インドネシアのPELNI(ペルニ)フェリーの検索から乗り方まで!

インドネシア国内はフェリーでまわれる!

インドネシアは大小さまざまの島で構成された国です。近年はLCCの台頭により、インドネシア国内の移動には飛行機を使う人が多くなりました。それまではインドネシア国民はどうしてたかと言うと、主にフェリーで移動していたようです。古くから交易で栄えた有名な港も多く、船はインドネシアの人にとって身近な物だったわけですね。

各島に空港が整備され、LCCの路線が張り巡らされた現在でも、インドネシア国内をまわるフェリーは現役で活躍しています。今回はインドネシア国内を回る「PELNI(ペルニ)」のフェリーの乗り方や実情などをまとめました!

目次
  1. インドネシア国内はフェリーでまわれる!
  2. インドネシアPELNIフェリーの概要
  3. インドネシアPELNIフェリーの外観と内装
  4. PELNIのサイトで乗る便を探してみよう!
  5. 実際に乗ってみよう!乗り方解説
  6. 安いの?フェリーの料金
  7. PELNIフェリー船内のサービス
  8. 実際フェリーに乗ってどうなの?
  9. PELNIフェリーに乗る際の注意
  10. インドネシアのPELNIフェリーまとめ

 

インドネシアPELNIフェリーの概要

インドネシアの国内フェリーは「PELNI(ペルニ)」という会社が運航しています。基本的には、インドネシア国内の島々を1週間~2週間程度かけて1周しているようです。全体のルートがいまいちわかりませんが、いくつものルートが存在するようで、1つの港を見ると大体1ヶ月に数便~十便程度が寄港しています。

フェリーは1等席なんかもあるようですが、ボクが乗った「マカッサル⇒アンボン」航路はエコノミー席しかありませんでした。

船には全て名前がついているようで、ボクが乗った船は「NGGAPULU(ンガプル)」と言う船でした。チケットを買う時にペルニのおっちゃんが、「NGGAPULUか!NGGAPULUは良い船だぞ!」と言っていました。どのポケモンを選んでも推してくるオーキド博士のごとく、どの船を選んでも「良い船だぞ!」と言っている可能性が否定できなくもないですが、もしかするとボクが乗ったのは新しめな船だったのかもしれません。めっちゃキレイってわけではありませんが、普通に日本国内を航行していても違和感なさそうなフェリーでした。

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インドネシアPELNIフェリーの外観と内装

少し古い感じですが、普通の大型フェリーです。

甲板も広々していて、のびのび歩けます。

甲板には狭いですが一応共有スペースとバーがあります。

エコノミー席はこんな感じで、寝台が並んでいます。オープンとはいえ、自分のスペースが確保できてありがたいです。

 

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PELNIのサイトで乗る便を探してみよう!

運航予定はペルニのホームページで確認

PELNI(ペルニ)の公式ホームページで運航予定を確認する事ができます。

[リンク]ペルニフェリー公式ホームぺージ(インドネシア語のページです)

ページを開くと、インドネシア語の派手なヘッダー画像が画面いっぱいに表示されてブラウザを閉じたくなりますが、落ち着いて画面1つ分下にスクロールしてください。右側に検索フォームが出てきます。

とりあえず希望の日付で検索

「Dari Pelabuhan」は出発港、「Ke Pelabuhan」は目的港、「Keberangkatan Tanggal」は乗船日です。

港名はアルファベット順に並んでいますが、注意しないといけないのは港名と都市名が違う場合がある事です。例えば、ジャカルタの港は「Tanjung Priok」ですし、バリ島(デンパサール)は「Benoa」です。都市名と港名が違うとちょっと探すのに苦労しますが、グーグルマップなどで港名の見当をつけておくか、港名の後ろにカッコ書きで都市名が記載されているので、根気強く探してみて下さい。

検索ボタンを押すと、またホームページを開いた時のようにインドネシア語の派手なヘッダー画像が画面いっぱいに表示されて、またしてもブラウザを閉じたくなりますが、落ち着いて下にスクロールして下さい。検索結果が表示されています。

さて、とりあえず2017年7月1日で検索しましたが、検索した日付けの便が無いとこんな画面が表示されます。「ごめんなさい、あなたがこの日乗れる便はありません」って感じですね。

他の候補を検討する

さっきの検索結果をよく見て下さい。上に日付のタブがいくつかあります。これらをクリックしてください。

まずは7月3日のタブを開いてみます。

あ、あるじゃん!と喜ばないように。よく見ると出発が7月3日、到着が7月20日で所要時間が16日と12時間です。なんでこんなにかかるねん!と思ったら上部の寄港港一覧を見て下さい。ものすごくたくさんの港に寄港しますね。要するに7月3日の便はすごく遠回りルートなわけです。

他のタブも見てみましょう。7月4日発。

さっきのよりマシですが、やはり10日ほどかかりますね。

さらに7月12日発。

ずいぶん寄港港が減りましたが、まだ3日と12時間かかりますね。

7月12日発がもう1便。

ようやく47時間になりましたね。まぁアンボンからマカッサルならこのくらいの時間が適切でしょう。

と言う感じで、1ヶ月に十数便寄港はするのですが、実際利用できるのは1ヶ月に2,3便という所です。なんとものんびりした乗り物ですね。

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実際に乗ってみよう!乗り方解説

1.チケットを購入する

各都市にあるPELNI(ペルニ)の支店へ行き、チケットを購入します。オンライン予約もできるようですが、ボクは直接購入したのでよくわかりません。

できれば早め、少なくとも前日までにチケットを購入しておいた方が良いでしょう。便が少ないせいか、案外満席になるのです。

各都市の支店の住所はPELNI(ペルニ)の公式HPから探して、グーグルマップで住所検索をして下さい。

[リンク]PELNI支店住所一覧

グーグルマップで「PELNI」と検索しても、まともな結果が出てきません。必ず住所で検索して下さい。

2.フェリーターミナルへ行く

もしとったチケットがエコノミー席なら、少なくとも出港時間の3時間前には港へ着いておくようにしましょう。船の到着時間にもよりますが、遅れていなければ出港時間の3時間前くらいには乗船できるようになります。早く来ないといけない理由は後でわかります。

3.チェックインして乗船する

船へのゲートが開くと、チェックインカウンターのようなものがあります。ここでチケットを見せてから乗船口へ進みます。さらに入り口で乗船券を見せると、手にスタンプを押されます。これの意味はちょっとよくわかりません。

4.場所取り

エコノミー席はここが一番の勝負です。チケットには座席番号が書いてありますが、どうも事実上の自由席のようなのです。一応、チケットに書かれているデッキとエリアは守った方が良いようですが、とにかく早く乗船して自分の席(寝台)を確保して下さい。

フェリーにはなぜか座席数を上回る乗客が乗るため、うかうかしているとフェリー滞在中の数日間、デッキや通路の床で寝る羽目になります。

さいわい、ボクが乗ったマカッサルは比較的空いていたため、スタートダッシュをかけなくてもギリギリ席は空いていましたが、それでも出港の2時間半前でした。ボクが乗って30分もすると、路頭に迷っている乗客がうろうろするようになりました。

確実に寝台を確保したいなら、出港の3時間以上前にはゲートで待機し、スタートダッシュをかけるようにしましょう。

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安いの?PELNIフェリーの料金

先ほど紹介した検索画面に表示されるので、ご自分で確認して下さい。航路や乗船期間にもよりますが、エコノミーで1泊なら250,000IDR(約2,000円)前後、2泊なら450,000IDR(約3,800円)前後という所みたいです。ホテルは120,000~150,000IDRくらいで1泊できることを考えると、いまいち割安感はないですね。LCCは500,000~600,000IDR程度で、フェリー2泊かかるところを2時間弱で行ってしまうので、普通の旅行者はまぁLCCを使いますよね。

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PELNIフェリー船内のサービス

船内では、無料の食事が配布されます。基本は白米と野菜1品、肉1品です。水とフルーツジュースがついてきます。質素ですがまずくはありません。割と普通に食べられます。

飯の時間に、この看板の方角に歩いて行くと配給場所があります。

けっこう並びますが、どうせ船内でやる事も無いのでみんな並びます。受取には乗船チケットが必要です。代理で仲間の分をいっしょに受取りに行く場合は、人数分の乗船チケットを持参して下さい。

船内販売は公式・非公式ともにかなり充実しており、退屈しません。食事系はバクソ―(肉団子スープ)、アヤム・ゴレン(鳥から揚げ)やナシ(白米)、非公式販売(港で勝手に?乗って来る物売り)では弁当なんかも買えます。人にもよるのかもしれませんが、非公式販売の方が圧倒的に安いしうまいです。非公式販売の人はインドネシア語オンリーです。数字までマスターしておきましょう。

↓これは船内販売(非公式)のおばちゃんから買ったものです。すごくうまかった!値段交渉もなく10,000IDR(≒85円)で売ってくれました。

ドリンクはコーヒーやミロを始め、ペットボトルの水や各種フレッシュジュースなどがあります。他、ピサン・ゴレン(揚げバナナ)などお菓子やパンの販売、衣料品の販売、果てはネックレスやブレスレットなどの装飾品や、子供用おもちゃの販売まであります。

また、トイレは(基本的には)非常識なほど汚くはありませんし、シャワールームもあります。

ただし天候が悪くて船が揺れると、船酔いする人が出始めてトイレが悲惨になります。→こちらの日記参照

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実際フェリーに乗ってどうなの?

日本人はとても珍しがられます。さらにカタコトのインドネシア語なんか話そうものならそれはもうレアポケモン見つけたような目で見られます。

そして、周りの人がとても面倒見てくれます!無料の食事を受け取る場所を教えてくれたり、ボクがちゃんと受け取って来るかを見守ってくれたり、朝起きると目が合ったりしますw

船内を歩いている途中で飲み物を買ったりすると、近くの座席の人が「ここに座って飲んでいけ!ちょっと話そう」と誘ってくれます。ほんと、なにかにつけインドネシア乗客が構ってくれます。なので、案外退屈しないと言えば退屈しません。

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PELNIフェリーに乗る際の注意

酔いやすい人、虫が苦手な人はフェリーはやめた方が良いでしょう。

船酔いはまぁ予想できると思うのですが、船内はかなり虫だらけです。カベや床だけでなく、寝台の上や頭側にある仕切り板を、小さいゴキブリのような見た目の虫がたくさん這っています。

よって、基本的に食べ物や食べ物のゴミを放置するのはNG。ゴミ箱は至る所に置いてあるので、めんどくさがらずに小まめに捨てに行きましょう。普段は大雑把なインドネシア人も、自分の周囲は割とこまめに片づけています。

ボクはPELNIフェリーでは酔いませんでしたが、世界一周出発の神戸→上海のフェリーが悪天候で、地獄を見ています。船酔いはおそらく乗り物酔いの中では最悪の部類ですし、人が密集したPELNIフェリーで船酔いすると周囲に迷惑かけてしまいます。自分が酔うかどうかわからないって方は、とりあえず1泊程度の短い移動から始めてみる事をオススメします。

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インドネシアのPELNIフェリーまとめ

料金の話のところでも書きましたが、フェリーはLCCよりちょっと安いですが、そこまでお得感があるかと言うとちょっと微妙です。

だがしかし!ボクはもっとフェリーで旅行したかったですw

インドネシア人ばかりのフェリーで2泊過ごすのは楽しい体験でしたし、朝や夕方に甲板で1時間も2時間もぼんやりするのも他ではできない事です。

結局ボクは一番乗りたかったマカッサル→アンボン間しか乗っていません。他の移動もできる事ならフェリーを使いたかったのですが、どう調べても10日待つとか、街に到着したその日のうちに出ないといけないとか、どうも旅程に合わない便ばかりだったので乗る事ができませんでした。

航路には聞いた事がない港もたくさん入っています。のんびりインドネシアのフェリーに乗る旅行も楽しそうだなぁと思いました。

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コメント

  1. やんとくん より:

    インドネシアの船旅。。。おもいきり勇気がありますね。何か盗まれませんでしたか?かの国では飛行機で移動が普通で、冒険家が船に乗るのだと思ってました。自国生産ではなく中古買い取って。。。というパターンなので。。。ジャワとスマトラ間のフェリーの港付近に2年ほど住んでいましたが とても乗る気にはなりませんでしたね。(だいたい毎年漂流したり沈んだりというニュース聞きますから)その後数年毎年数回通いましたが、言葉と食には慣れましたが、移動手段は安全第一を選ぶことが旅の基本か?と思います。

  2. wolt より:

    >>やんとくんさん
    乗客はみんな親切で、盗まれるような事は全くありませんでしたよ~。
    「安全第一」って便利で都合の良い言葉ですが、その中身をちゃんと理解している人はあんまりいませんよね。本当に言葉通りの意味で「安全第一」なら、飛行機なんか乗らず、日本で車に乗る事もしないはずです。言葉通り「安全第一」なら生まれた場所から一歩も外に出ない事をおすすめします。

    ・・・とまぁそんなわけもなく、実際の「安全第一」と言うのは、”好奇心や目的”と”その行為をする事によるリスク”を天秤にかけ、更に”危険の未然予防策”や”非常事態の際に被害を最小限に抑える対策”などを万全に備えた上で、個々人が許容できる(覚悟できる)リスクの範囲内で行動する事です。どんな人でも無意識にやってる事ですけどね。
    なので、フェリーに乗るか乗らないかは、単なる”個人差”です。

    やんとくんさんが挙げてらっしゃる理由は、あまり説得力がありませんね。
    ・船が自国生産でなく中古⇒ならば中古車に乗ってる方は全員危ないと言う事ですか?
    ・毎年漂流・沈む⇒いったいいつの話ですか?それに飛行機だって毎年どこかで落ちてるし、車やバイクに至っては毎日どこかで事故を起こしています。それぞれの運行量・時間に対して、信頼できるソースから事故件数と内容を分類し、すべてを比較した上でおっしゃってるなら説得力があるのですが…。
    ・言葉と食に慣れた⇒二言目に「盗まれませんでしたか?」とおっしゃっているあたり、単に言葉と食を許容できるようになっただけで、インドネシアの国民性に慣れたわけでは無いんだろうなと推察します。

    ご自分がまったく体験されてない事に対して、イメージだけで「旅の基本」とかおっしゃるのはだいぶ筋違いかなぁと思います。
    少し強めの言い方になってしまいましたが、別に議論したいわけでも批判したいわけでもなく、勝手な思い込みでご自分の旅行スタイルを押し付ける日本人が正直うんざりするほどいて、旅行者的には面倒なだけで何のプラスにもならないので、そう言う押しつけはリアル・ネットともに今後はなさらない方が良いですよ、と言う意図です。

    もし議論なさりたいのであれば受けて立ちますのでメールでお願いします。
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