エチミアジンは大聖堂だけじゃない!エレバンから気軽に行ける世界遺産エチミアジン徹底解説

世界遺産エチミアジンは大聖堂だけじゃない!

アルメニアの世界遺産のひとつである“エチミアジンの大聖堂と教会群ならびにズヴァルトノツの考古遺跡(The Cathedral and Churches of Echmiatsin and the Archaeological Site of Zvartnots)”は、アルメニア首都エレバンから片道40分ほどで行ける程良い観光地として、アルメニア旅行者の多くが訪れる定番観光地です。

が!旅行者の多くは、エチミアジン大聖堂には行くものの、“教会群ならびにズヴァルトノツの考古遺跡”はスルーしているようなのです。

実際自分で全部まわってみると、エチミアジン大聖堂以外も素晴らしい建築でしたし、歴史を調べて行くうちにこの世界遺産がアルメニアのキリスト教信仰の原点だと言う事を知りました。

「これはエチミアジン大聖堂だけじゃもったいない!」と思ったので、”エチミアジンの大聖堂と教会群ならびにズヴァルトノツの考古遺跡”への行き方や歴史、見どころをまとめる事にしました。

 

エチミアジン大聖堂と世界遺産に登録されている建築物

この地域にある、世界遺産に登録されている建築物は以下の通り。

  • エチミアジン大聖堂(Mother See of Holy Etchmiadzin)
  • 聖ガヤネ教会(St.Gayane Church)
  • 聖フリプシメ教会(St.Hripsime Church)
  • ショガカト教会(Shoghakat Church)
  • ズヴァルトノツ古代遺跡(Ruins of Zvartnots)
各建築物の所在地

上記の建築物5つを地図上に示したのがこちら。

地図上の青いピンが、5つの世界遺産の場所です。

地図上の黒い線は、エレバンとエチミアジンを結ぶ203番マルシュルートカの始発から終点までのルートで、オレンジ色のバスマークが203番マルシュの始発点/終点です。

 

オススメの行き方・まわり方

5つのどの世界遺産から行っても良いですが、全部まわるならズヴァルトノツ古代遺跡からスタートし、エチミアジン大聖堂で終わるのがオススメです。

理由はエチミアジン大聖堂のすぐ北側の道路が、203番マルシュの始発点/終点になっているから。地図上の黒い線上のどこででも203番マルシュは拾えますが、中~長距離マルシュは人がある程度集まってから出発する事が多いので、途中で待っていても満席で乗れなかったり、乗れても座れなかったりするのも珍しくありません。

始発点であるエチミアジン大聖堂から乗れば確実に座れますし、出発までの待ち時間も座って待っていられます。

と言う事で、5つとも全部まわるなら一番エレバンに近い方であるズヴァルトノツ古代遺跡からまわり始めるのがオススメです。

 

ズヴァルトノツ古代遺跡について

ここからはオススメのまわり方の順番で、各建築物への行き方や歴史を紹介していきます。

ズヴァルトノツ古代遺跡とは

ズヴァルトノツ古代遺跡は、7世紀に建造された高さ45メートルもあった大聖堂の跡です。ちなみに、同時期の日本の建築物である法隆寺の五重塔は高さ31.5メートル。法隆寺全然負けてます。ズヴァルトノツに建てられていた大聖堂は、当時の建築物としてはめちゃ大きかったものと思われます。7世紀に15階建てのビル並みですからね。すごいです。ボクはこの地域の5つの建築物の中で一番好きでした。

しかし10世紀の地震で倒壊し、今では土台と柱しか残っていません。この点に関しては法隆寺の圧勝ですね。残ったものこそ強い。※奈良県民なのでちょいちょい張り合いますが特に意味はありません。

 

行き方

エレバンから203番マルシュルートカで、最初に降り立つのがここ。ズヴァルトノツ古代遺跡です。

ズヴァルトノツ古代遺跡の入口、道を挟んだ向かい側に停留所があるので、特に何も言わなくてもマルシュはズヴァルトノツ古代遺跡前で停まってくれます。料金は、始発から終点まで通して乗ると250ドラム(≒58円)で、まぁズヴァルトノツ古代遺跡はまだ終点まで距離があるのでとりあえず200ドラム(≒46円)渡してみましたが、何も咎められませんでした。この辺は感覚的な話のような気がしますので、200で文句言われたら250払えば良いと思います。

国道から見えるこの鷲?の像が目印。

 

入場料

ズヴァルトノツ古代遺跡は有料(1,300ドラム(≒300円))です。石積みのゲート、向かって右側でチケットを購入します。

 

中身と見どころ

門から遺跡まではちょっと歩きます。何も無いまっすぐな一本道です。

突き当りに遺跡があります。

やっぱり柱しか残っていませんが、装飾が精巧で変わっています。

大聖堂に併設されていた建物の基礎部分も残っています。

遺跡の規模としては大きくありませんが、アルメニアで教会ばっかり巡っていると、こう遺跡らしい遺跡は新鮮です。

敷地内にある博物館は小さいですが、アルメニア各地に残っている古い教会の造りの解説や、ズヴァルトノツ古代遺跡の復元模型があるので、こちらも是非入ると良いです。博物館入場料はかかりません。

 

聖フリプシメ教会について

聖フリプシメ教会とは

聖フリプシメは3世紀末頃のローマの女性で、当時のローマ帝国皇帝ディオクレティアヌスからの求婚を逃れる為に38人の修道女とともにアルメニアにやって来たらしいです。

が、当時まだキリスト教を国教にしていなかったアルメニアではフリプシメ及び共に来た修道女たちは異教徒として扱われ、捕まって殺されてしまいました

その後4世紀にはいったんフリプシメのお墓が建てられましたが、7世紀にこの聖フリプシメ教会が建てられ、フリプシメの遺骨は聖フリプシメ教会の地下に移されました。聖フリプシメ教会が建てられたのは、フリプシメが死んだ場所と言われています。

現在の建物の基盤は7世紀の物らしいですが、10世紀以降たびたび改修が加えられているようです。

 

行き方

ボクはズヴァルトノツ古代遺跡から国道を歩いて行きました。ズヴァルトノツ古代遺跡入口から約2kmくらいです。

国道は路肩がかなり広く取られていますが、歩道はほとんどありません。歩いて行く場合は車に注意して下さい。

前述の通り、203番マルシュの経路上でもあるので、歩かずにマルシュを待っても良いかもしれません。料金は100ドラム(≒23円)と思います。

大通り側の入口はかなり分かりにくいので、マルシュの場合は見逃さないよう注意して下さい。

↑大通り側の入口。小さいし表示も出ていない。

 

入場料

入場料は無料です。

 

中身と見どころ

中は古いアルメニア教会としてはオーソドックスな雰囲気です。

見どころはやはり地下の棺(聖フリプシメ)でしょう。教会入口から入って、奥の壁向かって左側に地下へ降りる入口があります。

 

ショガカト教会について

ショガカト教会とは

前述の、フリプシメと共に逃げて来た38人の修道女のうち、フリプシメとガヤネ(後述)を除く他の修道女たちが殺されたとされる場所に建てられたのが、このショガカト教会です。

現在の建物は、ほとんど崩れ去っていた元の建物の上に、17世紀頃に建て直されたものらしいです。

行き方

ボクは聖フリプシメ教会から歩いて行きました。700~800メートル程度しか離れていないので、歩くのが早いと思います。

入場料

入場料は無料です。

中身と見どころ

ボクが行った時はちょうど結婚式を挙げていて、中に入る事はできませんでした。

Wikiによると、建物が新しい分内装が整っているのと、建物上部からの光の差し込みが美しいらしいです。

 

聖ガヤネ教会について

聖ガヤネ教会とは

前述の、フリプシメと共に逃げて来たガヤネが祀られている教会です。ガヤネが殺されたとされる場所に7世紀に聖ガヤネ教会が建てられました。

現在の建物は17世紀に改修されたものだそうですが、7世紀の建築当時の姿が忠実に再現されていると言われています。

 

行き方

ボクはショガカト教会から歩いて行きました。1.5kmくらいです。

エチミアジン大聖堂の北東側にある入口から入り、公園のような敷地内を通り抜けて、いったん敷地から外に出た所にあります。遠くからでも見えるので、迷いはしないと思います。

 

入場料

入場料は無料です。

 

中身と見どころ

中は、他の古い教会よりも広いせいか、普通の教会みたいにちゃんと椅子が並んでいました。あと、入口から振り返って左右にも小部屋があるのが、アルメニア教会らしい造りです。

外観もスタイリッシュ。

敷地内は落ち着いた公園みたいな雰囲気で、丸々とした健康そうなニワトリが散歩しています。

ニワトリはどうでも良いとして、周囲の雰囲気は良いので休憩に丁度良いです。

 

エチミアジン大聖堂について

エチミアジン大聖堂とは

アルメニアにある大聖堂としては、最も古いものだと言われています。最初の建築は4世紀初め頃。アルメニアがキリスト教への転換する事を示す為に、元の宗教施設があった場所にこのエチミアジン大聖堂を建てたと言われています。(↓残念ながら改修中でよくわからない外観)

アルメニアがキリスト教を国教と定めるきっかけになったのは、実はこの記事で何度も出て来ている聖フリプシメや聖ガヤネ、共に逃げて来た修道女たち

フリプシメ達を殺した後、当時のアルメニア国王は謎の体調不良に悩まされ始めたらしいです。それを見た国王の妹(既にキリスト教に改宗していた)が「あかんでそれ呪いや!国を挙げてキリスト教に改宗して祀らな!!」とまで言ったかどうかは知りませんが、とにかく妹の勧めによってアルメニア国王はキリスト教に改宗したらしいです。

それを示す為に建てたのがこのエチミアジン大聖堂と言うわけです。

つまり、アルメニアにとってエチミアジンは、キリスト教信仰のきっかけの地なわけです。

 

行き方

ショガカト教会から約1km、聖ガヤネ教会から約500メートル。いずれからも歩いて来る事ができます。

 

入場料

大聖堂への入場は無料ですが、大聖堂内にある宝物室の入場料は1,500ドラム(≒346円)です。

 

中身と見どころ

ネットの写真で見る限り、他のアルメニア教会と比べて一番外観がカッコイイ気がするのですが、ボクが行った時は残念ながら改修中でよくわかりませんでした。

内装は、聖フリプシメ教会等他の教会と比べると圧倒的に豪華。室内も明るいです。

また、ボクが言うまでもなく宝物室が旅行者に人気です。この宝物室にはノアの箱舟の一部(とされているもの)と、ロンギヌスの槍の一部(とされているもの)があります。多くの旅行者はこれを見る為にエチミアジン大聖堂に来るようです。

こう言うのは正直「ふーん」くらいの感じなので、まぁおまけですね。ブログネタとかには良いでしょう。しかし、この2つ以外にも、宝物室内にはたくさんの宝物が展示されていて、他ではあまり見られない物も展示されています。入場料払って入る価値はあると思います。

 

世界遺産エチミアジンの教会群はじっくりまわるべし

と言う事で”エチミアジンの大聖堂と教会群ならびにズヴァルトノツの考古遺跡”についてまとめました。

多分、これを書いている2017年11月時点で、ネット上にある日本語情報では最も詳しい解説になったと自負しています。英語だともっとちゃんと詳しい解説がありますけど。

まとめると、このエチミアジンの地では、ローマから逃げて来た女性たちの悲劇が起こり、それを鎮めるために多くの教会や大聖堂がこの地にどんどん建てられ、それが今でも残ってるって事ですね。

 

今回、ボクはこの5ヶ所をまわるのに、休憩含めて大体3時間くらいかかりました。エレバンからの往復を考えると、全部で4時間半くらいかかります。

ボクはスケジュール的に厳しかったのでこの5ヶ所で切り上げましたが、エチミアジンの町中には世界遺産以外にも教会や修道院がたくさんあります。時間に余裕があれば、半日くらいかけて周辺を散策してみるのも良いんじゃないかなーと思います。

と言う事で、エレバンから気軽に行ける世界遺産”エチミアジンの大聖堂と教会群ならびにズヴァルトノツの考古遺跡”、エチミアジンに行って大聖堂だけなんてもったいない!是非じっくりまわって下さい。

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