南アのポートエリザベスから鉄道でブルームフォンテイン、更にレソトのマレアレアへ(2018年6月20日~21日)

ドゥメラン!(レソトに入ったのでレソトの挨拶)

今回はポートエリザベスから夜行列車でブルームフォンテイン、更にレソトのマレアレアに移動しました!

※記事の最後に旅行者向け移動情報をまとめていますので、日記読まない方はジャンプして下さい。←クリックで飛べます。

移動はこんな感じ。

ポートエリザベスからマレアレア

レソトってどこよ?と思いませんでしたか?

南アフリカ共和国の中央やや東に、ぽつんと小さな国があるのです。それがレソト。大きさは九州から長崎を引いたくらいの面積です。

実はそんなに興味も無かったレソトなんですが、ナミビアからこっち近代的な都会に飽きてしまいまして、ていうか南アって田舎でもスーパーがあってマンネリ化してきたと言うか。ちょっとローカル感オーラが溢れているレソトに行ってみる事にしたのです。




6月20日、ポートエリザベスの話から。すごく居心地の良い宿だったので列車のチケットを買っていなかったら離れがたくてのんびり滞在してしまいそうな宿でしたが、名残を惜しみながら出発。

 

14時にポートエリザベス駅にやって来ました。

駅のホームにはもう列車が来ていたので、待合スペースからホームに入ろうと、立っていたおばちゃんにチケットを見せると、「通って良いわ。そこの青いブレザーを着た彼女に話しかけてね」と言われました。

青いブレザーを着た30代くらいの女性に話しかけると、

青いブレザーの女性「こんにちは!私の名前はジェイミ。私たち”Shosholoza Meyl”は、バス、タクシー、鉄道、飛行機など、あらゆる乗り物において、南アフリカの旅行者たちをサポートします!」

ジェイミ「あなたの乗るポートエリザベスからヨハネスブルグ線は、7月1日からダイヤが変更されて、ポートエリザベス11時発、ヨハネスブルグ9時着になりますので気を付けて下さいね!さて、何かお困りごとはありますか?」

ぼく「・・・」(゚□゚)

ジェイミ「・・・」ニコニコ

ぼく(ハッ、いかんNPCに見えてた)(゚□゚)そ

※NPC…多人数参加型のオンラインRPGゲームなどで、プログラムで作られたキャラクターの事。他のプレイヤーが操作するキャラクターとは区別してNPCと呼ぶ。

だってこの完璧な営業スマイル、定型文を暗唱しているかのような流れるトーク、NPCに見えますよ。2回目話しかけても一字一句違わず同じセリフ言いそうだもん

ぼく「えーと、もう電車に乗って良いの?それともここで待った方が良いの?」

ジェイミ「もうお乗りいただけますよ!でもその前に、あちらの机の前にいる2人に話しかけて下さいね。」ニコニコ

この時点でもうオンラインRPGのチュートリアルをやってるとしか思えなくなってきたボク。

きっと机の前の2人に話しかけないと本編が始まらないしどこにも行けないんだろうな、と思いながら、机の前の2人に話しかけると、内1人がほぼジェイミと同じセリフを繰り返したあと、もう一人がなぜか帽子をくれました

これはあれだな。チュートリアルをクリアするともらえる装備『初級冒険者の帽子(DEF+2・INT+1、取引不可)』とかそんなやつだな。

帽子の後ろにあったのは、7月1日から変更されると言うタイムスケジュール。

ボクは今後この線に乗る事は無いと思うので関係ないんですけど。

 

週に3便の列車なので、まぁナミビア鉄道(1両or2両)ほどでは無いにしても車両少ないんだろうな、と思っていたら、10両以上はあってびっくりしました

 

さて、この電車には寝台席があるのですが、寝台が390ランド(≒3,143円)、シート席が230ランド(≒1,853円)とびっくりするくらいの値段差があったので、シート席を選んでしまいました

シート席は特に指定席は無いみたいなので、適当な所に座ります。

駅に来る前に、道路の反対側にあった安食堂兼コンビニみたいな所で買った弁当を取り出します。40ランド(≒322円)

牛肉とフライドポテトとコッペパン。軽くレンチンしてもらったので、ほんのり温かいです。

牛肉はミックススパイスみたいなのがかかっていてまぁまぁでした。フライドポテトはしんなりしてるから仕方ない。コッペパンは中身ポソポソの学校給食のパンが、表面は水に濡れてしわしわになったやつを想像してもらえれば良いです。多分ポテトが温かいうちにラッピングして、パンに水滴が付いちゃったんだと思います。

 

列車は定刻の15時に出発。

日が暮れるまで窓の外をぼんやり眺めていました。

日が暮れると、おばちゃんらは大胆に床に毛布を敷いて寝始めます。

人が少ないから良いけど、通路分はあけようよw

 

ボクも座席に横になって寝ようとすると・・・

寒い事を予想して上下ダウンジャケットを着込んでいたんですが、それでも寒い。暖房とか付けないの!?((((´・ω・`))))

寒いし明るいし、全然寝れないまま姿勢を変え続けていると、深夜1時半くらいに通りかかった車掌に「ここは寒いよ!あっちの車両に移動しなよ!」と言われて隣の車両に行くと、隣の車両はめっちゃ暖房が利いてて満席でした。

満席だったので通り過ぎて、更に次の車両は、また寒くて誰もいない。更に更に次の車両は、暖房が利いていて座席は1/4くらい埋まっていました。図解するとこんな感じ。

要するに、乗客が少ないから暖房は車両1つおきにしか付けないシステムだったみたいです。いや、わかるけど暖房減らすんじゃなくて車両減らそうぜ。あとなんで1時まで誰も教えてくれなかったの!?(TωT)

 

車両は移ったものの、ボクの目的地ブルームフォンテインは4時半着予定です。現時刻は1時半。3時間しか寝れないじゃないですか

まぁ、暖かくなったのでようやく少し寝られました。



朝5時50分、ブルームフォンテイン到着!

1時間半も到着遅れとるやないかい!列車のチケットを買った時にもらった時刻表は分刻みのスケジュールだったんですけど。

現在の時刻表と、7月から変更されると言う時刻表を見比べると、全体の所要時間が2時間延びていました。最初から守れない時刻表を作るんじゃない(; ̄ω ̄)そ

ホームにはなぜか車が停まっていました。

ブルームフォンテインの駅周辺は治安が悪いと聞いていたので、明るくなるまで待合室で待機。待合室は明るくて人がたくさんいて安全な雰囲気でした。

 

7時に駅を出ました。

 

7時時点だと女性も学生も歩いていて、治安が悪い感じは全くしません。

 

ブルームフォンテインの長距離乗合いタクシー乗り場到着。


チケット制ではなく、小屋の中で名簿に名前を書いて、お金を払うシステムでした。そういやナミビアもこの方式だったな。その時は変わってるなと思ったけど、アフリカ南部ではこういうやり方がメジャーなのかな。

「椅子に座って待ってて!」と、3つ重なっているプラスチック椅子を指さされたので、1番上のひとつを持ち上げようとすると脚が壊れている。2番目の椅子を見ると、座面が壊れている

全部壊れてんじゃね?と首をかしげていると、「違う違う!そのまま使うの!」と言われました。

なるほど、ちょっとずつ壊れた椅子を3脚重ねて、1つの椅子として機能するようにしてるのねw

と、椅子の写真を撮っていると、右の方に座っていたいたおばちゃんが怒ってきました。英語じゃないので「わからないんだけど」と返すと、勝手にどんどんヒートアップして喚き散らす状態。

乗合タクシーの人がなだめても全然収まらないので、結局「車の方で待ってて」とボクの方が外に出されてしまいました。

寒いんですけどぉぉぉ(#^ω^)ピキピキ

頭おかしい老害はどこの国にもいるもんだなぁ・・・。

南アは外国人排斥運動がほんの数年前にすごい沸き起こってたみたいなので、外国人が嫌いな人もいるんだと思います。逆差別で住みにくくなった白人がどんどん減ってると言う側面もあるし、難しい国です。

ここのタクシー乗り場には、久しぶりに露天商がたくさんいました。

久しぶりにこういうの見ると嬉しくなりますね!ヾ(*´∀`)ノ”

嬉しくなったついでにサンドイッチ購入。6ランド(≒48円)。

具はマーガリンとチープなソーセージの薄切りだけ。値段を考えるとそんなもんか。

 

ふと見ると、タクシー乗り場の脇にはスーパーがありました。

えぇ、スーパーあるのになんで露天商がいるのさ・・・?

まだ客が集まりそうも無かったので、このスーパーで食料を買い込みました。

 

ボクがタクシー乗り場に着いたのは7時10分で、客がそろって出発したのは11時40分。4時間半ですね。久しぶりにめちゃくちゃ待ちました。ていうかこんなに集まらないのになんで大きい方(23人乗り)の車なのさ。小さい方(16人乗り)で良いじゃない・・・

まずはここから国境近くの町ウェペナー(Wepenar)まで移動です。

 

1時間半でウェペナーに着いて、そこから国境までまた乗合タクシー。このタクシーはすぐに出発しました。

 

国境には13時35分到着。国境のイミグレーションは、南ア側もレソト側も小さい建物の窓口で簡単に済みました。ちゃんと案内してくれる人も見ている人もいないので、イミグレをスルーして国境越えてもバレないんじゃないかと思うほどでした。いえ、ちゃんとイミグレ通りますけど。

が、レソト側のイミグレの女性がなんかやたらと不愛想で、何を探してるのかずぅっとボクのパスポートを端から端までめくる作業を何往復も繰り返しているので、

ぼく「何探してるの?」

イミグレ「・・・」無言でパスポートをめくり続ける

ぼく「何探してるの???」

イミグレ「・・・」無言でパスポートをめくり続ける

ぼく「何探してるの!?!?!?」(半ギレ)

イミグレ「・・・」無言でパスポートをめくり続ける

結局何を見つけたかったのか分からないまま、そのままスタンプが押されました。

この間2分くらいだと思うんですが、同じ車で来た他の乗客達は、隣の窓口でさっさと入国スタンプをもらって通り過ぎてしまっていて、ぽつんと1人取り残されてしまいました。国境で地元民に取り残されると、次どこへ行けばいいのかわからなくなるので困るのです。

イミグレを出て、乗合タクシー乗り場がわからずキョロキョロしていると、近くの人が教えてくれました。32カ国目、レソト入国!

ここから近くの大きい町マフェテンに移動したかったのですが、マフェテン行きの乗合タクシーはボクの前でちょうど満席になって、次のタクシーに乗るように言われました。16人乗りタクシーの1人目になってしまうと言う事は、要するに客があと15人集まるのを待たないといけないわけです。

レソト側のイミグレの2分足止めが無ければ、1つ前の車に乗れたんですけどぉぉぉぉ(#^ω^)ピキピキ

 

幸い、35分ほどで人が集まって出発。40分ほどかけて、15時ちょうどにマフェテンに到着。

ここで到着?いえいえまだあと1回乗り換えます。次はマレアレアロッジと言う宿に行く乗合タクシーを探します。

目的の乗合タクシーはすぐに見つかりましたが、これもボクが着く直前にちょうど満席になったようで、やっぱり次の車に乗せられました。また1人目です。これも1本前の乗合タクシーに乗れていれば間に合ったんでは・・・(#^ω^)イライラ再燃

 

この乗合タクシー乗り場は露天商だらけだったので、ここでご飯を食べる事に。

左、トレファン10ランド(≒81円)、右、名称不明6ランド(≒48円)

トレファンは、白身魚のフリッターでした。塩味と、直前に醤油のような見た目の調味料を振りかけてくれました。冷めてるけど衣がしっかりしてるから、スナック感覚で食べられますね。

右の丸いのは、白くて甘くないホットケーキみたいなパンでした。ていうかほぼホットケーキです。白身魚と一緒に売られていたので、てっきり主食的な何かと思って買ったんですが、どうもホットケーキと白身魚を一緒に食べる気にはなれなかったので、ホットケーキはおやつとして別で食べました。

 

そういや値段は「ランド」で言われるんですが、レソトの通貨はこっち、「ロチ」です。

ロチ

しかし、ロチとランドは完全に等価とされているので、レソトではごちゃまぜで使います。ランドも普通に使えるし、お釣りはランドとロチで返ってきます。

 

結局、客が集まってマフェテンを出発できたのは17時10分。2時間10分待ちました。山の中なので、もう日が暮れかかっていて、露天商が店じまいを始めてしまう時間でした。くそぅイミグレの女め

 

ところで、このあたりからなんか頭痛を感じ始めました。マフェテンで標高1600メートル程度なんですが、よくよく考えると寒い夜行列車で寝不足&長時間移動による疲労&移動中なので水分あまりとっていない&移動中居眠りしてしまうと言う、高山病予防にあたってやってはいけない4大行為をやってしまっています。

これだけダメな事をやっていたら標高1600メートルでも高山病になるのか、それとも単に寝不足と疲労による頭痛なのか、よくわからないまま車に乗っていました。なんでもいいから一刻も早く平らな場所で横になって寝たいです

 

マレアレアロッジに到着したのは18時40分。もうとっくに真っ暗です。

当初の予定では全然明るいうちに着く予定だったのでキャンプサイトを利用しようと思っていたんですが、真っ暗だし寒いし頭痛いので、テント張ったりしたくないです。207ランド(≒1,668円)のコテージに入りました。

天国。天国です。暖房器具が無くて寒いのはアレですが、シャワーは一応お湯が出ますし、完全なプライベートルームです。これで207ランドなら全然オッケー。

もう疲れ切っていたので、シャワーを浴びて何もせずに寝ました。

さて、明日はマレアレアでホースハイキングに参加予定です。では今回はこれにて(=’ω’)ノ

 

旅行者向け移動情報

【鉄道】シート席230ランド
ポートエリザベス(PortElizabeth)15:00発
ブルームフォンテイン(Bloemfontain)05:50着
※南アの鉄道時刻表はこちら(Shosholoza Meyl公式ページ)から見る事ができます。

【乗合タクシー】90ランド
ブルームフォンテイン11:40発
ウェペナー(Wepenar)13:10着

【乗合タクシー】10ランド
ウェペナー13:20発
国境13:35着

【乗合タクシー】11ランド
国境14:20発
マフェテン(Mafeteng)15:00着

【乗合タクシー】37ランド
マフェテン17:10発
マレアレアロッジ18:40着

コメント

  1. y.kujime より:

    32か国目なんだ、すごいね無事を祈るのみだね、くれぐれも気を付けてくださいませm(__)m

  2. Tom より:

    久しぶりに更新、レソト入国おめでとうございます!そして久しぶりに鉄道移動ですね。一両おきの暖房って面白い。そりゃどこかに説明なきゃわかりませんよね。鉄道って初めて乗る人にはわかりにくい規則だったり慣習と何あるんですよね〜 それを発見するのがまた面白いわけで。

  3. wolt より:

    >>y.kujimeさん
    もう32カ国目です~。20くらいまでは「全然増えないなぁ」と思っていたら、その後が速いです。
    アフリカ後半も気を付けまーす(*>ω<)b

    >>Tomさん
    確かにありますね~「わからんわ!」みたいな慣習。
    ケープタウンの電車の扉は、閉まるのは自動なのに開けるのは手動だったりしました。当然何も書かれてない^^;