ガーナのイエンディからホホエへ移動・・・恐怖のヤギバス移動(2018年5月14日)

まーは!

今回はガーナのイエンディからホホエに移動しました!

本日の移動。

今日の移動は精神的にめちゃくちゃハードでした・・・(;´Д`)

 

朝7時に出発して、宿から2kmちょい歩いてイエンディの南方面のバス乗り場へ。

イエンディは小さい町なのに、行き先によってバス乗り場があちこちにあって不便でした。町はずれ(宿)から町はずれ(バス乗り場)まで、朝から30分ほど歩きました。

 

ボクは今日ホホエと言う町まで行きたいのですが、ホホエへ行くにはホホエより手前のビンビラ行きのバスに乗って、ビンビラで乗り換えるか、ホホエより更に南のアクラ行きのバスに乗って、ホホエで途中下車するかのどちらからしい。

西アフリカのバスは、基本途中下車しても最後まで乗っても値段が変わらない事が多いので、ビンビラ乗換えの方がコスト的には安いはずなんですが、運の悪い事にボクが到着した時はビンビラ行きがちょうど満車になってしまっていたので、アクラ行きのバスに乗る事になりました。

アクラ行きは60(万)+荷物5(万)=65(万)セディ(≒1,558円)でした。ホホエ行きと思うと割高ですが、アクラまで行くならすごく安いと思います。

 

朝飯を食べたかったんですが、町はずれだからか露天商がそんなに数出ていなくて、どこも並んでいたので、とりあえず頭にカゴを乗せて売り歩いている人からゆで卵を買いました。1(万)セディ(≒24円)

西アフリカ、物価の割に鶏卵が高い気がします。ていうかゆで卵1個24円で売ったら、日本でも利益出るわ。

あぁ、でも卵を半分に切って辛いタレを間に挟んでくれるのがおいしいです。

 

結局、しばらく待っても一向に露天商の行列(厳密に言うと列にはなっていなくて、露天商の周囲を人が取り囲んでいる状態)は解消されなかったので、仕方なく露店カフェで焼き卵サンドイッチを作ってもらいました。3.5(万)セディ(≒84円)

卵が3つも入っている贅沢バージョン!卵には野菜くずが混ざっています。

・・・朝からなんだか卵ばっかりになってしまいました。

 

ボクが乗るバスなんですが、やたら周囲にヤギがいるなと思っていたら、片っ端からバスの屋根にヤギを積み始めました

いぇ、ヤギを屋根に積んでいるのは今までに何回か目にはしていたのですが、たいてい1頭か、せいぜい多くても3頭まででした。

気付くとほとんど屋根の上に乗っていて見えなくなっていたので、正確な数はわかりませんが、15頭前後はいたと思います。この数のヤギが屋根に乗るのは、さすがに初めて見ました。

屋根の後ろ半分はヤギなんですが、前半分は巨大で重そうなズタ袋が大量に乗っていました。

バスに乗車すると、バスの中もスゴイ

屋根に積み切れなかったズタ袋で通路が埋まっています

写真に写っていない後方までみっしり埋まっていて、それでも足りずに最後部座席まで埋まっていました。

ただまぁ、荷物だけで運賃の採算が取れたのか、幸い人はそこまでぎゅうぎゅう詰めにならずに出発。屋根の上でヤギがどかどか足踏みする音が聞こえます。

 

ひたすら緑の中を走ります。

 

タマレからイエンディの道があまり良くなかったので、イエンディより南も道が悪いんだろうな、と予想はしていたのですが、思ったより悪く、と言うかイエンディを出たらいきなりガタガタの未舗装路。バスの車体が右に左に大きく揺れます。

しばらくしていて、ふとイヤな事に気づきました。右に左に揺れるたびに、バスのフレームが傾いてる

もうね、車内で見ていてわかるくらいバスの筐体が平行四辺形にゆがむんですよ。見た目からしてチャチいバスの屋根に荷物とヤギ満載なもんだから、バスの耐久性に対して過積載なんだと思います。

これアカンて。このまま左右にわっさわっさ揺れてたら、バスが平行四辺形に潰れるって(;゙゚’ω゚’):ヒィィィ

3時間ほど走った所でバスに異変が起きて、停車。なんと右側面の外板が剥がれかかっていました。バスの乗務員が、どこからか太いゴムバンドを持って来て、外板と柱をしばっています

いや、そうじゃねぇから。外板は左右にバスが歪みまくるせいで剥がれて行ってるのであって、そこを止めれば良いわけじゃないから

同じように数か所の柱で固定して、何事も無かったかのようにバスは再出発。

ふと気づくと、いつの間にか左右に揺れるたびにフロントガラスと枠の間に隙間が見えるようになってきました。だってバスが平行四辺形になってるんだから、フロントガラスだって枠から外れるよ

 

ボクはたいてい、長距離移動時は寝てしまうのですが、今回はいつバスが平行四辺形に潰れて屋根が落ちて来るかと心配すぎて寝られたもんじゃありません

それでも少し疲れて、目を閉じて真横の柱に寄りかかっていると、柱が離れて行ったり、逆に体を押し返してきたりするんですもん。バスはずっとギシギシ鳴ってるし。脳内には「邦人旅行者バスの天井の下敷き。過積載か」のテロップが流れています。寝られるはずがありません。

 

仕方ないので、バスの状態に目を配りつつも、ぼんやりと座っていると、水滴が降って来て首筋にかかりました。上を見上げると、天井の隙間から水滴がぼたぼた落ちて来ています

え、晴れてるのに何この水滴・・・と恐る恐る匂いを嗅いでみると・・・・・・くっさ!獣臭っ!!(|||´Д`)そ これあれだ、どう考えてもヤギのおしっこだ

後方に座っていた乗務員が気づいて、ボクに声をかけて来ました。

乗務員「オーウ!ドント☆ウォーリー!

ぼく「ドント☆ウォーリー!ちゃうわばかぁーーーヾ(`Д´)ノ”ワァァァン

思わず日本語で返した。確かにあんたのせいではないかもしれんが、ドント・ウォーリーはあんたが言うセリフではない。つーかあんたはウォーリーしろよ

幸い、頭の真上ではなくて背もたれの真上あたりに降って来たので、最初の数滴以外は身を離して避けられました。持っていたトイレットペーパーで座席を拭く・・・。誰だよヤギ乗せたやつ。お前もヤギと一緒に屋根の上に吊るし上げるぞ。

 

ヤギのおしっこをかぶった不運な人間はボクだけではなくて、その後も違う場所で何人かが同じ事をやっていました。窓の外を流れてたのが降って来るんじゃなくて、いずれもバスの天井とフレームの隙間から漏れて来ていました。これも、多分バスが繰り返し歪む事で出来た隙間から漏れてきているんだと思います。

このバスが今回の走行の後廃車になるのは仕方ないとして、頼むから目的地に着く前に廃車にならないで下さい(|||-人-)

 

道路は、未舗装なだけじゃなく、どうも整備中か舗装前の工事中のようで、本来の道路が通行止めになっているために土手のような所を降りて道じゃない場所を走る区間がしょっちゅうありました。

そのせいで、ぬかるみにはまり込んで立ち往生しているバスや、横転してしまっているバスを何度も見かけました。

いや、いくらなんでもこんな光景を1日に何回も見るって異常だよ!?(;゙゚’ω゚’):

この、乗客が少なくて屋根に過積載のバスに乗っている身としては、まったく他人事じゃありません。幸いうちのバスのドライバーはかなり慎重な性格のようで、めちゃくちゃゆっくりでジグザグ走行ではありますが、確実に前に進んで行ってはいます

が、日本みたく交代のドライバーがいるわけでもないし、なんてったって長時間移動。バスの運ちゃんの集中力がいつ尽きる事かわかったもんじゃありません

 

そのせいか休憩がけっこう度々あって、3時間ごとに小一時間停車していたし、トイレ休憩もしょっちゅうあったし、時々ヤギがずり落ちて来て、窓の向こうにバタバタする下半身が見えるので、乗客がヤギの尻を片手で支えながら大声を出して停めてもらって、再度ヤギを積み直すなどの作業がありました。

休憩が長いのはまだ許すとして、ヤギ停車はマジでイラッとする(#^ω^)

誰だよ大量に一度に運ぼうと思ったやつは!せめて5頭ずつくらいで分けてくれ!

 

そんなこんなで、朝9時に出発したバスに乗ったまま、日暮れを迎えました。

イエンディからホホエまでは300km程度なので、「まぁ多少道が悪くても日暮れ前には着くやろ」なんて読みは大きく外れました。何時に着くんだこれ・・・。

 

19時半、グーグルマップを見るとようやくホホエの25kmほど手前まで来ていました。あぁ良かった、20時過ぎには着くかななんて思っていたのがまた甘くて、この25kmの道路が今までで最悪で、道幅が狭いうえにボコボコガタガタ

しかも通行量は割とあって、対向車とはしょっちゅうすれ違うので、重心の不安定なバスが、道端の草を押しのけるくらい道の端ギリギリを走ると言う、この上なく危ない状態でした。

この25kmの間に4回はヒヤッとするくらい傾いて、内2回は「あ。これもうアカンわ倒れるわ」と思いましたが、奇跡的に倒れる事なく、ゆっくりと走り切りました

 

ホホエに着いたのは21時30分。なんと最後の25kmに2時間かかりました。整地されていればママチャリでも余裕だし、なんなら市民ランナーが走っても勝てるペースです。

が、ここは2時間かけても無事に通過した運転手には敬意を表したい。さすがの運転手もよっぽど精神的に余裕が無かったのか、途中故障か何かで立ち往生していたバスの乗客達が「乗せてくれ!」と手を振っているのも一切無視で通り過ぎていましたけど。

ボクはホホエで降りましたが、このバスの目的地アクラまではまだあと200kmほどあるはず。あと200km、バスが平行四辺形に潰れる事なく、運転手の集中力が切れて横転する事なく、無事にアクラに着けばいいなぁと思いました。

 

300kmに12時間半(時速24kmペース)もかかりましたが、なんとか目的地ホホエに到着。なんだか、今日1日でまたズボンの腰回りに余裕が出来た気がします。1日でそんな痩せるわけないんですが、本気でそんな気がするくらい今日は疲れました。

疲れ切っていて頭痛がしましたが、幸い宿は一軒目でちょうど良い所が見つかりました。

 

チェックインして、飯を買って帰って来ました。ソーセージとタマネギの串焼き2本2(万)セディ(≒48円)と、パン2(万)セディ(≒48円)

冷たいジュースを一気飲みしたかった所ですが、ジュースはなぜか見つかりませんでした・・・(ノω`)

ソーセージ串はおいしかったけど、タマネギに隠れて青唐辛子が紛れていたのが罠でした。めちゃ辛かった・・・(ノω`)

パンはしっとりギッシリの好みなタイプ。半分は翌朝用。疲労困憊していたので、食べてちょっとツイッターを触ったらすぐに寝てしまいました。

 

さて、ホホエでは軽くハイキングをしようと思っています。では今回はこれにて(=’ω’)ノ

コメント

  1. baum より:

    ワッハッハ!
    久しぶりにオモロイ記事でした(^-^)大笑い!
    バスの運ちゃんに敬意を表したアンタも偉い!気持ち分かりますぅ。ヤギさんも屋根の上なら揺れも大きいやろ、難儀でしたナ(^^;)回復を祈ります^ ^

  2. Tom より:

    無事着いて良かったです。こんなインフラのない場所でも人の生活はあるんだなぁ、人は移動するんだなぁって、感慨深いです。でも僕はそのバス乗りたくないです(^◇^;)
    おつかれの中撮った夕暮れの写真いいですね! これも絵画のよう。

  3. wolt より:

    >>baumさん
    大変過ぎたのでせめてネタにしないと(๑•̀ㅂ•́)و✧
    ヤギも大変ですよねぇ。あのペースだと丸一日屋根の上にいる事になるんじゃないかと・・・。

    >>Tomさん
    ボクもこんなバスもう乗りたくないですw
    夕暮れの写真には「あぁたった300kmの移動に日が暮れる・・・」と言う悲しみがこもっています(›´ω`‹ )

  4. y.kujime より:

    ゴメン!場面、場面、君の顔想像しただけで、笑ってしまう。喜劇以上にすごいね。運転手と君の顔想像しただけで、最高! 人の不幸笑っちゃいけないね!反省します。

  5. wolt より:

    >>y.kujimeさん
    笑って頂けて何よりです(ノω`)シクシク
    まさに『事実は小説より奇なり』な出来事でしたw
    さすがにもう二度とヤギバスには乗りたくありません・・・

  6. おい藻 より:

    確かに引きつった表情と
    「ドント☆ウォーリー!ちゃうわばかぁーーーヾ(`Д´)ノ”ワァァァン」

    この表情思うとめっちゃウケるwww

    普通に考えたらそのバスもう使われへんで…
    ちゃんと追跡しといてねん゚( *´艸`)

  7. wolt より:

    >>おい藻さん
    表情想像しなくていいんだぁ~(`へ´)
    バスは普通に考えるともう使えないと思うんですが、もしどうにかして使う気だったらどうしようと、そっちの方がちらっと心配になりましたw