエのサザと同じ物。デレレはオクラのスープです。このデレレはピーナッツが入ったお客さん向けの豪華バージョンらしい。
鶏肉は身が少な目なものの、柔らかくて味付けが日本人の舌にすごくなじむお味。
青菜はジンバブエで食べたムリオと同じ物だと思うんですが、えぐみがあんまり無くて食べやすい。
どれもおいしかったし、どんどん勧められるんで腹いっぱい食べました。幸せ(*´ω`)
時刻は12時半。今日やる事はこれで終わりのはずですが、来る時に乗って来たタクシードライバーが用事でどこかへ行ってしまったので、帰って来るまで待つ事に。
これはハト小屋でした。
中にいるのは、日本の公園にもいっぱいいる土鳩。飼っているのは卵を食べる為らしい。と言う事は、庭を走っているニワトリは卵用じゃなくて肉用なのかな。
カモ?もいます。
他にもヤギやら牛やらが歩き回っていますし、撮り忘れたんですが昼飯の前に村でとれた豚肉の炭火焼きが少し出て来ました。肉には事欠かなそう。
井戸が水汲み祭り状態になっていました。
ここは農村にしては大きい方なんですが、井戸はこの1ヶ所しか無いらしく、村中のバケツがここに集まります。
ボクもちょっとやらせてもらいました。へっぴり腰カッコ悪いw
これがけっこう力がいるし、水はたいして出ないしでとても大変な作業だと思うんですが、水汲みは子供や女性の仕事みたいで、交代で地道に水を汲んでいました。持って帰るのも重そう。
最後に記念写真。
農村は広いんですが、どうももっと小さい単位の“グループ”と言う概念があるようで、親戚筋なんだかご近所さんなんだか、数家族で1グループと言う単位があるみたいです。一夫多妻制だし、家族構成とかがさっぱりわかりませんが、とにかくコメやキノコ栽培を始めようとしているのはこの1グループのようです。
タクシードライバーは15時半ごろにようやくやって来て、帰路に付きました。
Mさんの自宅到着。
同じ敷地内に家が何軒もある、いわば集合住宅のような感じらしいんですが、庭が共通なだけで家そのものは平屋の一戸建てです。ひとりで住むには十分な広さです。長らく自分の部屋の無いボクにはちょっとうらやましい。
ちょっと休憩した後、夕日を見に行きましたが、天気がいまいちでした。
今日ボクはMさんにくっついてお仕事を見学させてもらったわけですけど、知識ってお金や食べ物に直結するんだと言う当たり前な事を実感しました。村の景色や農業の様子は旅行ではあまり見る機会の無い光景で、大変貴重な経験をさせて頂きました。
なお、Mさんは別に日本で農業関係の仕事をしていたわけではなく、素人の状態からスタートしたそうです。ゼロから新しい事を学んで、更にそれを英語で説明できるようになるのはすごく大変な事だろうなと思いました。
・・・我ながら中学生の社会見学の感想みたいなお粗末なまとめ・・・(´・ω・`)
さて、明日はチパタの町を少し歩いて、午後から国境を越えてマラウィのリロングウェに移動します。では今回はこれにて(=’ω’)ノ
コメント
良い体験出来ましたね〜!
海外青年協力隊の人たちは地道に頑張ってるんですね。
中学生のレポートでも良く解りました^ ^
だけどあのへっぴり腰では役にたたんね!
井戸ポンプも餅つきも一緒、腕じゃなく腰を入れないとネ❗️
>>baumさん
すーごく地道で必要とされている活動だなぁと思いました。
井戸の水汲みポンプは難しかったですw
自分なら慣れようとするよりも先に機械化を考えるなと思いました…。