中国の公共交通機関まとめ

中国では都市部を中心に、急速に交通網が整備されつつあります。あまりにも急速過ぎて数年後にはまた変わっているかもしれませんが、2017年時点での公共交通機関の乗り方をまとめたので旅行の際は参考にして下さい!

高速鉄道


◆基本◆
中国語表記では「火车」と書きます(文字化けで表示されない場合は「牟」に似た字だと思って下さい)。今中国で急速に広がっている交通網です。

路線図はこちら(中国語サイトです)
発着時間検索はこちら(日本語サイトです)
予約もできるようですが、ボクは駅でチケットを買ったことしかないのでよくわかりません。

新幹線のようなもので、ものすごく速くて快適ですが、値段はけっこう張ります。

◆乗り方◆
①チケット売り場(售票処)を探す
自動チケット売り場(自動售票処)と人のいるチケット売り場(人工售票処)があります。
外国人は人工售票処でしか購入できませんので、必ず人がいるチケット売り場を探して下さい。中国人に自動チケット売り場を利用させたい鉄道会社の思惑なのか、人がいるチケット売り場は見つけにくい場所にある事も多いです。ボクの日記にも「上海駅のチケット売り場がわかりにくい!」という事例があります。

②チケットを購入する
チケット売り場は、大都市の駅ほど行列ができます。さらに、なぜか中国人は窓口でよく揉めますので、20~30分待つ事も珍しくありません。こんな状態↓
チケット売り場

チケットの購入にはパスポートが必要です。自分の番が来てから取り出すのにまごまごしていると、チケット売り場の人の機嫌が悪くなるので、早めに準備しておきましょう。
基本的に英語は通じませんが、地名を言うと一番近い乗車時間の便をディスプレイに表示させて良いかどうか聞いてきます。

一等席、二等席、無座の3種類の席があります。二等席でも十分広くて快適なので、二等席で良いと思います。
無座は「あなたの席は無いけど乗って良いよ。席が空いていたら適当に座ってね」というチケットです。別に安かったりはせず、二等席と同じ料金でした。満席の時にのみ利用できます。チケットはこういうの↓
高速鉄道チケット

③荷物検査を受けて検票口へ

駅へ入場する前にX線の荷物検査を受けます。たいていはスルーですが、ボクは広州で一度だけ止められました。何が引っかかったのかは不明でした。係員も、リュックを開けたものの目的の物を見つけ出せずに終わりました。ボクのリュックにはツールナイフが2つ入っていますが、それは引っかからないようなので刃物はOKのようです。

チケットには「検票口」が書いてあります。目的の検票口を探しましょう。

④検票して乗車
検票口は出発時間のおよそ20分前に開きます。出発時間の5分前を過ぎると乗車できなくなります。時間に余裕を持って検票口を通りましょう。

自動改札のような検票口の場合、日本の自動改札の感覚でチケットを通しながら通過しようとすると、エラーでひっかかります。改札機の比較的手前に方にセンサーがついているらしく、スーツケースのような荷物を体の前に持っていても引っかかります。
身体は改札機の前で止まり、チケットが改札機に吸い込まれて、出てくるのを確認してから前に踏み出すのが正解です。

⑤乗車
「指定席を買ったのに、自分の席に先に中国人が座っていた」と怒ったり困惑したりする日本人の話をよく耳にしますが、これは先ほど説明した無座の人が「空いている」と思って座っているだけです。「空いた席に座っても良い」というのが共通認識なので、座っている彼らに悪気はありませんし、マナー違反でもありません。怒ったりせず、普通にチケットを見せれば普通にどいてくれます。
ちなみに、自分が無座で乗ってデッキに立っていると、列車の乗務員が空いている席に案内してくれたりします。

あとは普通に乗っていれば目的地に着きます。基本的に中国語と英語で停車駅のアナウンスがありますし、車内のディスプレイは中国語と英語で交互に目的地や案内が表示されるので、ぐっすり寝てたりしない限りは乗り過ごす心配もありません。

◆注意事項◆
※高速鉄道は時間厳守です。発車時刻5分前には検票口を通過できなくなります。また、チケット購入、荷物検査、検票、どこに行っても行列ができますし、駅構内はやたら広くて移動に時間がかかります。とにかく時間に余裕を持って行動しましょう。
やたら広い駅構内↓


※普及が最近という事もあり、特に大都市では高速鉄道の駅が市街地から10km以上離れている事もよくあります。到着が夜遅くなる場合は高速鉄道を降りてから目的地までの交通手段も考えておきましょう。

※おそらく昔よりかなり減ってはいますが、いまだに列への割込みも少なくありません。
ボクは自分の目の前に入った割込みに対しては声をかけ、ごく軽く押しのけるようにしていました。たいていの人はあっさり引き下がりましたが、すぐ隣の列で、割込みした中国人男性と、割込みに対して注意した別の中国人女性とで、周りを巻き込んで激しい口論になった場面も見かけました。
ナメられないためにも毅然とした態度は大事ですが、トラブルに巻き込まれそうになったら引き下がる事も必要です。


地下鉄


◆基本◆
主に大都市内の移動で急速に広まっている交通手段です。新しい路線が多く、そのため日本の地下鉄よりも進んだシステムで、車両も綺麗なものが多いです。
料金は都市によって設定が大きく違いますが、1~6元でたいていどこでも行くことができます。ボクが乗った中では南京の地下鉄が最も安く、10km以内の移動は一律1元と言う驚きの価格設定でした。

◆乗り方◆
①自動券売機でチケットを購入する
 このような路線図が表示されるので、自分が乗りたい路線を選択します。
券売機

図をタッチしてもOKですし、画面下部の「×号線」と表示されているボタンを押してもOKです。

すると詳細な駅名が見れますので、駅名をタッチすると、右に料金が表示されます。

料金を入れるとチケットが出てきます。これも都市によって違いますが、コイン型のチケットが出てくる都市もあるのでちょっとびっくりします。
コイン型切符

②荷物検査を受けて乗車
地下鉄でも荷物検査があります(さらに広州の地下鉄には公安(警察)がいて、一人一人身分証をチェックしていましたが、普通は無いと思います。)。
荷物検査で引っかかった事はありませんが、ちゃんと通さないと注意されるので、形だけでもX線検査機に乗せましょう。

③乗車
あとは日本の地下鉄と変わりません。

◆注意事項◆
※券売機は硬貨もしくは1~10元の紙幣のみ使える物がほとんどです。中には紙幣不可の所もあるので、1元硬貨を用意しておきましょう。


市内バス


◆基本◆
中国でもっとも使いやすくて安い交通手段です。大都市~田舎のたいていどこでも運行しており、路線や本数も多いです。

料金は、都市部だと一律×元の所が多いですが、田舎では距離ごとの料金になるので注意しましょう。また、空調がついているかついていないかでも料金が違う事があります。

料金は、都市部で1~3元。田舎では距離によって3~9元でした。

開平市バス

◆乗り方◆
①バス停の運行表を確認する
 バス停には路線名(数字もしくはアルファベット+数字)と停車地が書かれた一覧があるので確認しましょう。


ここに料金(都市部ではたいてい一律)が書かれていることも多いですので、先に確認しておきましょう。

なお、時刻表はありません。都市や路線によっても違いますが、一定数のバスがその路線をひたすらぐるぐる回っているイメージです。
利用者の多い路線なら5~8分おき、利用者の少ない路線でも20分おきくらいに次のバスがやってきます。

一度だけ、30分待っても来ないと思ったら、同じ路線のバスが3台連なって来た事もありますが、基本的には一定間隔でまわっているようです。

②乗車する
バスは前乗り先払いです。前から乗車し、料金箱に料金を入れましょう。

③下車する
下車口近くにあるボタンを押すか、下車口付近で降りたそうな雰囲気を出しましょう。下車口付近には監視カメラがついており、運転席で確認しています。
料金は支払い済みなので、扉が開いたらさっさと降りるだけです。

◆注意事項◆
※バス停に立っているだけで乗車する意思を見せないと、止まらずにスルーされてしまう時があります。止まってくれる時もありますが、乗りたいバスが来たらはっきり手を挙げた方が無難です。
※とにかく走っているバスの総数が多いので、いろんな路線のバスが4台同時にバス停に入ってくる事もよくあります。後ろのバスはバス停じゃないところで乗客を乗降させてそのまま行ってしまう時があるので、後ろのバスの路線もしっかり遠くからチェックしておき、バス停の後ろの方でドアを開けるようならそちらへ向かいましょう。↓こんな状態


※小銭を持っていないと運転手に嫌な顔をされます。1元紙幣or硬貨を持っておいた方が良いです。
※都会のバス停はバスから見える位置・大きさでバス停名が書いてありますが、田舎のバス停はわかりにくい事が多いです。田舎のバスでは、降りたいバス停を運転手や周りの乗客に伝えておくと、親切に教えてくれます。
※お年寄りには席を譲りましょう。日本よりもはるかに徹底しています。小学生、チャラい若者、強面のおっさんでも、お年寄りが乗ってきたらさっと席を譲ります。けっこう元気そうなお年寄りなど、日本人的には席を譲るか判断に悩む人が来ても自然に譲っていました。
自分が大きな荷物を抱えている時は仕方ないですが、そうでなければ席を譲るようにしましょう。


どうでしたか?外国で乗り物に乗るってけっこう勇気が必要だったりしますが、事前になんとなく知っておくと乗りやすいと思いまとめてみました。

せっかくの海外、タクシーばかり使わずにいろんな乗り物に乗ってみて下さい!

コメント

  1. 師匠 より:

    中国高鉄は一等の上に商務座というビジネスクラスもあるよ~
    一度乗ったけど飛行機のファーストクラスレベルだよ~

  2. wolt より:

    >>師匠さん
    さらに上があるんですか!
    ネット検索でも現地の表示でも出てこないので、よほどVIPが乗るんでしょうな・・・(((;゜Д゜)))