バックパッカーのパスポート管理

パスポートは貴重品です

パスポートをしっかり管理するのは当たり前!と言うのは常識で、この一言ですべて説明が付くと思っていたのですが、どうもそうでない人も旅行者の中にはけっこういるみたいなので、1ページ作る事にしました。

 

日本のパスポートは”世界最強”

ニュースサイトで目にした事がある人もいるかもしれませんが、2018年に日本のパスポートはシンガポールと並び「世界最強」になりました。

[外部リンク]世界のパスポートランキング(英語サイト)

あんまり海外旅行に出た事が無い人は、パスポートが「最強」ってなんぞや?と思うかもしれませんが、このランキングの評価基準は「ビザが無くとも入国できる国の数」です。

日本(とシンガポール)は2018年時点で180ヵ国にビザ無しで入国可能なのです。この180ヵ国と言うのが世界中のパスポートの中で最多な為、「最強」と呼ばれているのです。

犯罪者にとって特に価値が高い”日本の”パスポート

とっても便利なのですが、仮に自分が犯罪者で、他人のパスポートを不正利用してどこかの国へ逃げようと思った時、どこのパスポートを使いたいかって考えると、そりゃ強いパスポートが良いと思うでしょう。

「世界最強のパスポート」ってのは言い換えれば「世界一狙われるパスポート」って意味でもあるのです。偽造の材料として使われるパスポートは、高値で取引されるのです。

なのでまず、「パスポートは現金や高価な電子機器よりも貴重品である」と言う意識を身に付けましょう。

 

旅行中のパスポートトラブル

ホテルで盗難

よくあるのがこれ。ホテルにパスポートを放置して外出し、空き巣にパスポートを盗まれるケース。

またそのうち別の記事にしようと思いますが、バックパッカーが泊まるようなレベルのホテルの部屋には、基本的に貴重品は置いちゃいけません

安宿では、ホテルの従業員による盗難、外部の侵入者による空き巣、他の宿泊者による盗難などの被害が世界各地で後を絶ちません。

町中でひったくり

ホテルに置いておいてはダメだと言う事で、財布と一緒にハンドバッグ等に入れておくと遭う被害。

ハンドバッグは貴重品が入ってるのが分かりやすく、またひったくりやすいので狙われます。

パスポート不携帯で警察に拘束

近年特に増えて来た事例です。

最近はどこの国でも、特に観光客が集まる都市では厳重なテロ警戒態勢を敷いています。

日本で警察に職務質問を受ける場合があるのと同じく、海外でも外を歩いていて職務質問(って言うのかどうか知りませんけど)を受ける場合があります。

その時、必ず提示を求められるのがパスポート。この時パスポートを携帯していないと、不審な外国人として警察に拘束されます。これは割とよくある事で、学生だからとかそう言う理由で見逃してくれたりしません。

人や国にもよりますが、半日~2日間拘束される事もあるようです。

パスポートが無くなって身動き取れなくなる

万が一海外でパスポートを紛失すると、その国にある日本領事館・大使館で再発行してもらうまで、その国から出る事ができなくなります

再発行費用や滞在費用が余分にかかるだけでなく、例えば予約していた飛行機に再発行が間に合わなければ、飛行機に乗る事すらできません。

国によっては都市間の移動にもパスポートが必要になるので、町から出られなくなる事もあります。

 

パスポートの持ち方

トラブル事例を見たらわかるように、パスポートは常に携帯しておくと言うのが基本です。

と言っても、携帯してスリやひったくり等のしょうもない犯罪で容易に盗られてしまっては意味が無いので、持ち方には気を付けましょう。

最も古典的で持ち歩きやすいのが、服の下に隠すウエストポシェット

貴重品ポーチ

アウトドアメーカーや旅行用品メーカーからいろんな種類が発売されていますが、どれも薄くて肌触りの良い生地で作られています。貴重品を入れて腰に巻き、その上からズボンを履きます

学生時代にお世話になった旅行好きの教授(当時60歳近い)も「貴重品は腹巻きに入れるんや!」と言っていました。昔から定番の携帯方法です。さすがに今現在で腹巻に入れる人は見た事ありませんけど。

定番過ぎて強盗なんかに遭うとなんともならないのですが、出し入れが多い事(宿のチェックインや国境、長距離移動中など)を考えると、パスポートはこの持ち方が今のところ最善だと思っています。さすがに服の下は、そうそうスリやひったくりには遭いませんし。

どこのメーカーでも良いと思いますが、ボクは「地球の歩き方」監修で発売されているやつを使っています。収納が3つあって薄型。丈夫で洗濯しても乾きやすいので、今のところ不満はありません。

 

できれば防水対策も

ポシェットに防水機能があれば良いのですが、無い場合はジップロック等の丈夫なビニル袋に入れた上でポシェットにしまいましょう。

バックパッカーは活動量が多くなりがちなので、自分で思っている以上に大量の汗をかきます。防水対策をしていないと水没同然の状態になってしまいます。

パスポートも所詮紙なので、水には気を付けましょう。あと入出国スタンプのインクが水溶性の物もけっこうあります。にじんで見えなくなるとちょっとショックです。

パスポートコピーは用意しておこう

例えば、ビザを申請する時はパスポートを領事館に預けないといけないケースが多いですし、またベトナム等では宿泊時にホテルにパスポートを預けるのが決まりになっています。

そういう時は、代わりにパスポートのコピー(顔写真が載ってるページ)を持ち歩くようにしましょう。

万が一パスポート本体を紛失してしまった時も、コピーは役に立つと思います。

 

パスポートはどの程度携帯する?

「常に携帯」って、それじゃどの程度?って話ですが、まず外出時の携帯は必須

宿で過ごす時は、ボクはパスポートの入ったウエストポシェットごとシャワールームの中まで持って入って見える場所に置いておきますし、寝る時は枕の下です。夜行移動の場合は、寝る時も腰に巻いたままです。

もちろん置き忘れ防止も大事です。シャワールームでは出る際に必ず触るロックや内ノブ部分に引っかけるし、寝る時は枕横のスマホや腕時計にウエストポシェットのベルト部分を引っかけておいて、起床時も回収し忘れないようにしています。

 

パスポートまとめ

何度も繰り返しますが、パスポートは貴重品と言う事を忘れないで下さい。

パスポートは旅行者の身を守る物であり、犯罪者は旅行者のパスポートを狙っています。

ここで挙げた管理の仕方はあくまでもボクの一例なので、もしかすると更に良い管理の仕方もあるかもしれません。パスポートが貴重品と言う事を常に意識して、自分が出来る最善の方法で管理しましょう!

 

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コメント

  1. ベティ より:

    WOLTさんこんにちは。
    旅をして悩むことが一つあります。
    海で泳ぎたくなった時、貴重品・パスポートはどうしてますか?
    ビーチに置いておくわけにもいかないし、その辺の人に「見ておいて下さい」なんて頼むわけにもいかないし。
    防水の貴重品袋を買ったけど、水没が怖くてまだ使ってません。
    結果、今までの私は、海で泳ぐのを諦めたか、セイフティーボックスのあるそこそこのホテルに泊まりました(予算オーバーでつらいですが・・・)。
    WOLTさんはどうしてますか?
    今後の為にも教えてください~。

  2. Tom より:

    日本のパスポートはほんと強いですよね。日本の信用度と外務省の努力を感じて、自分は何にもしてないのに誇らしい気分になったりします。増補が一回しかできないのがたまに不便と思うことがありますが、メリットからするとそんなんは大したことではなすね。コメント書いて今気づいたけれどビザなしでほとんどの国に行けるから増補を何度もしなくていいってことか〜 ビザはページを消費するからね。

  3. wolt より:

    >>ベティさん
    こんにちは!
    泳ぐのはボクもけっこう悩みます^^;
    ボクは泳ぐ時は、「新しいジップロックの袋を二重」にします。ジップロックはかなり気密性が高いので、ちょっと泳ぐくらいなら大丈夫です。
    水圧がかかるダイビングとかは無理でしょうけど・・・。

    先日のバンブーンでは、人が誰もいなかったのと、砂浜に降りるには崖を降りないと行けず、人が近づいて来るのがすぐに分かる状況だったので、砂浜に置いて泳いでいました。

    >>Tomさん
    た、確かに、そういう考え方をした事が無かったです!(;゚ω゚)そ>>ビザが少なくて済む=パスポートのページを使わなくて済む

    ビザが必要な国でも、日本のパスポートはすぐ通りますが、中国のパスポートじゃビザ申請しても通らない事がある、と中国人が言っていました。

    海外に出た方が日本にありがたみを感じますねぇ。